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DEEP SQUAD YUICHIRO、明るく開けたクリアなハイトーンボイス 気さくな人柄で年下メンバーからも親しまれる存在に

リアルサウンド

21/1/11(月) 6:00

 TAKA、YUICHIRO、KEISEIから成る3人組ボーカル&コーラスグループ、DEEP。2019年に10周年を迎えた彼らが、オーディション『DEEP VOCALIST AUDITION~FINAL STAGE~』を勝ち抜いた宇原雄飛、杉山亮司、比嘉涼樹と共に、ボーカリストによるエンタテインメント集団「DEEP SQUAD」を結成した。DEEP SQUADは、従来のDEEPの形を継承しつつ、新たに加わったメンバーとの組み合わせでさまざまなボーカル表現を行うプロジェクト。グループ結成からちょうど1年が経った2020年7月22日には、シングル『Get With You』でメジャーデビューも果たし、2021年はさらなる活躍が期待されている。そこで本稿では、DEEP SQUADのメンバーを1人ずつフィーチャー。第2回目はYUICHIROについて、グループの歴史と絡めながら紹介していく。

 YUICHIROは、1981年11月8日生まれで長崎県出身。歌が好きな父親の影響で、幼稚園の頃から毎週のように家族でカラオケに行っていたというほど、音楽の英才教育を受けてきた彼が、歌を好きになったのは必然だったと言えるだろう。本格的にボーカリストを志したのは小学4年生の時。当時放送されていたドラマ『101回目のプロポーズ』主題歌のCHAGE and ASKA「SAY YES」を聴いて感動し、「人を感動させられる歌手になりたい」と思ったそうだ。中学生の時にギターを買ってもらい、さまざまな曲を弾き語りする中でジャパニーズR&Bと出会う。そのルーツを探るように徐々に掘り下げていったことが、今の歌唱スタイルの基盤となった。好きなアーティストとしてBoyz II Men 、K-CI&JOJO、K-CIを挙げており、「洋楽はK-CI&JOJOの『Tell Me It’s Real』が出会いの曲で、フェイクの入れ方やアドリブの使い方が自分にとって魅力的でした」と語っている(参照:DEEPが提示する、ボーカルグループの新スタイルとは?「より音楽性の高いものを日本語で伝えていく」)。

 昔から行動力のあるタイプだったようで、高校時代は定時制の高校と仕事を両立しながら、ストリートミュージシャンとして活動(引用:EMMARY)。20歳で高校を卒業した後は、上京し、友人と2人で音楽活動をしていた時期もあるという(参照:進路ナビ)。また、YUICHIROについて語る上では、元メンバーで、実の弟でもあるRYOの存在も欠かせない。22歳の時、地元・長崎に戻ってきたYUICHIROは、歌手志望の兄の背中を追って、音楽の道に足を踏み入れたRYOを交え、友人と3人で活動を開始。幼少期から傍にいた弟が、かけがえのないメンバーになった瞬間だった。

 ちょうどその頃、東京では、EXILE ATSUSHIが“より音楽性の高いものでメッセージを伝えたい”というコンセプトで新メンバーを募り、2004年にはDEEPの基盤となる4人組R&Bコーラスグループ COLORが始動。しかし、オリジナルメンバーによるCOLORは長く続かず、当時のCOLORはATSUSHI、KIKURI、YORK、TAKAの4人だったが、2006年には現リーダーであるTAKA以外のメンバーが脱退。COLORに1人残されたTAKAと、現在DEEPを支えるYUICHIRO、KEISEI、元メンバーのRYOを結びつけたのが、同年に開催された『EXILE VOCAL BATTLE AUDITION 2006 ~ASIAN DREAM~』だった。

COLOR / FIND YOU

 当時、YUICHIROはすでに25歳。「これに受からなければ、歌を辞めよう」という気持ちでオーディションに臨んでいた彼は、EXILEのボーカルになる夢を逃した一方で、ファイナリストとして新たなチャンスを掴む。ファイナリストのTAKA、YUICHIROに、3次審査まで進んだKEISEI、RYOが加わり、ATSUSHIプロデュースの新生COLORとして活動することが決まったのだ。KEISEIが「僕ら3人をこの世界に引き込んでくれた人がTAKAなんです。彼がいなかったら、3人は今頃何をしていたかわからない」と語るように、音楽一筋だったYUICHIROの運命は、TAKAとの出会いを機に大きく変わり始めた(参照:livedoor NEWS)。

 さらに2009年、新生COLORはATSUSHIのもとを離れ、セルフプロデュースで活動していくことを発表すると、グループ名も「より深く音楽を追求していきたい。応援してくださる皆さんと深い絆で繋がり、深い愛・夢・幸せを一緒に分かち合っていきたい」(引用:EXILE mobile)という想いを込めて“DEEP”に改名。YUICHIRO曰く「メンバーでもあり家族でもあるけど、いることが当たり前の存在」「良き理解者」(引用:livedoor NEWS)だというRYOがグループを卒業する2018年まで、この4人ならではの美麗なハーモニーを届けてきた。そして2019年、10周年を迎えたDEEPは、新たなメンバーを求めて『DEEP VOCALIST AUDITION』を開催。約12000人の中から選出された宇原雄飛、杉山亮司、比嘉涼樹をメンバーに迎え、ボーカリストによるエンタテインメント集団・DEEP SQUADを結成。2020年7月22日、シングル『Get With You』でメジャーデビューを果たした。

 コーラスグループでありながら、あくまでも“全員がボーカリスト”というスタイルで活動するDEEP SQUAD。個性豊かなボーカリストが顔を揃える中、一際ハイトーンで強いインパクトを与えるのがYUICHIROの声だ。唯一無二のクリアな声質に加えて、歌唱力にも定評があり、過去にはグループを代表して『関ジャニの仕分け∞』(テレビ朝日系)に出演したことも。「R&Bの中にも昭和の歌謡曲っぽいスパイスを混ぜています。あとは、ビブラートは曲によって変えたりするといったこだわりもあります」(引用:DEEPが提示する、ボーカルグループの新スタイルとは?「より音楽性の高いものを日本語で伝えていく」)と語るように、どんなジャンルも器用に歌いこなす実力派で、DEEP SQUADとしてDEEPの人気曲「SORA~この声が届くまで~」「君じゃない誰かなんて~Tejina~」をカバーした際にも、歌い出しからリードボーカルを担当した。冒頭から彼の声が入ると、楽曲の世界観がパッと鮮やかに伝わる。そんな華やかさも彼の歌声の魅力だ。

DEEP/ SORA~この声が届くまで~ DEEP SQUAD Piano ver.

 ライブに対しては「R&Bって形がないものだから、変えて歌うべきなのかということは常に考えています」(引用:DEEPが提示する、ボーカルグループの新スタイルとは?「より音楽性の高いものを日本語で伝えていく」)と、生歌ならではのアレンジにこだわりを見せつつ、実際は、音源がそのまま喉から出てくるような正確な音程で観客を驚かせるYUICHIRO。その姿からは自分の歌に対する確固たる自信と、“歌うこと”への強い執念が窺える。歌うことは生きること。それを体現しているメンバーと言えるだろう。

DEEP “SING”一発撮りミュージックビデオ Short Ver.

 YUICHIROのキャラクターは、少年の心を持った最年長。リーダーのTAKAからは「一番年上だけど感受性が豊かで、人間臭いところも彼の魅力です」(引用:ザテレビジョン)、新メンバーの杉山亮司からも「YUICHIROさんが一番若いというか、明るくて元気な気がします」と言われている。DEEP SQUADには20歳近く歳の離れたメンバーもいるが、最年長のYUICHIROの気さくな振る舞いが年下メンバーにとっては救いとなっているようだ。また、ワイルドなビジュアルに反して、実は極度の寂しがり屋。自分でも「都内以外のイベントに行っても、知らない居酒屋に行ってみて、店員さんと話して仲良くなったりして、極力一人の時間を減らしていますね」(引用:ザテレビジョン)と認めており、歌唱時とのギャップがなんだか可愛らしい。その素直な人柄が歌声に乗り、DEEP SQUADの音楽を彩っている。

■斉藤碧
エンタメ系ライター。
ダンス&ヴォーカルグループ、アイドル、ロック、ヴィジュアル系、俳優などジャンルレスで執筆中。V系雑誌「Stuppy」では編集も担当。
Twitter:@stmdr38

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