イエスタデイ
19/11/23(土)
想像を超えた素晴らしい作品だ。
もしもビートルズが存在しないパラレルワールドに飛びこんだら?という設定に、ありがちなSF物と見下したら大間違い。それはゲームのルールと考えてイイ。
ビートルズを知らない人達に、こういう風に演奏したらどうなる?貴方自身は、一人の凡人アーティストが演奏してもビートルズ曲に感動できるか?などという、知的かつ深遠な問いかけをきっかけに、超感動的な恋愛ストーリーと共に、突き落とされる。
ビートルズがいなくなったら、オアシスも消える?とか興味深い遊びもふんだんに散りばめられるし、そうこうするうちに「パラレル物語の矛盾なんかどうでもいいや!」とストーリーに夢中になる。そういった気持ちを作り出してくれるのは、非常に丁寧に作られた場面展開。しかも編曲など音楽は深い考証に基づいて挿入されており、プロも満足できる。さすが『トレインスポッティング』『スラムドッグ$ミリオネア』のダニー・ボイル監督だ!
特に肝っ玉姉ちゃんの世話好きヒロイン、エリー・アップルトン役のリリー・ジェームズの好演ぶりが素晴らしい。表情の的確な撮影ぶり、演出への熱意には感服。「ああこんな時、女性はあんな風に傷つくのだな……」とシミジミさせられたり、愛の誠実さにジーンときたり。ロマンス物語としては歴史的な出来。一歩先へ恋愛の歩を進めたいカップルには大オススメ、必ず想いを遂げる助けになるキュート過ぎる作品。映画館で見よう!
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