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年末年始特別企画 第36回

水先案内人 水上賢治が選んだ2019年のベストムービー

 

『二重のまち/交代地のうたを編む』 (山形国際ドキュメンタリー映画祭) 

 
 
 

『王国(あるいはその家について)』 (山形国際ドキュメンタリー映画祭)

         
 
 

『サタンタンゴ〈4Kデジタル・レストア版〉』(9/13公開)

         
 

水先案内人で紹介した作品からの選出したベスト3とのことだが、一方で、映画祭で観たり、劇場公開後しばらくして観て、「これは紹介したかった」と思う作品が数多くあるのも事実。ということで紹介したかったがわけあってできなかった作品の中からも選ばせていただいた。

始めに断っておくと1と2は<山形国際ドキュメンタリー映画祭>で出会い、水先案内人では触れていない。

1は、東日本大震災の記憶の継承に果敢に挑んだ1作。この未曽有の大災害であっても年を追うごとに風化が叫ばれる。おそらくみんな風化させてはならないと思いながら、有効な手立てが見つけられていない。そこにひとつの伝承の可能性を示したことに大いに感動した。

2は、役者が役を体得するまでの過程を記録したもの。どういう形になったとき、私たちは俳優の演技に納得するのか? 俳優の演技になにを見いだしたとき、心が動くのか? そのひとつの答えの可視化に成功している。

3は、映画館で2時間、スマホをいじらないでいることができない時代、より短く、より手軽に観られる映像が好まれる今、7時間18分の作品が上映されたことはある意味、奇跡かもしれない。かつて観ていた作品ではあったが、またこういう機会が巡ってきた幸運に感謝する時間になった。

『二重のまち/交代地のうたを編む』 photo by Tomomi Morita
『王国(あるいはその家について)』山形国際ドキュメンタリー映画祭提供

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