スキャンダル
20/2/18(火)
地位や名声のある人間による理不尽に抗うのは、途方もなく重く苦しい。
相手が表向きや仲間内でチャーミングだと慕われているのなら、なおのこと。声をあげた者が逆に批判の対象になってしまうからだ。
そんなクソ野郎な権力者をジョン・リスゴーが見事に演じている。
パロディ的に茶化して憎々しさ一辺倒ではない。仕事はできるし、チャーミングな横顔も見せる。女性へのセクハラの意識だけが飛び抜けて低い男として、実にリアルに演じている。
この男に対して、三人の女性が三様の向き合い方をすることになる。性別も状況も異なるが、その葛藤と闘争は他人事に思えなかった。
しかも、本作でのその男とどこか重なる奴が本作を応援していたりする。正義は遠い。
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