劇場オリジナルアニメ「神在月のこども」の初日舞台挨拶が10月8日に東京・イオンシネマ板橋で行われ、キャストの蒔田彩珠、井浦新、新津ちせ、神谷明、アニメーション監督の白井孝奈、原作・コミュニケーション監督の四戸俊成が登壇した。

本作は、全国の神々が出雲に集い翌年の縁を結ぶ会議を行うという言い伝えを題材にした物語。母を亡くした少女カンナが神使の兎・シロと鬼の少年・夜叉に出会い、出雲へ旅に出るさまが描かれる。

カンナを演じた蒔田は「延期が続いていたので、ちゃんと皆さまにお届けできるのかなと不安に思っていたんですけど、でも（公開までの）時間があったからこそ、いろんな場所に行けたり、たくさんのイベントができたので。そこはよかったなと思います」とコメント。「さっきからちせちゃんがすごく緊張していて、私にもその緊張がうつっています」と蒔田が笑みを浮かべると、新津が「すみません！ 初日ということで心臓がバクバクしています」と続けて拍手を受けた。

カンナの父・葉山典正に声を当てた井浦は蒔田を「末恐ろしい」と絶賛。「きっとオリジナルなんですよね。誰っぽくもない。彩珠さんは彩珠さんにしかないものを持っているから、どんな現場で共演したとしても、きっと見たことがない彩珠さんが目の前にいるんだろうなと思いました」と語った。

本作の収録は別々に行われたそうで、カンナの幼少期を演じた新津は「アフレコのときに蒔田さんや井浦さんといっぱいおしゃべりできるのかなと思っていたら、誰もいなくて寂しかったです。でも白井監督や四戸さんが『こんなふうに言ってごらん』とアドバイスをくれて、元気に演じられてよかったと思います」と回想。四戸は「そうは言うけど、ブースでは音響監督が『天才とはこういうことだな』と。蒔田さんと並んで末恐ろしいです」と“2人のカンナ”を称賛した。

終盤には、井浦が蒔田へ出雲式の勾玉のブレスレットをサプライズプレゼントする一幕も。最後のコメントを求められた蒔田は「この映画が初めての声のお仕事だったんですけど、1人ずつで収録することになって時間もかかったりして本当に大変で。何度も無理だなと思ったんですけど、走り出すカンナを演じているうちに、自分もがんばろうと思えました。この映画を観た方を同じように勇気付けられたらいいなと思っています」とメッセージを送った。

(c)2021 映画「神在月のこども」製作御縁会