「鳩の撃退法」の公開初日舞台挨拶が8月27日に東京・新宿ピカデリーで行われ、キャストの藤原竜也、土屋太鳳、風間俊介、豊川悦司、監督のタカハタ秀太が登壇した。

佐藤正午の同名小説をもとにした本作は、直木賞を受賞した天才作家・津田伸一を主人公とした物語。担当編集者の鳥飼なほみが、ある出来事をもとに書かれた津田の新作が本当にフィクションなのか検証するさまが描かれる。藤原が津田を演じ、津田に翻弄される鳥飼に土屋、ある日家族とともに突然姿を消したバーのマスター・幸地秀吉に風間、あることがきっかけで津田を追う倉田健次郎に豊川が扮した。

イベントでは公開初日を祝し、“巨大鳩落とし”を実施。風間が「『鳩の撃退法』ってこういうことではないんですよ！」とこれから鑑賞する観客に語ると、場内に笑いが起こる。藤原は風間のいるほうを狙うかのようにハンマーを打ち抜き、成功させると「久々にやると楽しいですね！ （風間演じる）幸地秀吉という役に絡めようと狙いましたが、その後のトークがつながらなかったです」と笑みをこぼす。これを受けた風間は「もう風間の撃退法にしていきましょ！」と声を上げた。

土屋は「伏線で構成された“謎のミルフィーユ”が何層もあるので、何度も観て、謎を解いてほしい」と本作をアピールし、「本を読んでいる男性の姿が好きなので、個人的には眼福でした」と感想を伝える。風間は「物語という言葉を根幹からひっくり返すような、経験したことがないようなものが味わえる作品になっています。たくさん観て、楽しんでほしいです」とコメント。豊川は「藤原くんを軸にオールスターキャストが演技合戦を繰り広げていると思います」と続けた。

またイベントには、主題歌・劇伴を担当したKIRINJIの堀込高樹がサプライズゲストとして登場する場面も。「けっこうダウナーな曲が全体に流れていますが、怖い感じや不気味な感じという書き分けが難しかったです。バーのシーンで流れている音楽がよいものが作れたかなと」と自信をのぞかせる。

最後に藤原は「豪華なキャストが出演していて、監督に一瞬で観客の皆さんを映画の世界に引き込むようなおしゃれな作品を撮ってもらったと思います」と述べ、「この場を借りて（ロケ地の）富山の方々にも感謝を伝えたいです。1人でも多くの方に観ていただけたらうれしいです。2度観ても楽しめると思います」と呼びかけた。

「鳩の撃退法」は全国で公開中。

(c)2021「鳩の撃退法」製作委員会 (c)佐藤正午／小学館