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『LETO -レト-』イギー・ポップの楽曲に彩られる本編映像公開 チバユウスケらの絶賛コメントも

リアルサウンド

20/7/9(木) 15:00

 7月24日公開の映画『LETO -レト-』より、本編映像が公開された。

参考:映像はこちら

  本作は、無実の容疑で国に拘束され、現在もロシア政府の監視下にある前衛的な芸術家キリル・セレブレンニコフが、1年半の自宅軟禁の最中に完成させた青春音楽映画。ロシアの伝説的バンド「キノ」のヴォーカルであるヴィクトル・ツォイと、彼の音楽的才能を見出したロックシンガーのマイク・ナウメンコ、そしてその妻ナターシャの3人をモデルに、ペレストロイカ目前のレニングラードで純粋に“自由”と“音楽”を追い求めた若者たちのひと夏を描く。

 ときは1980年代前半。西側諸国(資本主義諸国)の文化は禁忌とされていたソ連時代のレニングラードでは、レッド・ツェッペリンやT・レックスなど西側のロックスターの影響を受けたアンダーグラウンド・ロックが花開こうとしていた。その最前線で人気を博していたバンド「ズーパーク」のリーダーであるマイク(ローマン・ビールィク)のもとに、ある日、ロックスターを夢見るヴィクトル(ユ・テオ)が訪ねてくる。彼の才能を見出したマイクは、共に音楽活動を行うようになるが、その一方で、マイクの妻ナターシャ(イリーナ・ストラシェンバウム)とヴィクトルの間には淡い恋心が芽生え始めていた。

 公開された本編映像は、イギー・ポップの「パッセンジャー」をバスの乗客たちが歌うシーン。映像と音楽に合わせて、ポップなアニメーションが施されている。ロケットやヘルメット、惑星や人工衛星などが散りばめられた、宇宙をイメージしたようなその空間は、規制にがんじがらめになった80年代当時のソ連の息苦しさを象徴している。そんなバスから降り損ねたヴィクトルは、天井から抜け出して自由を求めるように、宇宙服を脱ぎ捨てて手探りで進んでいく。

 また、本作をいち早く鑑賞した音楽業界で活躍する著名人から、コメントも到着した。

■コメント
●KUMI(LOVE PSYCHEDELICO)
私達の日々はこんなにもドラマチックだ。

どこからどこへ向かうでなく、わけなどなく全ての瞬間が愛に満ちている。

世界のきらめきに人の心の揺らめきが光と影を与えて音楽が生まれる。

美しい映画だった。

●チバユウスケ(The Birthday)
モノクロームの中のカラフルな世界

カラーの中のモノクロームの世界

どちらもロックンロールだと思う

●中川敬(ミュージシャン/ソウル・フラワー・ユニオン)
80年代ソ連の伝説的ロック・バンドKINOのヴィクトル・ツォイの成長を描きながら、文化統制下のアンダーグラウンド・ロック・シーンに西側のロックが蠢き、自由への希求が瑞々しく息吹く。モノクロとカラーを行き交うスクラッチされる映像に、現代ロシア社会の暗喩が宿る。

●直枝政広(カーネーション/ Soggy Cheerios)
手描きのポスターや歌詞を写したノートに宿る抑えきれない英米ロックへの思いに心を打たれた。揺れる心理をさざなみのように描きつつも、メタなコミック感をコラージュするやんちゃなセンスと純真な音楽が秀逸。

●野宮真貴(ミュージシャン)
人は歌い、恋をし、踊り、祈り、自由と希望と求めた……『LETO』はロシアの”Summer of love”。美しくてチャーミングでエネルギーに満ちた、この夏いちばんのサプライズ。

●サエキけんぞう(作詞家・アーティスト)
あまりにも愛おしすぎる異次元のロック映画。違う惑星のようなソ連のロックコミュニティの、実話とフィクションが入り乱れる手法的にも斬新な物語は、マーク・ボラン、デヴィット・ボウイなどが全く違うオーラで輝き出す。忘れてたロックの本当のしなやかさ、美しさを思い出し、欧米のロック映画をはるかに凌ぐ感慨をもたらす。

(リアルサウンド編集部)

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