Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

乃木坂46 清宮レイが備える“ヒーロー”の資質 実直な性格に裏打ちされたアイドルとしての成長

リアルサウンド

20/5/15(金) 6:00

 乃木坂46の清宮レイは同期から“キッズ”という愛称がつけられているように、笑顔が印象的で天真爛漫なメンバーだ。その魅力は当初から変わっていないが、加入から1年で新たな面がいくつも浮かび上がってきた。

参考:乃木坂46×欅坂46×日向坂46、“坂道姉妹”が女性ファッション誌を席巻 各グループで急増する専属モデル

 そのひとつが本気になった時のギラつきだ。「やりすぎくらいがちょうどいい」を地でいく清宮は、番組の企画に過剰なほど真剣に取り組んでいる。

 『乃木坂どこへ』(日本テレビ/2019年11月16日放送回)のバッティングセンターロケでは、ネクストバッターサークルで目をギラつかせながら全力で素振りをする姿にMCの森田哲也(さらば青春の光)が目を奪われてしまうシーンがあった。

 2月23日に放送された『乃木坂工事中』(テレビ東京系)のマリオカート対決(バナナマン設楽統、星野みなみ、新内眞衣)では、「目がギランギラン」というテロップがつくほど本気の眼差しでプレイして見事1位に輝いた。

 清宮の“ギラつき”の原点は器械体操だ。中学時代に所属していた器械体操部では「県大会で優勝を目指そう!」と燃える顧問による指導のもと、さまざまな技に挑戦していたという。なかでも清宮が得意としていた種目が床だった。その理由は「音に合わせて踊ることが好き」だったから。床運動が乃木坂46のダンスにつながっているのかもしれない。

 器械体操といえば、清宮には運命の分かれ道があった。県大会で自身の演目が終わった後に坂道合同オーディションの2次審査があり、他の部員を応援するかオーディションを受けるか迷った末、ボサボサの髪のまま新幹線に乗ってオーディション会場に向かったという。

 乃木坂46での活動を重ねていくなかで、天真爛漫の象徴である“笑顔”に対する意識も変わった。

「普通にしていても笑っている顔で、笑っていないと暗い顔に見えてしまうんです。笑える曲はできるだけ楽しむようにしているんですけど、カッコいい曲だと顔の作り方が分からなくて。いまは表情を研究しているところです」(『月刊エンタメ』2019年9月号)

「ファンの方に『レイちゃんって、笑顔か泣き顔だよね』と言われたことがあって。『違うところも見せなきゃ!』と思ったんです。TIF(TOKYO IDOL FESTIVAL 2019/19年8月2日)のセットリストには『制服のマネキン』や『インフルエンサー』もあったので、これはチャンスだと家で研究しました」(『EX大衆』2019年10月号)

 清宮は自然な笑顔に加えて、カッコよさが求められるパフォーマンスの時には表情をコントロールできるようになったのだ。

 そして、特筆したいのが清宮は同期のメンバーにとって“良き理解者”であろうとしていることだ。24枚目シングル『夜明けまで強がらなくてもいい』の選抜発表では、同期の遠藤さくらがセンターに抜擢されたが、その時に寄り添っていたのは清宮だった。

「さくは選抜発表された後で2人きりになった時、急に泣き崩れたんです。私は『どうしたの? 大丈夫だよ』と声をかけながら一緒に泣いて」(『EX大衆』2019年11月号)

 『8th YEAR BIRTHDAY LIVE 2020』最終日(2020年2月25日)の舞台裏では、泣いている金川紗耶の側で共感力を発揮している清宮がいた。

「『遥かなるブータン』を披露することになって、前日のリハで私が上手くいかなくて、注意を受けて、頭がごっちゃで泣いてしまった時にれいも一緒に泣いてくれたことが一番の思い出でした」(参照:金川紗耶 公式ブログ)

 清宮自身が「4期生全員に言えることですけど、泣いてる子がいたら必ず誰かが寄り添ってくれるんです」(『EX大衆』19年11月号)と語っているが、ドキュメンタリー映画をはじめとした過去の映像などを観ているファンならば、乃木坂46は「誰かが泣いていれば、誰かが寄り添い、その痛みを分かち合ってきた」グルーブだということを知っているはず。清宮のハートには乃木坂46のエッセンスが染み込んでいるのだ。

 2020年3月10日に放送された『乃木坂どこへ』では、“良き理解者”の先に踏み出す姿を見せている。フィンランドのスポーツ「モルック」に挑戦するにあたって「気遣い力」を採点していた森田が矢久保美緒に「何をするにも消極的です。ずーっと受け身です」と指摘すると、清宮は一歩前に出て「矢久保が一番気遣いできる子なんです!」と庇った。バラエティ番組のノリとはいえ、間違ったことは正さずにはいられなかったのだろう。

 この一連のシーンを観て、筆者は23枚目シングル『Sing Out!』に収録されていた清宮の個人PVのタイトルが「ルーキーヒーローレイ」だったことを思い出した。清宮が乃木坂46の“ヒーロー”になる未来が訪れるかもしれない。(大貫真之介)

新着エッセイ

新着クリエイター人生

水先案内

アプリで読む