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宮崎駿の『最貧前線』を内野聖陽、風間俊介らの出演で上演

ぴあ

19/8/27(火) 0:00

『最貧前線』~「宮崎駿の雑想ノート」より~

『宮崎駿の雑想ノート』は、『風の谷のナウシカ』『千と千尋の神隠し』などで知られる巨匠・宮崎駿が、1980~90年代に模型雑誌「月刊モデルグラフィックス」に不定期連載していた連作絵物語と漫画だ。戦争の時代に人間と兵器が織りなしたドラマが描かれており、あの『紅の豚』もここから生まれたのだとか。8月27日に神奈川県立青少年センター 紅葉坂ホールでの横浜公演で幕を開けた舞台『最貧前線』は、『~雑想ノート』の11番目の物語。また宮崎のオリジナル作品を国内で舞台化するのは、今回が初の試みとなる。

物語は太平洋戦争の末期、小さな漁船・吉祥丸の中で展開。特設監視艇となった吉祥丸に乗り込んだのは、元々の船長(内野聖陽)と漁師たち、さらに艇長(風間俊介)とその副官(溝端淳平)ら軍人の面々だ。航海経験に乏しい軍人たちは、クジラを敵の潜水艦と間違えたり、嵐になる予兆に気づかなかったりと右往左往。漁師たちとも対立するが、やがて艇長らは、経験に裏打ちされた深い見識をもつ船長らと、信頼感で結ばれるように。戦況が厳しさを増す中、ついに吉祥丸は最前線である南方への派遣を命じられ……。

原作はわずか5ページながら、宮崎らしいユーモアと透徹した視点で描かれている本作。原作単行本の巻末インタビューで宮崎は、「“絶対に死なないぞ!”と、なんとか犬死をしないで、“また魚をとるんだ!”っていうね、そういう人たちが出てきて、それをまっとうする話をね、僕はやってみたいと前から思ってたんです」と語っている。今回の舞台版には、内野をはじめ手練の役者たちがそろった。彼らなら、宮崎氏のそんな想いを、血肉の通った人物像でしっかりと具現化してくれるに違いない。

『最貧前線 「宮崎駿の雑想ノート」より』

8月27日~29日 神奈川県立青少年センター 紅葉坂ホール

9月6日~8日 愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール

9月12日~15日 茨城・水戸芸術館ACM劇場

9月21日~22日 長野・サントミューゼ(上田市交流文化芸術センター)

9月28日~29日 新潟・りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館・劇場

10月5日~13日 東京・世田谷パブリックシアター

10月17日~20日 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール

10月26日~27日 神奈川・大和市文化創造拠点 シリウス(1階芸術文化ホールメインホール)

文:佐藤さくら

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