Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

望月歩、役者としての新たな一歩 『エール』『麒麟がくる』『監察医 朝顔』出演で得た自信を聞く

リアルサウンド

21/1/25(月) 6:00

 NHK連続テレビ小説『エール』、NHK大河ドラマ『麒麟がくる』、月9『監察医 朝顔』(フジテレビ系)と、歴史があるコンテンツに立て続けに出演している望月歩。映画『ソロモンの偽証』以来、その演技力の高さは多くの人に知られているが、20歳を迎え、さらにその凄みを増しているように感じる。コロナ禍に揺れた2020年の最後、激動の1年の振り返り、『監察医 朝顔』の現場について語ってもらった(12月某日取材)。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

「一歩踏み出した」という感覚

ーー2020年は『コタキ兄弟と四苦八苦』(テレビ東京ほか)にはじまり、『エール』『麒麟がくる』『監察医 朝顔』など、出演作が目白押しの1年でした。特に、“朝ドラ”、“大河”、“月9”に出演したことは大きかったですか?

望月歩(以下、望月):この仕事を初めた頃、思い描いたような作品に次々と出演させていただけているので、こんなに嬉しいことはありません。ただ、あの頃は、「出演すること」が“ゴール”だったというか。「いつか絶対に出てやるぞ!」という気持ちでオーディションにいつも向かっていたんです。でも、実際に出演させていただいてみると、ここは“ゴール”ではないですし、もっとその先を目指さないといけないと思いました。なので、嬉しいことは間違いないのですが、今の自分としては「一歩踏み出した」という感覚です。

ーー『麒麟がくる』『エール』は1年以上にわたり撮影がある作品です。窪田正孝さん、長谷川博己さんと座長として現場を引っ張る方々から学ぶことも多かったのでは?

望月:そうですね。『麒麟がくる』では、長谷川さんが本当に“怖かった”です。これは長谷川さん自身が、という意味ではなくて、戦国時代の明智光秀としての姿が現場で圧倒的な存在感を放っていて。怒鳴っているとか、表情が険しいとかではなくて、凍てつくような空気が現場にあったんです。そういう緊張感ある現場に立っていることは本当にすごいことだなと身にしみて思いました。『エール』の窪田さんは裕一のキャラクターそのままで、本当に優しくしていただきました。お二人とも現場を背負っている、というか、そこにいるだけでキャスト、スタッフの皆さんが付いていきたくなる、そんな存在感で。主役を務める役者はこういう方たちなんだと改めて思いました。

ーー朝ドラは撮影のペースが早いことでも有名です。その早さに慣れたことでほかの現場にも生きたことも?

望月:確かにすごい早かったですね。でも、僕が出演していた川俣銀行篇は「コメディパート」とも呼ばれていたとおり、本当に楽しい現場だったんです。相島(一之)さん、松尾(諭)さん、堀内(敬子)さんと、常に笑っていました。だから、大変だなとまったく感じなかったので、「いつの間にか終わっちゃった!」という感じで。本当に『エール』の現場はあっという間でした。

ーー『エール』『麒麟がくる』、そして『監察医 朝顔』と、いずれも“途中参加”です。すでに出来上がっている現場に入る難しさはありましたか?

望月:こんなことを言うと恥ずかしいのですが、最初から現場にいてもあんまりキャストの皆さんと仲良くなれなくて(笑)。人見知りを直そうとはしているんですが、まだ取り切れない部分があって……。なので、難しさはあるのですが、逆に途中だからこそ気にかけていただけることもあるので、居心地はいいです。みなさんが程よい距離感にいてくださるというか。ただ、スタッフさんとは距離が遠いと何を求められているのかが分からなくなってしまうので、最初は難しいですね。この現場はどんなペースで進んでいくのか、どんな動き、雰囲気が求められるのか。ほとんどの現場では、自分が年齢的にも一番下になるので、ミスをして迷惑をかけられないというプレッシャーもあります。

ーー『監察医 朝顔』では、法医助手として、法医学教室でアルバイトをする大学医学科3年生のウッシーこと牛島翔真を演じています。

望月:人柄は『エール』の松坂くんと近いかもしれないですね。でも、ウッシーは家がいわゆる名家生まれの坊っちゃんで、頭もいいという人間で、背景は全然違うんです。『エール』の松坂くんは自分自身と考え方は似ているなと思うことがあったのですが、ウッシーほとんど逆なんです。似ている部分が少ないんですが……ただ、“今の大学生”という感覚はほとんど一緒だと思うので、親近感はありますね。

ーー『アンナチュラル』(TBS系)では法医学によって救われる白井一馬を演じていたわけですが、再び法医学を題材とする作品に出演することで何か思うところはありましたか?

望月:不思議な縁を感じましたね。僕自身、「白井くんがあのまま成長していたら、もしかしたら法医学の仕事に就きたいと思っているかもしれない」と想像はしたので。

ーーまさに望月さんの『監察医 朝顔』の出演が発表された際、Twitterでも「『アンナチュラル』の白井くんが成長したんだ!」という意見をみかけました(笑)。

望月:(笑)。それも楽しみに観てくださったら、「白井、性格変わりすぎじゃない?」と思ってもらえるかもしれないですね(笑)。

ーー望月さん自身は作品ごとの切り替えはスパッとされる方なんですか?

望月:かなり切り替えは早いと思います。撮影期間のことをあんまり覚えていないタイプで……。だから役が抜けない、重なってしまう、という感覚はほとんどないんですよね。

ーー自身の作品を見直したりとかも?

望月:ほとんどしないですね。オンエアのタイミングで観ることはあっても、自分自身を研究し直すようなことはないです。

緊張をほぐしてくれた上野樹里の言葉

ーー『監察医 朝顔』牛島の注目ポイントを教えて下さい。

望月:人のために動いているつもりでも、自分のためにしか動いていなかったウッシーが、朝顔先生からの言葉を受けて、どう変化していくのか、法医学にどんな思いを持っていくのか、その変化を観ていただけたらと思います。

ーー牛島の役作りとしては?

望月:今回は“洋楽を聴いている人”という設定を自分でしたので、演じる前からウッシーとして、いろんな曲を聴くようにしました。一体どこから自分で、どこからがウッシーになっているかと問われると難しいのですが、演じる役柄が決まった後は、その人物に“変わる”努力をしています。

ーー『監察医 朝顔』の現場は?

望月:本当に楽しいです。いつの間にか自分も仲間に入れていただいているというか。ドラマの雰囲気も温かいですが、現場も本当に温かいんです。それは前シリーズのときに視聴者として観ているときから感じていたものが、そのまま現場の雰囲気になっているのがすごいなと。

ーー法医学教室のメンバーは役柄と実際の人柄もかなりシンクロしていそうですね。特に中尾(明慶)さんはそのままムードメーカーだったり?

望月:まさにそうです(笑)。皆さんそのままの人柄と近いキャラクターとも言えると思うんですが、強いて言えば上野さんが一番違うかもしれません。

ーーそれはどんな点で?

望月:カメラが回っていないときの上野さんは本当に明るくて柔らかい雰囲気で。朝顔としての顔と、上野さん自身のときとまったく雰囲気が違っていたんです。僕のクランクイン初日、すごく緊張していたんですが、最初に声をかけてくださったのが上野さんだったんです。そのおかげで、「大丈夫だ、できる」と思えたので、それは本当に有り難かったです。

ーー第9話では朝顔と正面からぶつかるシーンもありました。

望月:間違いをおかしたときに、大きな声で“叱る”という描写はこれまでいろんな作品で描かれていたと思うんです。でも、朝顔先生はウッシーに淡々と諭すような形で言葉を綴っていて。それはウッシーとしてはもちろん、演じる自分自身にも、ものすごく響くものがありました。

「やっぱり自分はお芝居が好きでやっているんだ」

ーー2020年はコロナ禍の1年となり、1回目の緊急事態宣言では多くの作品の撮影が中断を余儀なくされました。自粛期間を経て、撮影現場に戻ってきたときに何かを思うことはありましたか?

望月:やっと発散できる、やっぱりお芝居が好きなんだなと、現場に入って思いました。元々、ゲームが好きで何もなければ家に籠もって何十時間もやっていられるんです。コロナ禍の自粛期間中はご飯食べて、お風呂に入って、映画を観るか、ゲームをするか、という日々でした。ゲームは大好きなので、願ってもない時間だったはずなのに、不思議と全然楽しく感じられなくて。映画もとりあえず頭の中に何か入れようという感覚で「面白かった!」とこの頃は思えなかったんです。

ーーひたすら時間を消化しているだけのような。

望月:そうなんですよ。自粛期間が明けて、また仕事をさせていただいて、そしてゲームをしたらやっぱり楽しくて。好きなものと好きなものが両立していないとやっぱりダメなんだなって。極端に言えば、自粛期間中は“死んだような毎日”だったかもしれません。久々に現場に入ったとき、「やっぱり自分はお芝居が好きでやっているんだ」というのを改めて実感したんです。自粛期間があったからこそ、無意識に感じていた芝居への思いを自覚することができたなと今は思いますし、まさに“生き返った”感覚です。

ーー芝居に対する思いは年々変わっている感じですか?

望月:中学生ぐらいの頃から大学には行かなくていいとずっと思っていたんです。学びたいことがあるわけではなかったですし、演技を初めた頃からずっと役者として生きていきたいという思いはずっとありました。だから、“思いが増す”という感じではないですね。

ーーその中で「目標を達成する」だけではないところに意識が向いてきたと。

望月:そうですね。思っていた目標がまだ中間地点にも到達していないものだったんだと分かって。いろんな作品に出演させていただいたからこそ、それで満足するのではなくて、“通過点”にしなくてはいけないという思いが芽生えた1年でした。土台が強固な作品に携わらせていただいたので、また次の高い壁に登るための力も付けることができたのかなって。

■放送情報
『監察医 朝顔』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00〜放送
(2020年秋・2021年冬2クール連続)
出演:上野樹里、時任三郎、風間俊介、志田未来、中尾明慶、森本慎太郎(SixTONES)、藤原季節、斉藤陽一郎、坂ノ上 茜、田川隼嗣、宮本茉由、辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)、加藤柚凪、戸次重幸、平岩 紙、ともさかりえ、三宅弘城、杉本哲太、板尾創路、山口智子、柄本明 ほか
原作:『監察医 朝顔』(実業之日本社)
脚本:根本ノンジ
プロデュース:金城綾香
演出:平野眞、阿部雅和
制作:フジテレビ
(c)フジテレビ

▼望月歩チェキプレゼント▼

望月歩のサイン入りチェキを1名様にプレゼント。応募要項は以下のとおり。

【応募方法】
リアルサウンド映画部の公式Twitterをフォロー&該当ツイートをRT、もしくはリアルサウンドの公式Instagramをフォロー&該当投稿をいいねしていただいた方の中からプレゼントいたします。当選者の方には、リアルサウンド映画部の公式Twitterアカウント、もしくは公式InstagramアカウントよりDMをお送りさせていただきます。

※当選後、住所の送付が可能な方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
※複数のお申し込みが発覚した場合、ご応募は無効とさせていただく場合がございます。

<リアルサウンド映画部 公式Twitter>
https://twitter.com/realsound_m

<リアルサウンド 公式Instagram>
https://www.instagram.com/realsoundjp/

<応募締切>
2月8日(月)

新着エッセイ

新着クリエイター人生

水先案内

アプリで読む