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LiLiCoのこの映画、埋もらせちゃダメ!

『ミッドサマー』はスウェーデンをよーく調べた上でめちゃくちゃにしてくれました(笑)

月2回連載

第40回

監督の言う「これはホラーじゃない」という言葉に納得

新型コロナウイルスの感染予防措置として、いくつかの映画が公開延期を発表していますが、映画館側も対策をとりながら上映を続けています。そんな中、異例のヒットを出している作品をまずは紹介します。『ミッドサマー』は,私の故郷、スウェーデンの夏至祭を舞台にしたスリラー。カルトホラーの『ヘレディタリー/継承』でデビューを果たしたアリ・アスター監督の新作です。

家族を亡くし心を傷めて不安定なダニーは、ボーイフレンドのクリスチャンに頼りきり。クリスチャンは民俗学を研究する大学生で、友人からは彼へのダニーの依存が異常だと何度も指摘されて悩んでいます。そんなとき、クリスチャンの研究仲間が、自分の故郷であるスウェーデン北部の村で開催される90年に一度の祝祭を、論文リサーチのためにみんなで行くことを提案。ダニーもその旅に参加することになります。

白夜のスウェーデンで、誰しもが待ちわびている夏至祭。しかも、その村では非常に古風なスタイルで祭を演出しており、彼らは日常から切り離されて、すっかりといい気分に。ところが、その祝祭が始まるや否や、異様な儀式が。なにごともなかったかのように祭を進める村人をみて、ダニーたちは次第に不安に陥っていきます。

『ミッドサマー』

監督来日時の舞台挨拶で直接お会いして言ったことは「私たちスウェーデン人が大事にしている行事を、めちゃくちゃにしてくれたわね!」ということ(笑)。いや、本当に夏の短いスウェーデンでは、夏至祭って大切なイベントで、みんなが待ち望んでいることなんですよ。それをよりにもよって、とんでもないお祭りにしてくれちゃって……もー(笑)。

でも、もちろん怒ってませんよ。フィクションとしてすごく面白い映画でしたから。とてつもなくブラックなユーモアが溢れていて、それでいて青春ラブロマンスでもあるスリラーなんて、めったにお目にかかれませんからね。監督自身もおっしゃってましたが「これはホラーじゃない」んですよ。

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