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松山ケンイチと岡山天音が血のつながらない兄弟演じる、畑澤聖悟×栗山民也「HANA」

ナタリー

上段左から岡山天音、松山ケンイチ、余貴美子。下段左から上原千果、金子岳憲、神尾佑、櫻井章喜、玲央バルトナー。(c)ホリプロ

松山ケンイチの主演舞台「HANA」が、来年1月に東京・東京芸術劇場 プレイハウスで上演される。

作を畑澤聖悟、演出を栗山民也が手がける「HANA」は、返還直前の沖縄に生きる人々の姿を描く作品。とあるバーを舞台に、母親への愛情や、妹への思いを巡って分断した、血のつながらない兄弟の物語が展開する。1970年12月20日の深夜、質屋兼バーのHANAでは、おかあとその娘のナナコ、おかあのヒモのジラースが、三線を弾きながら歌っていた。そこへ、ヤクザとなり、家に寄り付かなくなった息子のハルオが突然現れる。さらに、客として、同じく息子で代用教員のアキオもやって来て……。

ハルオ役を松山が演じるほか、アキオ役に岡山天音、おかあ役に余貴美子、ジラース役に神尾佑、ナナコ役に上原千果がキャスティングされた。このほか出演者には、櫻井章喜、金子岳憲、玲央バルトナーらが名を連ねている。なお、本作は大阪・宮城でも上演される予定だ。

栗山、畑澤、松山、岡山、神尾、余の上演に向けたコメントは以下の通り。

栗山民也 コメント

沖縄を見つめる

20年も前のことになるが、沖縄のプロデューサーから、沖縄を題材に、沖縄出身の女優で、沖縄発信の作品を作りたいという話があった。とても小品ながら、大事な作品が生まれた。それがきっかけとなって、その時に出会った人たちとともに、毎年沖縄の新しい若者たちと演劇教室なるものが企画され、わたしの何割かの生活は沖縄と一緒になった。むしろわたしからの熱望だったのかもしれない。毎回わたしの中の沖縄はぐんぐんと大きく育っていった。今回、沖縄復帰50年という節目に強く拘ったわけではないが、「それで、沖縄は変わったのか」と自らに問い続けながら、毎年訪れるたび58号線から続くフェンス越しの変わらぬ基地の風景をじっと見つめる、沖縄の光と影を。

台本は、信頼する劇作家の畑澤さんに頼んだ。物語を通し、闘える同志のような方だ。またご一緒する俳優たちとの新しい出会いも楽しみだ。たくさんの思い出を辿りながら、たくさんの沖縄の友人のもとに送る、熱く抱きしめたい作品になればと思う。

畑澤聖悟 コメント

沖縄について書いてみないか?と栗山さんに言われたのは、栗山さんが栄えある大賞を受賞された読売演劇賞受賞パーティ席上でのことだった。沖縄には不思議と縁がある。戯曲として取り組むのはこれで4本目。青森で劇作家やってる人間が2000km離れた沖縄をオリンピックとほぼ同じ周期で書いてるとはただの縁ではない。とはいえ、正直困った。「好きに書いてくれ」とは言われたが、何処に手を付けたらいいのか。沖縄は巨木である。太陽に向かって見上げるほど高く枝を伸ばし、色とりどりの花を咲かせ、果実を実らせ、暗く悲しく太い根を見えない地下に張り巡らせている。沖縄に惹かれてやまないのはこの途方もない大きさの故ではないか。敬愛する沖縄と沖縄の人々に恥じぬよう、沖縄を描いてきた諸先輩に負けぬよう、とにかく、ベストを尽くします。ご期待ください。

松山ケンイチ コメント

この作品、キャスト、スタッフと出会うことで一つのターニングポイントになると思います。観客の皆様にとってもそんな作品になるよう力まず背負わず伝えていけたらと思っています。よろしくお願い申し上げます。

岡山天音 コメント

この舞台作品に取り組む事が、自分にとっていかなる体験になるのか、今はまだ全くの未知数です。

演出の栗山さん、共演させていただく松山さん、余さんはじめ、この舞台を象る全ての人たちと溶け合い、そこに立ち上がる「家族」の在り方に自分が何を見出すのか、期待に心を震わせております。

違う時代、違う場所で生きたアキオの姿が、僕の体を通し、舞台上で表出する時を待っております。

神尾佑 コメント

栗山さんの演出作品は今回で2度目です。緻密で繊細で刺激的なその演出は俳優にとってとても高いレベルの演技を要求してきます。

それは俳優にとってとてもプレッシャーではありますが、栗山さんの揺るぎない、確信を持った演出に導かれると自然とその世界に存在しているような気がします。

今回の新作ではどのような脚本でどんな世界観を栗山さんが作り上げるのか、それを才能あふれる共演者の方々と作り上げることが今から楽しみで仕方ありません。

余貴美子 コメント

私が舞台を務めますのは7年振り。演出の栗山民也さんとは、なんと30年振りの再会。

そして沖縄のおかあという役どころ。沖縄の物語に関われる事は、楽しみであり責任を感じます。丁寧に務めさせて頂きます。

「HANA」

2022年1月
東京都 東京芸術劇場 プレイハウス
※大阪・宮城公演あり。

作:畑澤聖悟
演出:栗山民也
出演:松山ケンイチ、岡山天音、神尾佑、櫻井章喜、金子岳憲、玲央バルトナー、上原千果、余貴美子 ほか

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