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香取慎吾のピュアな表情は一体どこから作られる? アイドルスマイルが輝き続ける理由

リアルサウンド

19/10/28(月) 6:00

 香取慎吾が登場した雑誌『JUNON』(12月号)が話題になっている。往年のアイドル雑誌を彷彿させるキュートなグラビア写真は、42歳という年齢を忘れてしまうほど。まるで20年くらいタイムスリップしてしまったかのような、そのピュアな表情は一体どこから作られているのか。

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 “香取慎吾のヒミツ“そう題して語られたインタビュー内容を読み進めるうちに、すぐに「なるほど」と膝を打つことになった。そこで明かされているのは、彼がどんなマインドで日々を過ごしているかということ。

 オンオフ問わず、いつでも人の言動に興味を持って観察すること。その逆に、相手の中に自分が残るという意識を忘れないこと。だからこそ、創り上げるものには0.5秒単位でこだわりを持ち、そして何よりも“今”を楽しむということ。

 なかでも、最も印象的だったのは、10月1日0時に配信リリースした新曲「10%」について。「あの日はインスタにアップするのも、みなさんのTwitterとかをみて、一緒にワクワクしながら準備してたんです」リアルタイムに反響を感じることができる現代らしい舞台裏エピソードを披露する。さらに「本当3~4人ぐらいでパソコンも開かずスマホだけで」と少人数体制で、あのサプライズが仕掛けられていたというのだから、驚きだ。

 かつて……それこそ20年前だったら、“香取慎吾がソロで新曲をリリースする“となれば、多くのメディアが呼ばれ、大掛かりな記者会見が開かれていたかもしれない。参考までに、20年ほど前といえば、SMAPが最後の8cmシングルCD『Fly』をリリースしたころといえば、時の流れを感じやすいだろうか。

 作り手も、その情報を広める側も、きっと今の何十倍、何百倍とマンパワーが必要だったことだろう。それを今は、手の中に収まるスマホ数台と少人数のスタッフ、そしてファン(NAKAMA)自らの力で、リリース&拡散していくことができるのだ。

 「すごい時代だなぁって(笑)」そんな時代が生み出す大きな変化を、体当たりで実感しているはずの香取だが、私たちが思っているよりもずっと肩の力が抜けている様子だ。変わってしまうこと、自分の知らない世界が広がっていることに、わたしたちはどこかで身構えてしまう。それは年齢を重ねるという、自然な流れにさえも恐れるくらいだ。

 どこかで流されないようにとバタつき、抗い、ときには溺れそうになることもある。だが、香取という人は、その激しい流れの渦中にいながら、胸いっぱいに空気を取り入れうまく浮遊していくのだ。人生という大海原にプカプカと浮き、あるときは潮の流れに身を任せ、たどり着いた先の島で、誰とでも仲良くなってしまうような。

 思い通りにいかないから、忙しいから、時代が変わったから……そんなことで香取慎吾の機嫌が揺れたりしないのも、きっとそういうことなのだろう。流れが変わったのなら、それをどう楽しむか考えるだけ。「みんなともっと歌いたくて踊りたくて、こんなことやってみたいんだけどって言って……」と「10%」が生まれた背景も実にシンプルだ。

 人生とはワクワクがすべて。時代の大きな流れと共に生まれ育った国民的アイドルは、多くの出会いと別れを経て、今はそんな境地に達したのかもしれない。「ダンスとかMVとかについては……今、考えてます!(笑)」と、期待が高まるコメントも残してくれた。

 みんなの“慎吾ちゃん“のアイドルスマイルが輝き続ける理由。それは、彼自身が“今”を楽しんでいるのはもちろん、私たちの“人生を楽しみたい“を象徴してくれているからかもしれない。これからも、時の変化が生む喜びも憂いも、ポップなサウンドにして歌い、踊リ続けてほしい。(佐藤結衣)

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