森崎ウィン Aiming To Overseas
大切で大好きな僕の故郷のこと みんなにも知ってほしいです
月2回連載
第48回
こんにちは。森崎ウィンです。
今日は、僕の故郷・ミャンマーについての話をさせてください。
ニュースなどで知っている人も多いと思いますが、2月1日にミャンマーでクーデターが発生し、それに対する市民の抗議デモが今も続いています。あの日から1ヶ月半、ミャンマーで生まれ、ミャンマーで育った者として、何をどう言えばいいのか、ずっと考えていました。そして今、ここで自分の想いを言葉にします。
大好きなミャンマーがこうなってしまったことで、今、僕の中には帰る場所をなくしたような感覚があります。それはすごく悲しいし、寂しいし、悔しい。でも、その気持ちをどうやって発信すればいいのかわからずに今日まで来ました。
正直に言うと、目をつぶって逃げたくなる気持ちもありました。何もふれずに、このままなかったことにしようとも思いました。自分に何ができるかわからなかったし。やっぱり僕はエンターテインメントを仕事にしている人間だから、自分がミャンマーについて発信することによって、世の中の人から「森崎ウィン=ミャンマーの政治について発信する人」と見られてしまうのも、あまり望ましいことだとは思えなかった。
ただ、そうやって黙っている間にも母国では多くの人が犠牲になっていて。僕がTwitterで番組の告知ツイートをしているその瞬間にも、ミャンマーで誰かが命を落としているんだと思ったら、ツイートをすることさえ怖くなった。この1ヶ月半は、ミャンマーのことを考えて落ち込むことがすごく多かったです。
でも、僕の母国がミャンマーであることは変わらないし、たとえ離れた場所で暮らしていたとしても、僕のミャンマーへの気持ちは変わりません。だったら、今何をすべきなのか。悩んで、悩んで、悩み抜いた末に、少なからず影響力や知名度を持った人間として、自分に何かできることがあるんじゃないか、やるべきことがあるんじゃないかと考えるようになりました。やりたいとかやりたくないとかじゃなくて、僕にしかできないことがある。そういう使命感というものを自覚したとき、決めたんです。もっとミャンマーについて発信していこうって。
俳優だから芝居だけやっていればいい。歌手だから音楽だけやっていればいいんじゃなくて。その前に僕はひとりの人間で。ありがたいことに影響力というものを持たせてもらっている以上、その立場を自覚して、ちゃんと発信していくことが自分の役割なんだと考え方を改めました。だから、これからは僕にできる最大限の力で、日本のみんなにミャンマーの現状を知ってもらうための発信をしていきたいと考えています。
僕のことを応援してくれているミャンマーの人たちの中には、この1ヶ月半、僕が何も具体的な行動を起こしてこなかったことに対して失望している人も多いと思います。実際、そういう言葉もたくさんいただきました。どうしてもっと早くにアクションを起こすことができなかったのか。そこに対しては後悔があります。
だからこそ、もう後悔はしたくない。いつか母国に帰って、故郷のみんなから「お前はあのとき何してたの」と聞かれたときに、「1ヶ月半悩んで何もできなかった。だけど、そこからこんなことをやった」と胸を張って言えるように、自分の力を尽くしていきたい。今後はメディアでもミャンマーについて話をさせてもらえる機会があるのなら、話していくつもりです。
みんなにもお願いがあります。ミャンマーの歴史や現状について、日本のみんなにもわかってもらえるように僕から記事をシェアしたりすることが増えてくると思います。まったくミャンマーのことを知らない人からすると難しい内容かもしれないけど、読んでほしいです。
まずはミャンマーのことを知ってほしい。そして、できることから力を貸してほしいです。4月からエフ横で始まる生放送で、ミャンマーに向けての企画をやる予定なので、それにも参加してほしい。そうやって、ひとりでも多くの人にミャンマーへ関心を向けてもらうことが、今の僕にできることなのかなと思っています。
僕の願いは、大好きな故郷に早く平穏な日常が戻ってくることです。
どうかみなさん、よろしくお願いします。
≪編集部より≫
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