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WOWOW開局30周年記念、山崎豊子の傑作小説をドラマ化
『連続ドラマW 華麗なる一族』特集

WOWOW『連続ドラマW 華麗なる一族』
毎週日曜 夜10時 放送・配信中 全12話
WOWOWプライム /WOWOW 4K/WOWOWオンデマンド
WOWOWオンデマンドでアーカイブ配信中

山崎豊子の傑作小説を、開局30周年のWOWOWがドラマ化
富と権力をめぐる、壮大な人間ドラマが現在によみがえる!

豪華なキャストとスタッフをそろえ、ぬかりのない脚本・演出・美術・映像を駆使したハイクオリティぶりでは他の追随を許さないWOWOWの“連続ドラマW”。開局30周年という同社にとっては特別な年である2021年に、満を持して世に放たれたのがこの『連続ドラマW 華麗なる一族』だ。

今回集結したのは、中井貴一、向井理、内田有紀、藤ヶ谷太輔、吉岡里帆といった主演クラスの面々のほか、いぶし銀から若手注目株まで実にさまざまな顔ぶれの俳優たち。また、『コードブルー』シリーズの西浦正記が指揮を執り、社会派小説の大家・山崎豊子の著作の中でも随一の傑作を重厚に映像化している。彼らの入魂の仕事ぶりを見れば、記念すべき1作にかける並々ならぬ想いが伝わってくるはずだ。

既に放送・配信がスタートし好評を博している本作だが、WOWOWオンデマンドではアーカイブ配信中なので、今からでも第1話からの視聴が可能。さらに申込み月内であればいつでも解約可能となる無料トライアルも実施中のため、気軽に楽しむことができる。まだ本作に触れていなかった方は、その魅力を解説する本特集を読んで、ぜひ“一族”の激動のドラマを見届けてみてはいかがだろうか。

約50年の作家人生で数々の傑作を遺した巨匠・山崎豊子
度々映像化されてきた『華麗なる一族』はその頂点

原作は今なお読み継がれる傑作小説『華麗なる一族』。生みの親である国民的作家・山崎豊子は、毎日新聞大阪本社学芸部に勤務する傍ら、小説の執筆を始め、1957年に『暖簾』を刊行。翌年には『花のれん』が直木賞を受賞し、作家生活に入ると『白い巨塔』『不毛地帯』『二つの祖国』『大地の子』『沈まぬ太陽』など、約50年に及ぶ作家人生を通じ、数々のベストセラーを世に送り出した。

読者を引きつけたのは、激動の時代を背景に繰り広げられる、壮大にして感動的な人間ドラマ。その頂点ともいえる『華麗なる一族』は、1974年に映画化、連続ドラマ化。2007年には『半沢直樹』などで知られるTBS系「日曜劇場」枠で連続ドラマ化され、高視聴率を記録。主演の木村拓哉演じる万俵家長男・鉄平の視点からファミリーの繁栄と崩壊が描かれた。

昭和、平成を経て、WOWOW開局30周年を迎えた令和に“復活”を遂げる『華麗なる一族』。全12話を通して山崎が放つ重厚かつ普遍的なメッセージが、苦難の時代を生きる現代の私たちに届けられる。

時は日本が高度経済成長期に突入した1960年代
金融再編成を機に“小が大を食う”野望が動き出す

『華麗なる一族』の舞台となるのが1960年代後半、大阪万博を間近に控えた日本の高度経済成長期。主人公である阪神銀行の頭取・万俵大介が、水面下で進む“金融再編成”の動きを察知したことから物語が動き出す。金融再編成とは、大蔵省(現在の財務省)が預金高上位の銀行に下位の銀行を吸収させ、大きい銀行を作ろうとする政策のこと。劇中、阪神銀行は業界ランキング10位。すぐさま、大介は上位銀行に飲み込まれぬよう、預金残高を上げ、自行の生き残りをかけ動き出す。吸収される前に、自らが大銀行を吸収する“小が大を食う”合併を虎視眈々と狙ったのだ。

翻弄されるのは銀行員に留まらず、官僚や政治家、さらに長男・鉄平が専務を務める阪神特殊製鋼の技術者たちといったさまざまな人々。彼らの思惑が交錯する人間模様は、まさに予測不可能だ。半世紀前の高度経済成長期を舞台にしたドラマは、期せずして先行きの見えない現代にマッチしていると言えるだろう。また、時代を再現する“華麗なる”美術セットも見逃せないポイント。『連続ドラマW 沈まぬ太陽』『連続ドラマW 監査役 野崎修平』を手がけた江口亮太が美術を担当している。

ファミリーを破滅へと導く父子の確執と愛憎
水面下では女たちのプライドをかけた駆け引きも

押し寄せる金融再編成の波にのまれながら、大介の野望は万俵家の運命を狂わせていく……。そんなひと筋縄ではいかない“ファミリー”の物語も大きな見せ場。その中心に渦巻くのが、大介と長男・鉄平の確執だ。

阪神特殊製鋼の専務である鉄平は、高炉建設に必要な資金の獲得に奔走するが、メインバンクでもある阪神銀行の頭取・大介は融資の半減を宣言。「会社の経営において、肉親の情など意味はない」と突き放すが、大介の胸の内には、鉄平の出生に関わる“ある疑念”が芽生えていた。そんなふたりの関係性に、後継者と目される次男・銀平の反発が加わり、男たちのドラマはさらに複雑さを増していく。

一方、水面下では女性たちのスリリングな駆け引きも展開。キーパーソンとなるのは、正妻・寧子を差し置いて、万俵家の閨閥結婚を取り仕切る大介の愛人・相子だ。血のつながりはなくとも、圧倒的な存在感を放つ相子に対し、万俵家の三姉妹、さらに万俵家に嫁いだ妻たちが、それぞれのプライドと信念を胸に、まさに“華麗なる”バトルを繰り広げる。波乱を生き抜く女性たちを輝かせる衣装、ヘアメイクも必見だ。

連続ドラマWならではの超豪華キャスティングが実現!
ベテランから実力派、若手注目株が演技の火花を散らす

不朽の名作に再び命を吹き込む連続ドラマW『華麗なる一族』には、これまで数々の骨太で本格的なドラマを制作してきたWOWOWだからこそ実現した、豪華なキャストが顔をそろえる。主演を務めるのは、数々の映画、ドラマで存在感を示す名優・中井貴一。熾烈な競争を生き抜く宿命を背負った主人公・万俵大介を演じ、時代に突き動かされ、やがて時代さえも動かそうとする男の冷徹さと人間くささを、奥行きある重厚な演技で表現する。

対峙する長男・鉄平役に向井理。万俵家を影で操る相子役に、内田有紀。そして、次男・銀平を近年、俳優としての評価を高める藤ヶ谷太輔(Kis-My-Ft2)が好演し、新境地を切り開く。さらに麻生祐未、吉岡里帆、松本穂香、要潤、美村里江、笹本玲奈、福本莉子、工藤阿須加、石坂浩二(特別出演)ら実力派キャストが脇を固め、大介の壮大な野望の裏側で繰り広げられる、富と権力にうずまく人間ドラマをより一層盛り上げている。

俳優同士が“魅せる”演技の駆け引きも必見。「誰の視点で見るか?」によって、多彩な楽しみ方ができるのも魅力だ。

“華麗なる一族”、万俵家の人々

万俵大介
(中井貴一)

阪神銀行頭取であり、万俵コンツェルンの総帥。金融業界でこれから始まる再編成・合併の話を聞きつけ、万俵家の生き残りをかけて、“小が大を食う”壮絶な戦いを繰り広げていく。一方、長男・鉄平の出自について“ある疑念”を抱いており、ことあるごとに厳しく接してしまう。

万俵鉄平
(向井理)

大介の長男であり、万俵コンツェルンの柱である阪神特殊製鋼の専務を務める。社員たちに慕われており、大介を除く家族から愛されている一家の良心。将来を見据え、高炉建設に乗り出すが、融資を巡り大介と衝突する。死んだ万俵財閥の創設者である祖父・敬介に容姿が似ている。

万俵銀平
(藤ヶ谷太輔)

大介の次男で、阪神銀行貸付二課課長。隙の無いスタイリッシュな身なりで、周囲の雰囲気や、慌ただしい人の出入りとかかわりないような姿勢で仕事を運び、常に冷静な判断ができる切れ者。同時に内心では自由を求め、後継者と目している大介に対し、反発心も隠し持っている。

高須相子
(内田有紀)

万俵家の家庭教師にして女執事、そして、大介の愛人でもある。万俵家の縁談を司り、息子や娘を政財界の有力な人物と結ばせる、いわゆる“閨閥作り”を長年担っている。その政治力・影響力もさることながら、抜群の美貌の持ち主で、本妻である寧子を差し置いて、大介を手懐けている。

万俵寧子
(麻生祐未)

閨閥結婚により、京都の華族から万俵家に嫁いだ大介の妻。縁談の実権を握る相子の存在によって、妻妾同居という過酷な日常を強いられている。運命を受け入れ、息子、娘たちの幸せを第一に願いながら、平静を保ち続けている。

万俵二子
(松本穂香)

万俵家の次女。大介と相子によって、閨閥結婚を強引に進められるが、顔見知りで、アメリカから帰国した阪神特殊製鋼社員の一之瀬四々彦と再会し、情熱的な彼の性格に次第に惹かれていく。これが引き金となり、相子と衝突する。

安田万樹子
(吉岡里帆)

関西財界の重鎮・安田重工の安田太左衛門の娘。銀平が閨閥のために見合いをすることになる相手。ある時、万俵家の秘密を垣間見ることになり、一家の闇に触れたことで、銀平への愛情や生きる上での信条が揺らぎ始めてしまう。

美馬中
(要潤)

大蔵省主計局次長。大介の長女・一子の夫。国家予算を司る主計局にありながら、銀行行政を司る銀行局の動向をつかんでいる。大介に都市銀行再編の動きを漏らした張本人であり、相子に言い寄る大胆さも持ち合わせている。

Text:内田涼

WOWOW『連続ドラマW 華麗なる一族』
毎週日曜 夜10時放送・配信中 全12話
WOWOWプライム /WOWOW 4K/WOWOWオンデマンド
WOWOWオンデマンドでアーカイブ配信中

原作:山崎豊子『華麗なる一族』(新潮文庫刊)
脚本:前川洋一(『連続ドラマW 沈まぬ太陽』ほか)
   池澤辰也(『WOWOW×東海テレビ共同製作連続ドラマ ミラー・ツインズ Season1&Season2』ほか)
音楽:得田真裕(『MIU404』ほか)
チーフプロデューサー:青木泰憲
プロデューサー:高江洲義貴 稲葉尚人 佐藤雅彦
制作協力:角川大映スタジオ
製作著作:WOWOW

出演:
中井貴一
向井理、藤ヶ谷太輔、吉岡里帆、松本穂香
要潤、工藤阿須加、美村里江、笹本玲奈、福本莉子
麻生祐未、高嶋政伸
石黒賢、萬田久子、田中麗奈、加藤雅也
石坂浩二(特別出演)、内田有紀

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