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杉原邦生が唐十郎「少女仮面」を演出、出演に若村麻由美・木崎ゆりあ

ナタリー

19/10/24(木) 19:08

「少女仮面」告知チラシ

杉原邦生が演出する「少女仮面」が、2020年1月24日から2月9日まで東京・シアタートラムで上演される。

「少女仮面」は、鈴木忠志が率いた早稲田小劇場のために唐十郎が書き下ろし、1970年に岸田國士戯曲賞を受賞した作品。今回の杉原演出版では、伝説の大スター・春日野八千代役を若村麻由美、少女貝役を木崎ゆりあ、老婆役を大西多摩恵、ボーイ主任役を大堀こういち、そしてボーイ役を武谷公雄、井澤勇貴、水瀬慧人、田中佑弥が務める。

今作について杉原は「今回はこの作品を、現代を生きる僕たちの<実在>のための物語として、クールかつスタイリッシュに描き出したいと考えている」と意気込みを語った。チケットの一般販売は11月16日にスタート。

杉原邦生コメント

僕たちは当たり前のように自分の肉体が在り、名前が有り、社会的存在保証がある、と、思っている。しかし、それらが本当に<ある>とどれだけの人が言い切れるだろう。
いかに早く、安く、楽に他者とコミュニケートできるか。そのことに一番の<価値>が見出され、直接的コミュニーケーションが<煩わしさ>という汚名とともに地位を下げ続ける情報化社会の中で、どうやら僕たち自身の<ある>という感覚すらも、とても怪しく、疑わしい<情報=データ>でしかないような気がしてくる。

元宝塚スター・春日野八千代は、すべてをむさぼり取ろうとする少女ファンたちに自分自身を与え続けた結果、己の肉体の在り処すらも見失ってしまった。そんな彼女が彼女自身の<ある>を獲得するため愛と肉体を求めるその姿を、ただの<狂気>と言い捨てるには、あまりにも現代社会全体が<狂気>にまみれすぎているように思える。

唐十郎が1969年に生み出した「少女仮面」には、現代(いま)だからこそ迫ってくる切実さが満ち溢れている。今回はこの作品を、現代を生きる僕たちの<実在>のための物語として、クールかつスタイリッシュに描き出したいと考えている。

「少女仮面」

2020年1月24日(金)~2月9日(日)
東京都 シアタートラム

作:唐十郎
演出・美術:杉原邦生
出演:若村麻由美、木崎ゆりあ、大西多摩恵 / 武谷公雄、井澤勇貴、水瀬慧人、田中佑弥、大堀こういち

※木崎ゆりあの「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記。

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