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BALLISTIK BOYZ 松井利樹、厚いフロウと個性活かしたダンス 多方面に秀でながら“愛されキャラ”として親しまれる一面も

リアルサウンド

20/11/3(火) 6:00

 2019年5月22日、メンバー全員がマイクを持ち、アクロバティックなパフォーマンスを繰り広げる7マイク・フリースタイルグループ、BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE(以下、BALLISTIK BOYZ)がメジャーデビューを果たした。メンバーは、2017年に開催された『EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 5 ~夢を持った若者達へ~』のボーカル部門ファイナリストである日髙竜太、加納嘉将、ラップ部門のファイナリストである松井利樹、海沼流星。そして、2013年に開催されたオーディション『GLOBAL JAPAN CHALLENGE』に合格し、次世代アーティストを育成する「PROJECT TARO」の一員として3年間のニューヨーク留学を経験した深堀未来、砂田将宏、奥田力也。メンバー全員が歌、ダンス、アクロバットを武器としており、Jr.EXILEの先輩達も脅威に感じたというほどハイスペックな7人の素顔とは? BALLISTIK BOYZのメンバー一人ひとりに焦点を当てる本連載の第4回目は、ラッパー・松井利樹について紹介していく。

 松井利樹は、2000年3月26日生まれで福岡県出身。親がダンススタジオをやっていたこともあり、小学1年生の時、ロックやポップといったジャンルからダンスを始めたという。小学4年生からは本格的にヒップホップを踊るようになり、積極的にダンスバトルやコンテストに出場していたそうだ。今ではラッパーの印象が強いかもしれないが、実はダンスでも九州大会や日本大会で優勝経験もある、実力派ダンサーである(参照:BALLISTIK BOYZが語る、EXILE TRIBEの一員としての覚悟 「新しい時代をリードしていく」)。そんな彼がEXPG STUDIO福岡校に入校したのは、2012年、中学1年生の時。もともとは3歳年上の兄がEXPG STUDIOに通っていたそうで、松井が小学6年生の時、EXILEのサポートダンサーとしてスタジアムで踊っている兄の姿を見た際に、自分も大きなステージでパフォーマンスしたいと思ったことが入校の決め手となったようだ。他のスタジオでのダンス経験が評価され、初めから特待生として入校している。なお、実際にアーティストを志したのは、EXILEのサポートダンサーとして福岡ドームに立ったことがきっかけ。その時に、サポートではなく「『自分がメインでステージに立ちたい』って思った」(引用:モデルプレス)ことが、彼を大きな夢へと駆り立てた。

 2013年には、現メンバーの深堀未来、砂田将宏、奥田力也が合格した『GLOBAL JAPAN CHALLENGE』のオーディションにも参加している。だが、その時は最終審査で惜しくも落選。中学3年生の時には、思いがけず特待生から落ち、スランプに陥ってしまった時期もあったという。しかし、家族のサポートもありつつ、努力を重ねていった結果、再び特待生となり、2017年にはEXPG STUDIOの生徒の中からEXPG Lab(独自の育成プログラムでさらなるパフォーマンス向上を図り、軸となるべき人材として成長・活動していく場)に選抜される(参照:モデルプレス)。さらに同年には、現メンバーの日髙竜太・海沼流星とともに、EXPG Lab内の選抜グループ・Crasher kidzの一員となり、ライバル達と切磋琢磨しながら活躍の幅を広げていった。そして、そこに再び巡ってきたチャンスが、2017年、FANTASTICS from EXILE TRIBE(以下、FANTASTICS)のボーカルを選ぶために開催された『EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 5』。奇しくも、パフォーマーとしてではなくラップ部門での挑戦となったが、ファイナリストとなり、BALLISTIK BOYZの一員として活動していくことが決まった。

 主なダンスジャンルは、前述した通り、ヒップホップやロック、ポップなど。ヒップホップは音楽自体も好きなようで、「お兄ちゃんもヒップホップが好きだったので、家族の影響もあってウータン・クランのような90’sから最近のものまで、幅広くヒップホップを聴いてきました」(引用:BALLISTIK BOYZが語る、EXILE TRIBEの一員としての覚悟 「新しい時代をリードしていく」)とのこと。ダンスに関してはフリースタイルも得意としており、デビュー直後のインタビューでも「フリースタイルでは個性をいかしていきたい」(引用:日刊スポーツ)、「全国の大会に出て即興ダンスで戦ってきたので、フリースタイルは一番負けたくない」(引用:モデルプレス)と語っている。

 また、ラッパーとしては、太く厚みのある低音や攻撃的なフロウが特徴的で、ハイトーンボイスのメンバーが多いBALLISTIK BOYZにおいては異彩を放つ存在。先日開催された配信ライブ『LIVE×ONLINE INFINITY “HALLOWEEN”』でも奥田力也・海沼流星とともに未発表曲「HIGHWAY」を歌唱していたが、瞬時に自分の世界観を作り上げ、視聴者を惹き込む様が圧巻だった。実際、あの瞬間に松井のファンになった人も多いのではないだろうか。「Most Wanted」(1stシングル『44RAIDERS』カップリング)のリリースインタビューによると「僕のラップも結成当初とまったく違うと思います。このスタイルにたどり着くまでにすごく悩んだのですが、ようやく安定したベースが完成したなと実感できたのが今作のタイミングでした」(引用:SPICE)とのことなので、最近興味を持った人は、1stアルバム『BALLISTIK BOYZ』と、それ以降の楽曲を聴き比べてみるのも面白いかもしれない。

Most Wanted

 松井のグループ内での立ち位置は、メンバー1の愛されキャラ。最年長の日髙が「グループの癒しです」(引用:TVfan Web)、最年少の砂田が「おっとりしていて本当に優しい性格でワンちゃんみたい」(引用:ナタリー)と語るように、人懐っこくピュアな性格でみんなから可愛がられており、どちらかと言えば積極的に発言するタイプではないが、自分の中に自分なりのこだわりを持っているのが、あらゆる場面で垣間見える。さらに、キーボード・ベース・ギターが弾けたり(参照:マイナビ)、作曲ができたり中国語が話せたりと、実に多才(参照:VOGUE GIRL)。能ある鷹は爪を隠すと言うが、まさにギャップの塊である。

 改めて松井が辿っていた道のりを振り返ると、ダンス一筋ながらも、その過程で多くの挫折を経験してきたことがわかった。幼少期からダンスを特技としてきた彼にとって、ダンスでの挫折はかなり苦しいものだっただろう。でも、その苦しみを知っている彼にしか伝えられない想いがあり、苦しみを乗り越えた先に「頑張るってかっこいいよね。頑張った方が絶対輝けるし、頑張った分だけ輝きも増すと思う」(引用:VOGUE GIRL)と胸を張って言える今がある。その気持ちを忘れずに走り続ける松井利樹が、これからのBALLISTIK BOYZにどんな刺激を与えてくれるのか? 引き続き、その動向を見守りたい。

■斉藤碧
エンタメ系ライター。
ダンス&ヴォーカルグループ、アイドル、ロック、ヴィジュアル系、俳優などジャンルレスで執筆中。V系雑誌「Stuppy」では編集も担当。
Twitter:@stmdr38

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