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「すばらしき世界」西川美和、監督作の変化語る「社会に目が向くようになった」

ナタリー

20/12/21(月) 20:30

「すばらしき世界」メイキング写真より、西川美和。

「すばらしき世界」のメイキング写真と、監督・西川美和のコメントが到着した。

佐木隆三の小説「身分帳」をもとにした本作。人生の大半を獄中で暮らした実在の男性をモデルに、出所後に戻った社会で必死に生きる男の姿を描き出す。13年の刑期を終えて出所した元殺人犯・三上正夫を役所広司が演じ、彼にすり寄る若手テレビディレクター・津乃田役で仲野太賀、やり手テレビプロデューサーの吉澤役で長澤まさみが出演した。このたび到着したメイキング写真には、現場での西川や、撮影の合間に笑顔を見せる役所の姿が切り取られている。

前作にあたる2016年の「永い言い訳」では、事故で妻を失った人気作家が、ある出会いから“誰かのために生きる幸せ”を知るさまを映し出した西川。自身のフィルモグラフィにおける「すばらしき世界」の位置付けについて「前作の『永い言い訳』は私小説的な側面があって、物を作る人間、文章を書く人間の虚しさや、子供のいない人生なども含めて、自分の人生の実感を物語に入れた作品でした。その意味で、それまでの集大成のような気分もありました。だからその後は、自分の事情よりも、世界とか、時代とか、社会っていうものの方に少し目が向くようになったんです。観客は主人公三上の人生を見るうちに、実は私たちが生きる社会や、自分自身の人生を見つめることになる、そんな映画になればいいと思っています」とコメントした。

なお西川の初監督作である2003年の「蛇イチゴ」や、オダギリジョーと香川照之が共演した2006年の「ゆれる」、笑福亭鶴瓶が主演した2009年の「ディア・ドクター」、松たか子と阿部サダヲが夫婦役を務めた2012年の「夢売るふたり」、そして「永い言い訳」は、U-NEXTで見放題配信中。

「すばらしき世界」は2月11日に全国公開。

(c)佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会

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