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宮本佳林、6月でJuice=Juiceを卒業へ 参加楽曲は全部で何曲?

リアルサウンド

20/4/5(日) 10:00

 Juice=Juiceのメンバーである宮本佳林が、今年6月でグループおよびハロー!プロジェクトから卒業することが先日発表された。卒業公演は、6月3日の東京ガーデンシアターでの『Juice=Juice CONCERT TOUR 2020 ~ポップ・ジュース・ジャーニー~ FINAL 宮本佳林卒業スペシャル』が予定されている。

(関連:宮本佳林参加楽曲のMVはこちら

 2008年11月にハロプロエッグに加入して研修生としてのキャリアをスタートさせた宮本。2013年にはJuice=Juiceが結成され、同グループのエースメンバーとしてこれまで活動してきた。その約11年半の活動期間中で、レコーディングに参加してきた楽曲が全部で何曲あるのか、本記事で検証しつつ活動自体も駆け足で振り返っていく。

 数え方としては、Juice=Juice名義でリリースされたCDシングル・アルバム収録曲がまずあり、これを本カウントとする。バージョン違いの曲は別でカウントする。以下リスト中、特に表記がない場合はJuice=Juice名義曲。シングルのカップリング曲(近年では「Additional Track」と表記されている曲)は[c/w]、アルバム収録曲は[アルバム]と末尾に記した。

 リストは1年ごとにまとめて、各年での宮本のキャリア年数および年齢も併記した。宮本は12月1日生まれで、数え年で表記すると実際の印象とズレるので(たとえば2008年1月~11月の11カ月間が9歳で12月の1カ月間だけ10歳)、年齢は○~○歳と表記した。

<2008年(ハロプロエッグ1年目/9~10歳)>
楽曲無し

<2009年(ハロプロエッグ2年目/10~11歳)※2曲>
・「てんとう虫のサンバ」 /新ミニモニ。[アルバム]
・「ペン ペン 兄弟 」/ 新ミニモニ。[アルバム]

 2009年夏、かつてあったハロプロのユニットがメンバーを一新しグループ名も多少変更して、企画カバーアルバム『チャンプル①~ハッピーマリッジソングカバー集~』に参加。タンポポ#、プッチモニV、ZYX-α、続・美勇伝などだ。そのなかのひとつとして新ミニモニ。もあり、メンバーは福田花音(当時スマイレージ)、リンリン(モーニング娘。)、そして当時ハロプロエッグだった竹内朱莉(後にスマイレージ→アンジュルム)とともに、宮本もメンバーに選ばれた。チェリッシュのカバー曲である「てんとう虫のサンバ」はそのアルバムに収録されており、宮本の初レコーディング曲ということになる。

 それら新ユニットは、同年12月発売のオムニバスアルバム『プッチベスト10』にてオリジナル楽曲を収録。新ミニモニ。の新曲は「ペン ペン 兄弟」だった。

<2010年(ハロプロエッグ3年目/11~12歳)>
楽曲無し

<2011年(ハロプロエッグ4年目/12~13歳)※2曲>
・「リボーン~命のオーディション~」 /リボーンイレブン
・「カリーナノッテ (feat.コピンク) 」 /コピンク*[配信シングル]

 この年の11月にミュージカル『リボーン~命のオーディション~』が上演され、そのテーマソングがシングルCDとして発売。モーニング娘。やハロプロエッグなどから選抜された11人によるユニット・リボーンイレブンが歌っており、宮本もその中に入っていた。なお、このミュージカルは8年後の2019年11月、こぶしファクトリー・BEYOOOOONDS主演舞台『演劇女子部「リボーン ~13人の魂は神様の夢を見る~」』として再演されている。

 また、この年の4月からは静岡朝日テレビにて5分間の情報ミニ番組『コピンクス!』が放送開始され、番組内キャラクター・コピンクの声優を宮本が担当。番組テーマ曲「カリーナノッテ」の歌唱も担当した。この曲は同年12月に配信リリースされ、AmazonのMP3販売ランキングの2012年上半期第1位というロングセラーを記録した。作詞は児玉雨子で、現在ではハロプロをはじめ様々なアイドル/アーティストへの歌詞提供でおなじみの作詞家だが、この「カリーナノッテ」が初めての作詞曲である。

<2012年(ハロプロエッグ5年目/13~14歳)※2曲(バージョン違い1曲)>
・「兎tocome (feat.ゴロー)」 / コピンク*[配信シングル]
・「最高視感度 (feat.コピンク) 」/コピンク*[配信シングル]
・「兎tocome (feat.コピンク)」 /コピンク*[配信シングル]

 『コピンクス!』のオンエアは続き、主題歌「最高視感度」も新たに作成された。「兎tocome」は静岡駿府マラソンイメージソングとして作られた楽曲。先にリリースされたのは「feat.ゴロー」バージョンで、ゴローは上々軍団さわやか五郎が声をあてたキャラクター。曲中盤のラップパートに宮本も参加しているので本リストに含めている。その後にメインボーカルを宮本に変更し、アレンジも多少手を加えてリリースされたのが「feat.コピンク」バージョンだ。

<2013年(ハロプロエッグ6年目/Juice=Juice1年目/14~15歳)※9曲(バージョン違い4曲)>
・「リバース (feat.コピンク)」 /コピンク*[配信シングル]
・「カリーナノッテ polaris mix」 /コピンク*[アルバム]
・「コピンクス!一言集」/コピンク*[アルバム]
・「私が言う前に抱きしめなきゃね」
・「五月雨美女がさ乱れる」
・「天まで登れ!」/ハロプロ研修生 feat. Juice=Juice
・「天まで登れ!」[c/w]
・「ほたる祭りの日」/ジュリン[DVDシングル]
・「ロマンスの途中」
・「私が言う前に抱きしめなきゃね (MEMORIAL EDIT)」
・「五月雨美女がさ乱れる (MEMORIAL EDIT)」
・「イジワルしないで 抱きしめてよ」
・「初めてを経験中」

 コピンク*関連楽曲をまとめたミニアルバム『コピンクス! メロディーズ ~star chart~』がこの年の3月にリリースされる。このアルバムでの初出曲は「カリーナノッテ polaris mix」で、同曲のリミックス。また、「コピンクス! 一言集」は番組最後にオンエアされていたコピンクとゴローの掛け合いトークを収録したもので、楽曲ではないのだが、一応リストに含めておく。

 そしてこの年の2月にJuice=Juiceが結成され、4月にインディーズ1stシングル『私が言う前に抱きしめなきゃね』でCDデビュー。3rdシングル『天まで登れ!』には、Juice=Juiceとハロプロ研修生が一緒に歌ったバージョンと、Juice=Juiceのみの歌唱バージョンのふたつを収録。トラックは同一なので片方をバージョン違いとカウントする。

 「ほたる祭りの日」を歌っているジュリンは、SATOYAMA movementの一環で結成されたユニットで、宮本と佐藤優樹(モーニング娘。)の2人組。2020年の現在から見ると豪華すぎる早すぎたユニットだ。DVDシングルの発売日は9月4日だが、先行配信日は8月10日。12月11日発売のアルバム『プッチベスト14』に収録されてCD化。

 9月11日にはJuice=Juiceがメジャーデビュー。新曲の「ロマンスの途中」、インディーズ曲のバージョン違いである「私が言う前に抱きしめなきゃね (MEMORIAL EDIT)」「五月雨美女がさ乱れる (MEMORIAL EDIT)」のトリプルA面だった。「ロマンス~」はファン主催による楽曲投票イベント・ハロプロ楽曲大賞の2013年度で第1位に輝いた人気曲。

 2ndシングルは両A面の『イジワルしないで 抱きしめてよ / 初めてを経験中』。特に「イジワル~」はハロプロ楽曲大賞の2014年度でも第1位に選ばれ、2年連続での受賞となった(このシングルは12月発売なのでルール上2014年度にノミネート)。

<2014年(Juice=Juice2年目/15~16歳)※11曲>
・「裸の裸の裸のKISS」
・「アレコレしたい!」
・「ブラックバタフライ」
・「「風に吹かれて」
・「背伸び」
・「伊達じゃないよ うちの人生は」
・「HELLO! 」/おもちゃ、ハローキティ(宮本佳林)[アルバム]
・「Shooting Star 」/キティ、神様(宮本佳林、宮崎由加)、おもちゃ[アルバム]
・「届け 届け 届け! 」/近藤ユウヤ、キティ(金澤朋子、宮本佳林)[アルバム]
・「あなたが わからない」/キティ、相原ワカナ、ユウヤ、菅野アリサ、榊先生(宮本佳林、高木紗友希、金澤朋子、植村あかり、宮崎由加)[アルバム]
・「ほんとうの気持ち 」/キティ、アリサ、ユウヤ(宮本佳林、植村あかり、金澤朋子)[アルバム]

 メジャーデビュー2年目は、両A面シングルを3作リリース。Juice=Juiceのエースメンバーである宮本は、どのシングル曲でも歌割が多いほうなのだが、特に「伊達じゃないよ うちの人生は」では、間奏明けの〈Kissの後の変な空気/電話を切る「ためらい」/Yes 夢も恋も両方/手に入れたい〉という箇所をソロで歌い切っているのが名場面だ。

 11月にはグループの初主演舞台『演劇女子部「ミュージカル 恋するハローキティ」』が上演。宮本は主役のキティ役を演じた。この頃のハロプロ関連舞台では、上演会場の物販で劇中曲を数曲収録したミニアルバムCDをリリースし、後日に舞台映像を収録したDVDをリリース、そこに完全版サントラCDが付属してくるというパターンが多い。上記リストの「HELLO!」~「ほんとうの気持ち」の5曲はミニアルバムCDの収録曲だ。

<2015年(Juice=Juice3年目/16~17歳)※21曲(バージョン違い2曲)>
・「人間の世界へ!」/神様、キティ(宮崎由加、宮本佳林)、おもちゃ達[DVD付属CD]
・「ダイアリー」/キティ(宮本佳林)、おもちゃ達[DVD付属CD]
・「人間の世界」/キティ、ユウヤ、アリサ、ワカナ、榊先生(宮本佳林、金澤朋子、植村あかり、高木紗友希、宮崎由加)[DVD付属CD]
・「Only choice」/キティ(宮本佳林)[DVD付属CD]
・「届け 届け 届け! 」(リプライズ)/キティ、ユウヤ、アリサ (宮本佳林、金澤朋子、植村あかり)[DVD付属CD]
・「Good bye Kitty」/キティ(宮本佳林)[DVD付属CD]
・「HELLO! (リプライズ) 」/神様、キティ(宮崎由加、宮本佳林)、おもちゃ達[DVD付属CD]
・「Wonderful World」
・「Ça va ? Ça va ? (サヴァサヴァ)」
・「CHOICE & CHANCE」[アルバム]
・「愛・愛・傘」[アルバム]
・「生まれたてのBaby Love」[アルバム]
・「「選ばれし私達」[アルバム]
・「GIRLS BE AMBITIOUS」[アルバム]
・「愛のダイビング」[アルバム]
・「チクタク 私の旬」[アルバム]
・「未来へ、さあ走り出せ!」[アルバム]
・「続いていくSTORY」[アルバム]
・「Magic of Love (J=J 2015 Ver.)」[アルバム]
・「香水 (J=J 2015 Ver.)」[アルバム]
・「鳴り始めた恋のBELL」[アルバム]
・「スクランブル」[アルバム]
・「ラストキッス」/高木紗友希、宮本佳林[アルバム]

 3月発売の『恋するハローキティ』のDVD付属CDは全19曲だが、そのうち5曲はミニアルバムCDと同じなのでリストから除外。残り14曲のうち、「3つのルール (おもちゃの国 ver.)」など7曲は宮本が参加していない曲なのでこれも除外。残り7曲が今回のリスト対象曲だ。「届け 届け 届け! (リプライズ)」「HELLO! (リプライズ)」の2曲はバージョン違いとしてカウント。

 4月リリースの両A面シングル『Wonderful World / Ça va ? Ça va ? (サヴァサヴァ)』はオリコン週間チャート1位を記録。7月には1stアルバム『First Squeeze!』がリリースされた。過去のハロプロ楽曲のカバーを含め、このアルバムでの初出曲は15曲。そのうち宮崎由加・金澤朋子・植村あかりが歌う「BABY! 恋にKNOCK OUT!」のみ宮本不参加なのでリストから除外。名曲ぞろいのアルバムだが、グループ初のバラードソングとなった「続いていくSTORY」、現在でもライブでのキラーチューンとなっている「Magic of Love (J=J 2015 Ver.)」が特にオススメ。

 この年は5月に中野サンプラザで初の単独ホールコンサート開催、6月から全国220公演のライブツアーを開始、10月には香港で初の海外ライブを行った。

<2016年(Juice=Juice4年目/17~18歳)※6曲>
・「Next is you!」/NEXT YOU
・「カラダだけが大人になったんじゃない」
・「大人の事情」/ NEXT YOU[配信シングル]
・「Dream Road~心が躍り出してる~」
・「KEEP ON 上昇志向!!」
・「明日やろうはバカやろう」

 2月、グループ主演のテレビドラマ『武道館』(フジテレビ系)放送開始。Juice=Juiceは架空のアイドルグループNEXT YOUを演じる。NEXT YOU名義の楽曲も2曲作られた。

 前年から引き続き行われていた220公演ツアーは、この年の10月に完走。11月にはグループ初の日本武道館ワンマン公演が実現した。この2016年のリリース音源は、両A面シングル1、配信シングル1、トリプルA面シングル1の計6曲。

<2017年(Juice=Juice5年目/18~19歳)※5曲(バージョン違い1曲)>
・「地団駄ダンス」
・「Feel!感じるよ」
・「Goal ~明日はあっちだよ~」[配信シングル]
・「如雨露」[配信シングル]
・「Fiesta! Fiesta!」[配信シングル]
・「Wonderful World (English Ver.)」[配信シングル]

 4月リリースのシングル曲「地団駄ダンス」はコミカルなテイストで新境地を見せた。

 6月、ハロプロの大幅な新体制移行が発表。Juice=Juiceには梁川奈々美(カントリー・ガールズ)、段原瑠々(ハロプロ研修生)が新メンバーとして加入。それまでずっと5人でやってきたJ=Jに大きな変化が訪れた。

 また、7月には宮本が機能性発声障害で声を出す仕事を1カ月間休養するというアクシデントがあった。

 6月リリースの配信シングル「如雨露」までが5人時代の楽曲で、7人での最初のオリジナル楽曲は8月に配信リリースの「Fiesta! Fiesta!」となった。

 9月および12月には初のワールドツアーを開催。メキシコ、イギリス、フランスなど世界各地10箇所でライブを行った。

<2018年(Juice=Juice6年目/19~20歳)※16曲(バージョン違い4曲)>
・「SEXY SEXY」
・「泣いていいよ」
・「Vivid Midnight」
・「Never Never Surrender」[アルバム]
・「如雨露 (Album Version)」[アルバム]
・「TOKYOグライダー」[アルバム]
・「シンクロ。」[アルバム]
・「あばれてっか?! ハヴアグッタイ」[アルバム]
・「素直に甘えて」[アルバム]
・「Goal~明日はあっちだよ~ (Album Version)」[アルバム]
・「銀色のテレパシー」[アルバム]
・「この世界は捨てたもんじゃない」[アルバム]
・「禁断少女」[アルバム]
・「Wonderful World (2018 English Ver.)」[アルバム]
・「みんな少年だった」/堀内孝雄
・「YEAH YEAH YEAH」/ハロプロ・オールスターズ
・「憧れのStress-free」/ハロプロ・オールスターズ
・「花、闌の時 」/ハロプロ・オールスターズ
・「ハロー! ヒストリー」/ハロプロ・オールスターズ[c/w]
・「YEAH YEAH YEAH」 (Juice=Juice Ver.)[c/w]

 前年の梁川・段原に続き、6月には稲場愛香(ex.カントリー・ガールズ)が新メンバーとして加入。8人グループとなる。

 この年はトリプルA面シングルを1作リリース。また、2015年以来となる2ndアルバム『Juice=Juice#2 -¡Una más!-』もリリースされた。それまでライブのみの披露だった楽曲もこのタイミングで初音源化。特に「銀色のテレパシー」は宮本のパートが比較的多めの名曲。そしてアルバム新曲の「禁断少女」は8人時代の最高傑作楽曲、とここに断言させてもらおう。

 8月発売の堀内孝雄のシングル曲「みんな少年だった」では、同じ系列事務所のよしみなのか、ハロプロメンバーから宮本を含む譜久村聖、小田さくら(以上モーニング娘。’18)、和田彩花、上國料萌衣(以上アンジュルム)、宮崎由加、植村あかり(以上Juice=Juice)の7名がコーラスで参加。MVのイメージシーンにも出演している。

 9月にはハロプロ20周年を記念して、ハロプロメンバー全員参加のハロプロ・オールスターズ名義でのトリプルA面シングルがリリース。「YEAH YEAH YEAH」は各グループの単独歌唱バージョンがc/w収録されており、Juice=Juiceバージョンもある。

<2019年(Juice=Juice7年目/20~21歳)※14曲(バージョン違い1曲)>
・「希望の惑星」/オールキャスト[DVD付属CD]
・「生きとし生けるもの全て」/ルナ、ソーマ(稲場愛香、宮本佳林)[DVD付属CD]
・「運命」/ルナ、ソーマ(稲場愛香、宮本佳林)[DVD付属CD]
・「タイムリピート」/ルナ、ソーマ(稲場愛香、宮本佳林)[DVD付属CD]
・「夢を見ているよう」/ジン、エイジ、マドカ(金澤朋子、高木紗友希、梁川奈々美) / セリフ:ルナ、ソーマ (稲場愛香、宮本佳林)[DVD付属CD]
・「君と僕は」/ソーマ(宮本佳林) / セリフ:ルナ (稲場愛香)[DVD付属CD]
・「明日を生きる」/オールキャスト[DVD付属CD]
・「永遠に君を想う」/オールキャスト[DVD付属CD]
・「微炭酸」
・「ポツリと」
・「Good bye & Good luck!」
・「「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?」
・「25歳永遠説」
・「どうして僕らにはやる気がないのか」/宮本佳林(Juice=Juice)[配信シングル]
・「「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの? (New Vocal Ver.)」[c/w]

 前年9月にJuice=Juice主演舞台『演劇女子部「タイムリピート ~永遠に君を想う~」』が上演されている。この舞台では会場物販のミニアルバムCDはなく、1月発売のDVD付属のサントラCDのみで劇中曲が音源化されている。全12曲中、「ヨーソロー」「まるで」「クルー」「ネオクリスタル」の4曲を除いた8曲が宮本参加曲だ。「夢を見ているよう」では宮本はセリフのみ参加で歌唱はしていないのだが、一応リストに含めておく。

 この年の3月11日には梁川奈々美、6月17日には宮崎由加がグループを卒業した。特に宮崎はJuice=Juiceのオリジナルメンバーであり、J=Jの歴史に大きな句読点をうつ卒業だった。

 入れ替わるかのように、6月14日には工藤由愛(ハロプロ研修生北海道)と松永里愛(ハロプロ研修生)の2人が加入。現在の8人体制になる。

 6月発売のシングル曲「「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?」はハロプロファンの枠を超えてヒット。宮本はイントロの歌い出しという重要なパートを担当し、見事に成果を上げている。10月にはパート割を一新した同曲のNew Vocal Ver.を収録の通常盤Cが追加発売されるという異例の措置が取られた。年末のハロプロ楽曲大賞2019でも第1位を獲得し、J=Jにとって3回目の大賞受賞となった。

 10月には『宮本佳林 LIVE TOUR ~Karing~』が東名阪で開催。ハロプロ現役メンバーがグループに在籍しつつソロライブツアーを行うという珍しい試みだった。このライブでは新曲として「氷点下」「タメライ」「駐車場ソング」「若者ブランド」「少女K」「どうして僕らにはやる気がないのか」「落ちこぼれのガラクタだって」という7曲が披露。このうち「どうして僕らにはやる気がないのか」は10月に配信リリースされた。

<2020年(Juice=Juice8年目/21~22歳)※4曲(バージョン違い1曲)>
・「ポップミュージック」
・「好きって言ってよ」
・「続いていくSTORY (Symphonic Version feat. Karin)」[c/w]
・「Borderline」[c/w]
・「Va-Va-Voom」[c/w]

 そして今年、2020年。2月10日に宮本佳林本人の口から、YouTube動画を通じて、卒業報告がなされた。

 宮本在籍時最後のシングルとなる『ポップミュージック / 好きって言ってよ』。「ポップ~」は、Juice=Juiceと同じ系列事務所のKANが2月にリリースしたばかりの最新シングルをカバー。歌詞やサウンドで“ポップミュージック”について自己言及するメタ構造をもった楽曲で、この感興はちょっと他では得られない、不思議な感動を伴う一曲だ。

 「好きって~」は、山崎あおいが作詞した「微炭酸」(作曲編曲はKOUGA)、作詞作曲した「「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?」に続く“セツナ系”第3弾楽曲だとアナウンスされている。「ポップ~」が新機軸のアプローチなら、こちらはデビュー曲の「ロマンスの途中」以来、Juice=Juiceのパブリックイメージを形作ってきたクールでダンサブルな曲調の延長線上にあるもの。ベクトルの違う2曲によって、宮本佳林とJuice=Juiceがこれまで積み重ねてきたものの一端が照射されている。

 表題曲以外に収録されているのは、2015年のアルバム曲を宮本メインでボーカル新録音・オーケストラアレンジでセルフカバーした「続いていくSTORY (Symphonic Version feat. Karin)」。また、ライブ専用曲だった「Borderline」「Va-Va-Voom」も音源化された。これでまだ音源化されていないJuice=Juiceのライブ専用曲は「プラトニック・プラネット」のみとなる。

 これで宮本佳林の参加楽曲をすべて見てきた。なお、今回は音源化された楽曲についてカウントしているので、前述の「プラトニック・プラネット」や、宮本のバースデーイベントで披露された未音源化楽曲(「ピンクモーメント」「20歳のBirthday」「LOVE,KISS,NEED,YOU」、イベントオープニングやダンスパートなどで流された自作インストトラック等)、また今月1日深夜より放送開始したテレビ番組『ふるさとの未来』(TBS)のオープニングテーマとしてオンエアされている宮本佳林名義の新曲「未来のフィラメント」などはカウントしていないことをお断りしておく。過去ハロプロ楽曲のライブカバーなども含めるとさらに数は増える。

 それでは楽曲数を集計すると、「オリジナル:92曲」「バージョン違い:14曲」という結果になった。

 もしかしたら6月3日に予定されているラストライブ前後にサプライズ的に配信リリースなどが追加される可能性もあるが、少なくとも4月1日までの宮本佳林参加楽曲は全部で106曲ということになる。

 Juice=Juice卒業後はソロ活動を行うと明言している宮本佳林。アイドルグループの一員としての宮本佳林の姿はあともう少しで消えてしまうが、歌手としての宮本佳林はこれからも続いていく。まずはこの106曲を今一度噛み締めていたい。

 そして最後に、筆者が考えるベスト楽曲を各年から1曲ずつ選んだリストを下記に記して記事を終える。

[2009年]・「ペン ペン 兄弟」/新ミニモニ。[アルバム]
[2011年]・「カリーナノッテ (feat.コピンク)」/コピンク*[配信シングル]
[2012年]・「最高視感度 (feat.コピンク)」/コピンク*[配信シングル]
[2013年]・「ロマンスの途中」
[2014年]・「伊達じゃないよ うちの人生は」
[2015年]・「Magic of Love (J=J 2015 Ver.)」[アルバム]
[2016年]・「大人の事情」/NEXT YOU[配信シングル]
[2017年]・「Fiesta! Fiesta!」[配信シングル]
[2018年]・「禁断少女」[アルバム]
[2019年]・「「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?」
[2020年]・「ポップミュージック」

(ピロスエ)

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