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『麒麟がくる』再登場、川口春奈のオーラの凄まじさ 『テセウスの船』名子役・柴崎楓雅も出演

リアルサウンド

20/11/2(月) 6:00

 摂津晴門(片岡鶴太郎)が明かした三淵藤英(谷原章介)のかつてのはかりごとや、久しぶりの帰蝶(川口春奈)の登場に大いに盛り上がったNHK大河ドラマ『麒麟がくる』の第30回「朝倉義景を討て」。戦を好まない義昭(滝藤賢一)と、戦に前向きな信長(染谷将太)の考えの相違があからさまになってくる。

 京では上洛を果たした信長が将軍・足利義昭を支えていたが、幕府内には朝倉義景(ユースケ・サンタマリア)とつながっている者もおり、信長を快く思わない人物も多く存在した。信長は、そんな朝倉と戦をするべきか迷い、光秀(長谷川博己)を岐阜城に呼び寄せる。光秀が部屋に入ると、そこにはひとりの子供が座っていた。彼こそが奇妙丸(のちの織田信忠)であった。すると帰蝶が現れ、奇妙丸をたしなめる。帰蝶と光秀は9年ぶりの再会を果たし、互いの姿を懐かしがった。光秀が朝倉との戦をどう思うかと尋ねると、朝倉を脅威と感じていた帰蝶は信長に「朝倉をお討ちなされ」と進言したと明かした。

 かつて桶狭間の戦いの直前、信長から帰蝶に預けられた赤ん坊は立派に成長していた。当初は赤ん坊に対して困惑気味であった帰蝶も、9年間かけて子育てをし、今や立派な母の顔に。川口は心なしかどっしりとした貫禄さえ感じさせ、将軍を支える妻として、そして嫡男を立派に育て上げる母としての強さを滲ませる。川口の放つオーラの凄まじさは、『麒麟がくる』でも特筆に値するだろう。

 さらに奇妙丸を演じた子役は、『テセウスの船』(TBS系)でみきお役を演じた柴崎楓雅である。主人公を翻弄する恐るべき小学生として当時その巧みな演技が話題となり、情報番組などでも取り上げられた。今回は信長の息子として大河ドラマ初出演となる。

 信長にとって大きな勢力である朝倉を倒すのは容易なことではなく、諸国大名の力添えが不可欠となる。光秀の言葉にヒントを得た信長は、時の帝である正親町天皇(坂東玉三郎)に拝謁して“戦は大義名分のため”と認めてもらおうと考えた。長いこと崩れたままになっていた京の御所の堀を信長が修繕してくれたことへの感謝もあり、帝は信長を“当代一の武将”と破格に扱い「この世を平らかにするための戦は止むを得ない」と戦いを容認する言葉を口にする。帝の賛辞に信長は相変わらず「褒められた」と破顔一笑した。

 光秀は義昭に、信長が帝から戦の勅命をもらったことを伝えにいくものの、なんとしても戦を避けたい義昭は「仲立ちをするのが、将軍の務め。この都に留まり、吉報を待つと告げよ」と返す。義昭が去った後、光秀は摂津と三淵を前にして、朝倉に京や畿内を守る力はないということを力説する。するとここで摂津が驚くべきことを口にする。かつて、朝倉の嫡男・阿君丸に毒を盛る指図をしたのは三淵だというのだ。さらに、その毒を越前へ運んだのが摂津の家臣だったとのこと。阿君丸毒殺は三淵と摂津により仕組まれたものだったのだ。2人は改めて信長に力を貸す気がないことを伝え部屋を後にする。当時、阿君丸毒殺に対して同じ年頃の子を持つ親であることから、細川藤孝(眞島秀和)と2人して眉を潜めていた光秀は唖然とするばかりであった。

 幕府の力添えをもらえぬまま、朝倉の待ち受ける越前へと出陣する信長。次回は信長に最大のピンチが訪れる。光秀はそれにどう加勢するのだろうか。

■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter

■放送情報
大河ドラマ『麒麟がくる』
NHK総合にて、毎週日曜20:00〜放送
BSプレミアムにて、毎週日曜18:00〜放送
BS4Kにて、毎週日曜9:00〜放送
主演:長谷川博己
作:池端俊策
語り:市川海老蔵
音楽:ジョン・グラム
制作統括:落合将、藤並英樹
プロデューサー:中野亮平
演出:大原拓、一色隆司、佐々木善春、深川貴志
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/kirin/
公式Twitter:@nhk_kirin

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