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『呪術廻戦』虎杖悠仁は“友達になりたいキャラNo. 1”? 実直な性格と謎多き能力の魅力

リアルサウンド

21/1/27(水) 13:20

 「友だちになりたい漫画の主人公」を問われたら、誰を挙げるだろうか。筆者は、迷わずに『呪術廻戦』の虎杖悠仁を挙げたい。

 虎杖悠仁は、今をときめく漫画『呪術廻戦』の主人公。もともとは仙台にある杉沢第三高校に通う1年生で、呪術師とは無縁の世界にいる一般人であった。普通の学校生活を送りつつ、唯一の肉親である入院中の祖父を見舞うことが日課となっていたが間もなく他界。

 その夜に伏黒恵と出会い、オカルト研究会の先輩たちを襲った呪いを払うために両面宿儺の指を飲み込み、宿儺と体を共有することになってしまう。本来ならば秘匿死刑になるところだったが、虎杖の耐性を見込んだ五条悟の計らいで「宿儺の器」として20本の指全てを取り込むまで執行猶予がつくことに。それを受け入れた虎杖は、東京都立呪術高等専門学校に転校したのであった。

 そんな虎杖と友だちになりたい理由は、とにかく底抜けに“イイ奴”だからである。初対面の吉野順平とも瞬時に打ち解け、その日のうちに自宅で食事をご馳走になるほどの根明っぷりを持っていたり。真人との戦いの最中においても、七海建人に「2人…助けられなかった…」と報告し、どこまでも他人のことを思いやる優しさがあったり。ひょんなことから呪術界に巻き込まれ、ある種理不尽に死刑宣告をされても、(表向きには)今自分にできることに全力で取り組む実直さを持っていたり。

 高専入学時に夜峨学長から追い詰められ、本心を語った際も「この(宿儺の指を喰う)使命からも逃げたらさ 飯食って風呂入って漫画読んで ふと気持ちが途切れた時『あぁ今宿儺のせいで人が死んでるかもな』って凹んで 『俺には関係ねぇ』『俺のせいじゃねぇ』って自分に言い聞かせるのか? (中略)生き様で後悔はしたくない」と、裏表のない真っ直ぐさを見せたり……。

 自分と比べると恥ずかしくなってしまうほどの“イイ奴”なのである。だからこそ、虎杖の周りには伏黒や釘崎野薔薇、五条悟をはじめ、多くの人物が集まっているのだろう。

 そんな性格も然ることながら、身体能力も主人公然としているのが虎杖の魅力だ。もともとは呪力がない一般人のため呪術は一切使えないが、身体能力がすこぶる高い。

 それは「東京校・京都校全員呪力なしで闘り合ったら 虎杖が勝ちます」と伏黒が言うほどである。実践や五条との修行で経験を積んだ今も、「逕庭拳」と「黒閃」という殴打が虎杖の武器だ。その殴打は特級呪霊の真人ともやり合えるほどの力を持っているため、この身体能力の高さには秘密が隠されていそうだ。一部読者からは、強大な力を得る代わりに強制的に自らの何かを犠牲にしてしまう現象「天与呪縛では?」という意見も上がっている。

 さらに、京都校の東堂葵や渋谷事変で脹相と戦った時には、過去に虎杖と良好な関係を持っていたという「存在しない記憶」を相手に与えるという事象も。並外れた身体能力の高さと、敵に記憶を与える事象の詳細はまだ明かされていないが、さらに強くなっていきそうな可能性を感じさせてくれている。

 人間離れした体術スキルと未知数の強さを持つ虎杖。もちろん、仲間たちのためにそのチカラを使っていくのだが、行動の根源には祖父の遺言である「オマエは強いから 人を助けろ」という言葉がある。その遺言を受け取ったからこそ、「自分が知ってる人くらいは正しく死んでほしいって思うんだ」と理由で呪術師になる決意をしたのである。祖父の遺言を真っ直ぐに受け止めるのは実に虎杖らしい。

 だが一方で、虎杖らしくまっすぐに受け止めた結果、大きく運命が変わってしまったとも言える。「オマエは強いから 人を助けろ」という言葉がある種呪いのようになってしまった、とも考えられるのではないだろうか。この先の展開によって遺言が虎杖を苦しめるのか、それとも自分にしかできない道を進むトリガーとなったのか、分かれていくのであろう。

 虎杖は呪術師になって間もない。宿儺の器であるとはいえ、ポテンシャルは計り知れない上にまだまだ謎も多い。これから明かされるであろう秘密と結末を受け止める準備をしておきたいものである。

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