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建築家・白井晟一の多彩な活動を代表作のひとつである松濤美術館で展観『白井晟一 入門』展開催

ぴあ

《懐霄館(親和銀行電算事務センター)》1973-75 年 撮影:柿沼守利

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京都で生まれ、京都高等工芸学校(現・京都工芸繊維大学)図案科卒業後、ドイツで哲学を学ぶなど異色の経歴をもつ建築家・白井晟一(しらいせいいち/1905~1983)。その多彩な活動を紹介する、いわば白井晟一の入門編ともいえる展覧会が晩年の代表作である渋谷区立松濤美術館にて10月23日(土)より開催される。

ドイツ留学から帰国後、義兄の画家・近藤浩一路の自邸の設計を手掛け、独学で建築家への道に進んだ白井。その後「歓帰荘」「秋ノ宮村役場」といった初期の木造の個人住宅、公共建築から、後期の記念碑的建築である「親和銀行本店」「ノアビル」「渋谷区立松濤美術館」など、記憶に残る作品を残し、そのユニークなスタイルから哲学的な建築家と評されてきた。

一方で、建築以外の分野でも才能を発揮。多くの装丁デザインを手がけ、そのなかには「中公新書」の書籍装丁など、現在も使用されているものもある。また著作や書家としても活動し、50歳を過ぎたあたりからは「書」を一日何十枚と書き、建築の枠組みを超え、形や空間に対する思索をしつづけた。

同展では、白井の多彩な活動を第1部と第2部にわけ紹介。第1部「白井晟一クロニクル」(12月12日(日)まで)では、白井の設計した展示室にて、オリジナル図面、建築模型、装丁デザイン画、書などを、白井晟一研究所のアーカイヴを中心に展示し、その活動をたどる。第2部「Back to 1981 建物公開」(1月4日(火)から)では、晩年の代表作のひとつである松濤美術館そのものに焦点をあて、長年、展示向けに壁面等が設置されている展示室を、白井がイメージした当初の姿に近づけ公開。また、建築の最も重要な要素のひとつ、としていた白井が蒐集し愛用した調度品や美術品を会場に配置し、インスタレーションとして再構成する。

《白井晟一 ポートレイト》 白井晟一研究所
《河村邸(旧近藤浩一路邸)》1935-36年 白井晟一研究所
《中央公論社 中公文庫装丁デザイン画》 白井晟一建築研究所(アトリエNo.5)
《渋谷区立松濤美術館》外観 写真:(C)村井修

【開催概要】
『渋谷区立松濤美術館 開館40周年記念 白井晟一 入門』
会場:渋谷区立松濤美術館
会期:2021年10月23日(土)~2022年1月30日(日)
第1部/白井晟一クロニクル 2021年10月23日(土)~12月12日(日)
第2部/Back to 1981 建物公開 2022年1月4日(火)~1月30日(日)
時間:10:00〜18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜日(1月10日は開館)、11月4日(木)、 12月13日(月)〜1月3日(月)、1月11日(火)
料金:一般1,000円、大学生800円、 高校生・60 歳以上500円、小中学生100円
※会期中展示替えあり
※土日祝日・第1部、第2部の最終週は日時指定制

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