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『ドクター・ホフマンのサナトリウム~カフカ第4の長編~』

KERAの最新作『ドクター・ホフマンのサナトリウム~カフカ第4の長編~』が開幕

ぴあ

19/11/8(金) 0:00

ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)がKAAT 神奈川芸術劇場と初タッグを組む公演『ドクター・ホフマンのサナトリウム~カフカ第4の長編~』が、11月7日に開幕した。

2019年は、とにかく精力的に活動していた印象のKERA。ヤスミナ・レザ作品の演出『LIFE LIFE LIFE~人生の3つのヴァージョン~』から始まり、全国ツアーも含んだ『キネマと恋人』の待望の再演。そして今年の締めくくりは、満を持しての書き下ろし。しかも題材はKERA自身が愛してやまないカフカだというから、期待せずにはいられない。

KERAはこれまでカフカを題材にした作品を2作上演している。2001年、広岡由里子とのユニット「オリガト・プラスティコ」で上演した『カフカズ・ディック』は、カフカと彼の家族、彼の遺稿を出版したマックス・ブロートなど周囲の人物との関係を描き出した評伝的な内容だった。一方、2009年の『世田谷カフカ~フランツ・カフカ「審判」「城」「失踪者」を草案とする~』は一転、世田谷パブリックシアターという空間を虚実ないまぜにした“カフカ的世界”に巻き込むような作品に。

そして3作目となる今作は、「カフカ4作目の長編小説の遺稿が発見され、それが舞台化されたら……」という内容だという。多くの人は中編小説『変身』、もしくは未完の長編である『失踪者(アメリカ)』『審判』『城』のイメージが強いカフカだけに、4作目の長編小説と聞いて驚くかもしれない。でももちろん、そんな遺稿は発見されていない。書かれていない“第4の長編”をもとに作り上げられる舞台作品。KERAは今回、作品が上演される前から観客の私たちを、不条理が満ち満ちた“カフカ的世界”にいざなっているというわけだ。

KERA作品初登場の多部未華子、『陥没』(2017年)での好演も記憶に新しい瀬戸康史、近年映像作品でも活躍目覚ましいTEAM NACSの音尾琢真、そして渡辺いっけい、麻実れいなど豪華キャストが顔を揃えた。KERA×カフカという唯一無二の世界観、じっくり楽しもうではないか。

11月24日(日)までKAAT 神奈川芸術劇場 ホール、11月28日(木)から12月1日(日)まで兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、12月14日(土)・15日(日)に北九州芸術劇場 中劇場、12月20日(金)から22日(日)まで愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホールにて上演。

文:川口有紀

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