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りりあ。が思い描く、等身大の世界と無限大の夢【次世代シンガー・リレーインタビュー Vol.3】

ぴあ

20/10/8(木) 17:00

りりあ。

YOASOBIや瑛人といったアーティストに続き、ネットでの動画投稿から広がりを見せはじめた若手シンガー3人の根底にある想いを聞くリレーインタビュー。

最終回となる3日目に登場するりりあ。は、恋愛の沼を剥き出しにした歌詞が衝撃を呼んだ「浮気されたけどまだ好きって曲。」の動画が注目され、国内サブスクチャートでも1位を獲得。TikTok発のひらがな3文字系シンガーとして朝の情報番組『めざましテレビ』(フジテレビ系)や『王様のブランチ』(TBS系)でもネクストブレイクを期待されている10代のシンガーのひとりだ。今回はただ歌うことが好きだったという彼女に、音楽への向き合い方や共感を呼ぶ歌詞が注目されている今の状況について、素直な気持ちを語ってもらった。

※すべての写真は記事末尾よりご覧になれます。

新人にして国内最大級のオンラインフェスに大抜擢

2002年から開催され総観客動員数は610万人を超える国内最大級のフェス『a-nation』が、今年は『a-nation online 2020』として初めてオンラインで開催された。新人にして大型フェスへ抜擢された感想を聞いた。

「とにかく実感が無いので、今でもよくわかからないですね(笑)。配信ライブは国際フォーラムで行われてそこで歌ったんですけど、まず、あんなに大きなところで歌う機会なんて無いので、それだけでも凄いし。緊張したけど良い経験になったと思います。スマホで自宅から撮ってる時とは全然違いました。もう、緊張しかなかったです! 友人からは、“すごいメンバーの中に、ひとりだけ変な奴いるね”みたいに言われました(笑)」

最初にバズったのは、弾き語りでもなんでもない1本の動画

今でこそ「浮気されたけどまだ好きって曲。」が話題となり“天使の歌声”と絶賛されるりりあ。さん。しかし、注目されるきっかけとなったのは意外な動画だったそう。

「歌うことが凄い好きで、もともとはカラオケアプリで歌ったりしてたんです。TikTokはずっと見ていたのでやってみたい気持ちもあって、最初に動画を投稿したのがディズニーへ行った際の動画で、それが予想外にバズって。その流れで他にも動画をあげてみようと思って投稿したのが弾き語り動画でした。はじめは自己満であげた動画がちょっとバズって“やったー!”といった感じだったので、そこから歌もたくさん聞いてもらえるようになったのは嬉しさしかないです」

天使の歌声のはじまり、カバー動画の投稿で再び伸びた再生回数

不登校の経験を踏まえて歌ったことが話題となり、TikTokから人気となったうじたまいの「September調子はどうだい」。このカバー動画を投稿し、再び投稿がバズった。そこからさらに多くのカバー動画の投稿をはじめたが、そんな彼女自身も不登校の経験があったという。

「(「September調子はどうだい」は)よく聞いていて、同じくTikTokで活動しているシンガーのまつりさんがメロディをつけて弾き語りカバーしてたのを見てカバーを投稿しました。自分のことを話すのが苦手だし、学生時代も不登校の時期があったんですけど、「September調子はどうだい」は曲自体が凄いポジティブな歌詞だと思って元気付けられるなって思いました。《大丈夫 大人は楽しいぞ》とか、それこそ15秒でも凄く伝わる歌詞だなと。そこからオリジナルも去年の冬に投稿するようになったんですけど、人と会うことも少ないから曲を作る時は“こんな曲を作ってほしい”ってファンの方がお題をくれるのに助けられてます」

スマホひとつ、自分の部屋からスタートした動画投稿

普段は無料アプリを使用してSNSへ投稿する動画を撮っているというりりあ。さん。SNSではスマホひとつでリラックスした部屋から歌を録画しているそうだが、スマホひとつで撮るがゆえに生うた勝負で、実は100回以上撮り直すことも?

「私は機材とかいっぱい置いて、マイクを置いて“歌うぞ!”っていうのが出来なくて。機材が無いからピッチ補正もできなくて、スマホひとつで撮るがゆえに生うた勝負なんです。自分の完璧な音程を求め続けて何百回も撮り直すこともありますし、自分の声に満足できなくて“今日はダメだ! 撮るのやめよ!”って日もあります。最近になってやっと動画撮る時にマイクを使うようになりました」

幼少の頃から歌うことが好きで音楽は毎日聞いていた

お父さんが歌うことが好きだったそうで、その影響もはじめは強かった。これまでどんな風にエンタメを楽しんできたのか。自身が“天使の歌声”と称されることについて聞くと、意外な答えが返ってきた。

「歌声は好きでもないし、嫌いでもないんですけど、自分で聞いて嫌になることはあるから嫌いに近いかもしれない(笑)。歌に目覚めたのは、お父さんが歌が好きだったことも大きいです。その影響で幼稚園や保育園の頃から美空ひばりさんの曲を聞いていました。歌うことが大好きで、昔から歌をよく口ずさんでいたみたいです。音楽はYouTubeやネットで聞くことがほとんどですが、好きなアーティストのCDは買います。お母さんの影響でよくライブにも行っていました。back numberさんや清水翔太さん…弾き語りだけでなくいろんなライブに行ったし、『HUG ROCK FESTIVAL』や『ap bank fes』といったフェスにも行きました。お母さんが好きなアーティストのライブについて行くことが多いですね。映画は洋画もアニメーションも見るし、最近はマーベル作品をアクション映画が好きで見てました。いつか映画の主題歌とかも担当できたりしたら嬉しいな」

大好きなコレサワさんに憧れて

メディアへ顔出ししない理由は、歌詞に注目して欲しいという理由も大きいが、大好きなアーティストの影響もあったようだ。

「歌うことが好きだったので、弾き語りならピアノかギターだろうと思ったんですけど、ピアノは続かなくて。ギターを4年半前にはじめました。ギターは独学なので知ってるコードはまだ少ないんですけど、はじめたきっかけはコレサワさんでした。“成長しないなぁ”と思いながらも練習しています。最初はYouTubeを見て好きな曲を練習してましたね。手書きのプロフィール画像は、TikTokをはじめた時に好きな芸能人やアニメの画像にしたかったんですけど肖像権の問題もあるので辞めて(笑)、3秒で書いた自分の似顔絵です。アプリを使って指で書いたんですけど、ずっとこれが安定しているので変えるタイミングを見失いました。コレサワさんやヨルシカさんであったり、影響を受けたアーティストが顔出ししていない人も多くて、今後も顔出しはしないようにしたいです」

@riria_0000

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♬ オリジナル楽曲 - りりあ。

りりあ。プロフィール画像

刺さりすぎる問題作「浮気されたけどまだ好きって曲。」

浮気された女性の心情を赤裸々に歌う彼女だが、自身の恋愛観はどうなのだろうか。そのことについて聞くと、人と関わるのが苦手という性格からかなかなか実体験を歌詞にすることは難しいと話してくれた。しかし、彼女の歌詞には共感の声が多く寄せられている。

「友達とは恋愛についてしか話さないんですけど、それが曲に反映されています。恋愛は下手すぎて、追う恋愛や追われる恋愛以前の問題で(笑)。作詞家としては書けるけど、自身の恋愛は難しいですね。共感できる歌詞にするようには心がけてますけど、歌詞を書くときはそもそも私の実体験が無いので、みんなからの言葉で作ってる部分が大きいから重なって共感する部分があるのかな。『浮気されたけどまだ好きって曲。』はファンの人に“曲を作って”って言われて、泣きそうになりながら作りましたね(笑)。メッセージで“こういう曲を作ってください”って言われることが増えて、そこから曲を作るスタイルになっています。自身も共感できることしか歌詞にしないので、歌う際は感情を込めて歌えています」


浮気されたけどまだ好きって曲。/ りりあ。

いずれは実体験をもとに歌詞を書きたい

まだ自身の発表曲は少ないが、今後はどのような曲を届けていきたいのか。

「『浮気されたけどまだ好きって曲。』の題材は友達やファンの相談からはじまりました。その時に浮気に悩んでる方が多くて、LINEの既読がつかないのに匂わせのストーリーが上がってるみたいな友達の話をもとに歌詞にしています。自分ではわからないけど、わりとストレートに言うタイプみたいで口の悪い部分も少しあるから強く聞こえるけど、最後は《行かないで》って強そうに見えて本当は弱い女の子の気持ちを歌ってます。今は恋愛ソングしかないので、家族のこととか恋愛以外の曲も作ってみたいとは思ってます。なかなか難しいけど、これから自分の内から出てくる実体験の曲も作っていきたいし、世界観のある曲も作ってみたいですね。CDをほしいって言ってくださる方もいて、それはありがたいんですけど今はアルバムを出すとか考えていなくて。ちょっとずつ曲を作ってます」

活動に関してはまだ手探り

ネットは彼女にとってただ純粋に趣味ではじめた音楽を届けられる居場所のようなものだった。そんな彼女は今後どのような活動をしていくのだろうか。

「曲の投稿に関しては、正直なんて言えばいいかわからないんですけど、好きではじめたものが仕事のようになって人生が変わりました。 “プロって?”、“メジャーデビューって?”とか何も分からない状態なんですけど、今までどおりリラックスして自分の部屋から音楽を届けたいですね。ライブもしたい気持ちが今のところはないんだけど…どうなるんだろう? それすら全く想像できない。ただ、音楽はずっと続けて楽しくやっていきたいです。私には音楽しかなくて、それこそ音楽は命みたいなものだから。でも、弾き語りだけでなくアコースティックにドラムを入れたり、バンドセットの音楽はやってみたいと思いますね。具体的な活動のイメージはないけど、今後はいろいろ挑戦してみたい。憧れのコレサワさんと弾き語りのコラボがしたいです!」


撮影:石丸敦章 インタビュー・テキスト:後藤千尋
編集:ぴあ編集部


※すべての写真は記事末尾よりご覧になれます。

関連リンク

りりあ。YouTube Channel
https://www.youtube.com/channel/UCDv175RaBA6MbAdvicuVrng

Twitter(@lily23827705)
https://twitter.com/lily23827705

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https://www.instagram.com/riria0000/

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「浮気されたけどまだ好きって曲。」配信リンク
https://linkco.re/4C3AEQv5



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