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亡くなった最愛の人へ思い届ける「漂流ポスト」特報公開、場面写真も到着

ナタリー

21/1/2(土) 10:00

「漂流ポスト」

短編映画「漂流ポスト」の特報がYouTubeで公開。場面写真も到着した。

本作は東日本大震災の被災地である岩手・陸前高田の山奥に建てられた漂流ポストを題材に“心の復興”を描く物語。亡くなった人への思いを手紙として受け止めるために設置された漂流ポストは、震災に限らず最愛の人を亡くした人々が故人への思いを手紙につづり、届ける場所になっている。映画の主人公は震災で親友の恭子を亡くし、その死を受け入れられず日々を過ごしている園美だ。ある日、学生時代に恭子と埋めたタイムカプセルの中から、将来の互いに向けた手紙を見つけた彼女は、その後、漂流ポストの存在を知ることになる。

雪中梨世が園美、神岡実希が恭子を演じたほか、中学時代の園美役で中尾百合音、園美に漂流ポストの存在を教える恋人・和也役で藤公太、漂流ポストの管理人・赤川役で永倉大輔がキャストに名を連ねた。

漂流ポストの管理人・赤川勇治の全面協力により、撮影が行われた本作。雪中は「撮影は、実際に漂流ポストのある『ガーデンカフェ森の小舎』で行ったのですが、そこで流れる穏やかな時間と、赤川さんの包み込むような優しい笑顔に不思議と涙が止まらなくなったのを覚えています」と述べ、「『向き合う事は、大切な人へ想いを馳せる事。』1人でも多くの方々にこのバトンが繋がっていく事を願っています」と思いをつづった。また永倉は「私が赤川役を演じるうえで先ず大切にしたいと考えた事は、赤川さんと同じ想いで役を演じる事でした。そして、苦しさを背負って訪れる人達を赤川という役はどう受け止め接するのかと考えました。実際、赤川さんとお会いしたらとても穏やかで、自然体な方だったので、ありのままで役を作ろうと決めました」と振り返っている。

清水健斗が監督、脚本、編集、プロデュースを担当した「漂流ポスト」は3月5日より東京・アップリンク渋谷ほか全国で順次公開。なお2018年製作の本作は、ニース国際映画祭の最優秀外国語短編映画グランプリ、ロサンゼルス・インディペンデント映画祭の最優秀外国語短編映画などに輝いている。

雪中梨世 コメント

3年前に海を渡ったこの作品が震災から10年という節目の年に帰ってきてくれた事、そして皆さんに見ていただける機会が再び出来たこと、嬉しく思います。
撮影当時、私自身も大切な家族を亡くしたばかりで演じさせて頂いた園子と重なる部分があり、このやり場のない想いはどう表現すればいいのかと、不安な中で撮影に入りました。
撮影は、実際に漂流ポストのある「ガーデンカフェ森の小舎」で行ったのですが、そこで流れる穏やかな時間と、赤川さんの包み込むような優しい笑顔に不思議と涙が止まらなくなったのを覚えています。
「向き合う事は、大切な人へ想いを馳せる事。」
1人でも多くの方々にこのバトンが繋がっていく事を願っています。

永倉大輔 コメント

私が漂流ポストの存在を知ったのは、撮影に入る数日前のある記事でした。
ポストを設置した赤川さんの想いは「最愛の人を亡くした方の心を少しでも癒し、一歩前に踏み出して貰いたい。」と願うものでした。
私が赤川役を演じるうえで先ず大切にしたいと考えた事は、赤川さんと同じ想いで役を演じる事でした。
そして、苦しさを背負って訪れる人達を赤川という役はどう受け止め接するのかと考えました。
実際、赤川さんとお会いしたらとても穏やかで、自然体な方だったので、ありのままで役を作ろうと決めました。
クランクインの当日、撮影前に赤川さんが「読んでみませんか。」と手紙が保管されている小屋に案内してくれました。
私は数通の手紙を手に取り読ませていただき、奥歯を噛み締める思いで後の撮影に挑んだ事を覚えています。
漂流ポストという映画は企画した監督、スタッフ、俳優達が赤川さんと同じ想いでいたいと、心に誓って作られた作品だと思っております。

(c)Kento Shimizu

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