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静かな年末年始は家で年末年始恒例のスポーツ観戦で決まり!?

ぴあ

20/12/29(火) 12:00

写真:日本スポーツプレス協会/アフロスポーツ

年末年始の恒例スポーツは、このコロナ禍においても形を変え、変わらぬ熱戦を繰り広げる。12月23日に政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会で、東京都で1月11日(月・祝)まで行われる大規模イベントの人数制限の上限を収容人員の50%から5000人に戻す方針を発表。同時に販売済みのチケットのキャンセルは求めなかった。

よって『天皇杯 JFA 第100回 全日本サッカー選手権大会』決勝は12月26日にチケットの一般発売を予定していたが中止し、11月7日から1月4日(月)に延期になっていた『JリーグYBCルヴァンカップ』決勝はすでに販売済み2万6000枚は有効となったのだ。

まずはふたつのサッカーカップ戦決勝を紹介したい。

“元日・国立・決勝”の『天皇杯』は川崎フロンターレとガンバ大阪によって覇権が争われる。史上最速&最多勝点&最多得点など記録尽くめの『明治安田生命J1リーグ』優勝を果たした川崎Fは12月27日・準決勝で『明治安田J3』優勝のブラウブリッツ秋田を2-0で一蹴。中村憲剛の最後の花道をタイトルで飾ろうと、モチベーションも十分である。

中村憲剛(川崎フロンターレ) 写真:長田洋平/アフロスポーツ

中村が「『天皇杯』にかける思いは、僕もあるし、みんなの悲願。重く考えすぎず、自分たちらしいプレーができたら勝ちは転がってくる。元日、新しい国立で戦えることをうれしく思う。勝って完結させたい」と言えば、背番号10・大島僚太も「憲剛さんと最後になる寂しさはあるが、ピッチに立てる喜びと今まで教えてもらったたくさんのことを、チームメート全員で勝つために表現して、優勝して憲剛さんを送り出したい」と思いを口にした。

一方、ガンバ大阪も花を持たせるつもりはさらさらない。G大阪イレブンは悔しさを忘れてはいない。11月25日・等々力競技場での第29節、G大阪は川崎Fに0-5で粉砕され、2年ぶり3度目の優勝を決められたのだった。準決勝で『明治安田J2』優勝の徳島ヴォルティスにキッチリ2-0で勝利した試合後、エース宇佐美貴史は「自分たちを奮い立たせるには十分な材料。大きな借りを返したい。クラブとしても10個目のタイトルを取って、来年波に乗っていけるように何としても川崎に勝ちたい」とキッパリ。

ラストマッチとリベンジマッチ、それぞれのモチベーションを胸に約1か月の時を経て、等々力から国立に舞台を変えて行われる頂上決戦はどんな結末を迎えるのか。

“元日・国立・決勝”の3日後には“イッテンヨン・国立・決勝”が待っている。11月7日に予定されていた『JリーグYBCルヴァンカップ』決勝は柏レイソルのネルシーニョ監督をはじめ選手・スタッフに新型コロナウイルスの陽性者が出たため、急遽延期。1月4日(月)・国立競技場に仕切り直しとなった。

『AFCチャンピオンズリーグ』ラウンド16で悔しい敗戦を喫したFC東京だが、帰国後は『明治安田J1』第33節でサンフレッチェ広島に1-0、最終節に『ACL』ベスト4のヴィッセル神戸に1-0と『ルヴァンカップ』決勝へいい流れを作って来た。

森重真人(FC東京) (C)J.LEAGUE

17勝6分11敗・勝点57の6位のFC東京に対し、柏は15勝7分12敗・勝点52の7位。コロナ陽性者が出た影響で終盤戦は変則スケジュールとなり失速した。特に最終節は柏にとって悔しい敗戦となった。王者川崎Fを相手に2点リードしながらも3点を奪い返されたのだ。このままシーズンを終えるわけにはいかない。タイトルでシーズンを締め括り、来季へつなげるためにMVP&得点王&ベストイレブンのオルンガをはじめ一戦必勝を期す。

オルンガ(柏レイソル) (C)J.LEAGUE

サッカーだけではない。1月2日(土)・秩父宮ラグビー場では1月11日(月・祝)・国立競技場での決勝のキップをかけた戦いが繰り広げられる。『第57回全国大学ラグビーフットボール選手権大会』準決勝・帝京×早稲田、明治×天理がキックオフを迎えるのだ。果たして2年連続の早明決勝戦となるのか、V9帝京、関西の雄・天理が阻むのか。大学日本一を決める戦いは予断を許さない。

丸尾崇真(早稲田大学) (C)JRFU

正月の風物詩の大学スポーツと言えば、『箱根駅伝』である。1月2日(土)・3日(日)の『第97回東京箱根間往復大学駅伝競走』の優勝争いも注目される。『第52回全日本大学駅伝対校選手権大会』で6年ぶりに優勝した駒澤は2冠達成へ向け、自信を深める。『全日本』で4位に沈んだ青山学院は『箱根』での巻き返しを誓う。神林勇太主将とエース吉田圭太の2トップが連覇へ向けてリードする。さらに塩澤稀夕、名取燎太、西田荘志の3本柱擁する東海に下級生が力を付けている早稲田、1万m28分台の選手がズラリと揃う明治、西山和弥&宮下隼人のダブルエースで臨む東洋も頂点へ向けて虎視眈々。10区間、217.7kmを襷でつなぐ戦いは今年もドラマを繰り広げるだろう。

(写真左より)田澤廉(駒澤大学)、名取燎太(東海大学) 写真:アフロ

駅伝と言えば、元旦朝8時30分スタートの『ニューイヤー駅伝』を忘れるわけにはいかない。今年の『箱根駅伝』2区で区間新記録を叩き出したのも記憶に新しい『日本選手権』1万m優勝の相澤晃をはじめ、27分台ランナーを7人揃える旭化成は5連覇へ向けて死角なし。前回大会2位のトヨタ自動車、『第61回東日本実業団対抗駅伝競走大会』優勝の富士通も旭化成の牙城を崩そうと躍起だ。

年末年始のスポーツはまだまだある。

『皇后杯 JFA 第42回全日本女子サッカー選手権大会』決勝は12月29日(火)・サンガスタジアムでキックオフ。4連覇を狙う日テレ・東京ヴェルディベレーザと6度目の挑戦で『皇后杯』初制覇を目指す『2020プレナスなでしこリーグ1部』女王・浦和レッドダイヤモンズレディースが激突する。

アメフト日本一を決める『第74回ライスボウル』は1月3日(日)・東京ドームでキックオフ。史上最多8度目の優勝を狙うオービックシーガルズと19年ぶり2度目の戴冠を目論む関学大ファイターズが雌雄を決する。

年末年始も通常のレギュラーシーズンを戦う『2020-21 B1リーグ』では、1月3日(土)~5日(火)の第16節に東地区1位・千葉ジェッツ×西地区2位・琉球ゴールデンキングス、西地区3位・名古屋ダイヤモンドドルフィンズ×東地区2位・宇都宮ブレックス、西地区1位・シーホース三河×東地区5位・川崎ブレイブサンダースなど好カードがズラリ。

富樫勇樹(千葉ジェッツ) (C)B.LEAGUE

『2020-21 V.LEAGUE DIVISION1』男子は1月8日(金)、女子は1月9日(土)にレギュラーラウンドが再開する。男子はウルフドッグス名古屋、パナソニックパンサーズ、サントリーサンバーズ、ジェイテクトSTINGSの混戦の中からどこが抜け出すのか、女子は全勝をキープする東レアローズがどこまで走るのか、興味深い。

年末年始は格闘技・プロレスもビッグイベントが並ぶ。

12月31日(木)・さいたまスーパーアリーナでは『RIZIN.26』がゴング。朝倉海×堀口恭司のバンタム級タイトルマッチをはじめ、那須川天心×クマンドーイ・ペットジャルーンウィットのキックルール、朝倉未来×弥益ドミネーター聡志のMMAルールなど好カードがズラリ。スタンディングバウト特別ルールで行われる五味隆典×皇治や『リオ五輪』グレコローマン59kg級銀メダルの太田忍が所英男に挑む総合デビュー戦など、大晦日らしいカードも並ぶ。

新日本プロレスは来年も東京ドーム大会を1月4日(月)・5日(火)で敢行する。初日のメインは王者・内藤哲也に『G1 CLIMAX 30』覇者・飯伏幸太が挑むIWGPヘビー級・IWGPインターコンチネンタルダブル選手権試合、翌日は内藤×飯伏の勝者がジェイ・ホワイトの挑戦を受ける。『BEST OF THE SUPER Jr. 27』優勝者・高橋ヒロム×『SUPER J-CUP 2020』覇者エル・ファンタズモ、その勝者が第87代王者・石森太二にチャレンジするIWGPジュニアヘビー級選手権試合も見逃せない。

年末年始の高校スポーツは無観客の中、全国大会を開催。

『全国高校ラグビー大会』は記念すべき第100回大会を12月27日に開幕。史上最多63校が鎬を削る決勝は1月9日(土)・花園ラグビー場でキックオフを迎える。V争いは東海大仰星(大阪A)、京都成章(京都)、桐蔭学院(神奈川)、東福岡(福岡)の4強を中心で繰り広げられるのか。

『第99回全国高校サッカー選手権』は12月31日(木)に開幕、1月11日(月・祝)・埼玉スタジアム2002での決勝へ向けて熱戦を繰り広げる。2年連続決勝進出の青森山田(青森)が2年ぶりの3度目の優勝を果たすのか、Jリーグに4人が内定した昌平(埼玉)が初の頂点に立つのか、それとも波乱が起こるのか。

男女7チームが事態を余儀なくされた『ウインターカップ』こと『第73回全国高等学校バスケットボール選手権大会』はいよいよ男子決勝を残すのみ。12月29日(火)・東京体育館でティップオフの時を待つ。

『春高バレー』こと『第73回全日本バレーボール高等学校選手権大会』は1月5日(火)~10日(日)・東京体育館で男女の日本一を決する。

ありとあらゆるジャンルのスポーツが、ありとあらゆるカテゴリーで開催される日本の年末年始の恒例スポーツ。コロナ禍の静かな年末年始は家でスポーツ観戦を決め込むのはいかがだろうか?

文:碧山緒里摩(ぴあ)

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