Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

BTSとback number、TOMORROW X TOGETHERとミセス大森元貴……タッグにより生まれる化学反応

リアルサウンド

21/2/23(火) 6:00

 2月16日、ファン待望のBTSの新曲についてのニュースが届いた。「Film out」が4月2日公開の映画『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』の主題歌に決定したという。BTSは同作のテレビドラマでも「Don’t Leave Me」で主題歌を務め、その際に主演の坂口健太郎と仲を深めていたことも印象的だ。

 そして今作「Film out」はなんとback numberとのコラボレーションが実現したもの。BTSとback numberといえば、2017年12月の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)で共演した際の集合写真がふと思い浮かぶファンも多いのではないだろうか。

 「楽屋が向かい同士だったBTSの皆さんとback numberで!」というコメントとともに公式Twitterで公開された写真では、お互いのCDを持って笑顔で写真に写る姿が見られる。ここから3年3カ月が経ったこの2月、彼らの合作の情報が解禁されることになるとはこの時は想像できなかっただろう。

 楽曲を制作したback numberの清水依与吏は、「少し想像しただけですぐに魅力的なメロディーが頭の中で鳴ってくれていたので、これはすでに化学反応が始まっているのだと気付き、やらせて頂こうと決意しました」とコメントし、今回の制作に対して持っていた意気込みを語っている。BTSもこの曲について、「デモを受け取った時、メロディがとても素敵で心惹かれた」「たくさんの人の心を“泣かせる”ことができる歌」と制作した清水を含め称賛している。

 そんな彼らの想いが詰まった「Film out」は、公開になった予告映像の中で一部だけ聴くことができる。

【主題歌:BTS「Film out」】『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』90秒予告(2021年4月2日公開)

 サビの部分では芯のある高音、そして予告映像の最後に流れるパートではJUNG KOOKの儚く切ない高音ボイスが聞こえてくる。ティーンから大人まで多くの人が心を奪われる切なくもキャッチーなラブソングが印象的なback number。そんな彼らが提供した「Film out」は、BTSの持つ歌声の長所が最大限生かされていそうだ。全体がどんな曲になっているのか聴くことのできる日が待ち遠しい。

 そして、BTS × back numberのニュースと一緒に思い出したいのがBTSの事務所の後輩でもあるTXTことTOMORROW X TOGETHERとMrs. GREEN APPLE 大森元貴(Vo/Gt)がタッグを組んだ楽曲だ。

 1月20日に発売になったTOMORROW X TOGETHERの日本1stアルバム『STILL DREAMING』に収録された「Force」は、大森が彼らのために書き下ろしたもので、テレビアニメ『ワールドトリガー』2ndシーズンの主題歌としても話題になった。

 TOMORROW X TOGETHERはYouTubeで人気のコンテンツ「THE FIRST TAKE」にも出演し、「Force」で日本語での歌唱を披露している。彼らが「仲間で力を合わせて、明日の向こうへ飛び出そう、という勇気を与えてくれる曲」とコメントしたこの曲。爽やかで前に進んで行きたくなるような、冒険を思わせる、いい意味で今までにはない印象の彼らの歌い方が引き出されている。

TOMORROW X TOGETHER – Force / THE FIRST TAKE

 これまで確立してきた“TOMORROW X TOGETHERっぽさ”とは少し違った楽曲に仕上がっているが、かといってMrs. GREEN APPLEを思わせるような曲に仕上がっているわけでもない。楽曲を提供した側はコラボレーションする歌う側のことを考えながら作り、その想いを受け取って歌い手はその曲に歌声を吹き込む。こうして作られる楽曲は、Mrs. GREEN APPLEの曲でもTOMORROW X TOGETHERTの曲でもない、“彼ら”の曲として完成するのである。これがコラボレーションの醍醐味なのではないだろうか。

 コラボレーションやフィーチャリングは、お互いにとって新しい何かを見出すきっかけにもなる。どちらのファンにとってもまた、今まで気づかなかった魅力を見つけたり技術の高さを再認識したりするきっかけになることだろう。今後も日韓のアーティストが音楽を通じて今までにない化学反応を起こし、多くの人にとっての文化の架け橋になっていってくれることを願いたい。

■フルヤトモコ
1999年生まれの大学生。韓国のカルチャーと洋楽、本、映画など。
東京藝術大学 音楽環境創造科在籍。

新着エッセイ

新着クリエイター人生

水先案内

アプリで読む