よくさ、何か作業をしていてデジタル時計を見たときに「3時33分だ！」「5時55分だ！」とかゾロ目ばっかり見ることがあるでしょう。そういうときに「ゾロ目ばっかり見ちゃった」「なんか不吉な予感がする」みたいなことを言う人がいる。

でもさ、これ不吉でもなんでもないし、偶然でもなんでもないんだ。たまたまゾロ目を見たときだけ、急に「有意識」が起こることで脳内に記憶として焼き込まれるだけで、普段の「無意識」の状態でも実はデジタル時計をチラチラ目にしてるんだよ。自分では全く意識していないし気にも留めないんだけど、実は何度も何度もデジタル時計を目にしていただけにすぎない。

なんてことのない数字の配列のときは、「見てること」自体も気にしないし頭にも刷り込まれなくてさ、それがたまたま「ゾロ目！」ってときに「有意識」状態になり、結果的に頭に残るってだけなの。

これが「有意識・無意識」の構造の違いなんだけど、ここで僕が言いたいことは「意識って、どれだけ怖いものか」ってこと。それこそ先週までに話した「人間の在り方」とか「ないものは『ある』、あるものは『ない』」って考え方にも通ずることだけど、言わばメンタリズムなわけさ。こういうメンタリズムを逆手にとって、あるいは悪用して人々の深層心理を意のままに利用したのが悪徳の宗教家とかヒトラーとかなんだ。

こういう「有意識・無意識」をよく理解すれば、いかようにも人を導くことができるってわけ。恐ろしい話ですよ、マジで。

というわけで、ここで連載を読んでくれている皆さんにひとつクイズを出しますね。まず、僕が以下の質問を出しますので、まず頭の中で答えを思い浮かべてみていってください。

①1＋1は？
②2＋2は？
③4＋4は？
④8＋8は？
⑤16＋16は？
⑥32＋32は？

これらの答えを全部頭の中に浮かべていただけましたでしょうか。それでは最後の質問にいきます。

⑦数字の「12」から「5」の間にある、好きな数字をなんでも良いので1個頭にパッと思い浮かべてください

あまり深く考えずにパッと思い浮かべて欲しいんだけど、あなたが今頭に思い浮かべた数字を、来週僕がズバリ当ててみます。来週もどうかよろしくお願いします。

構成・文：松田義人（deco）

プロフィール

峯田 和伸

1977年、山形県生まれ。銀杏BOYZ・ボーカル／ギター。2003年に銀杏BOYZを結成し、作品リリース、ライブなどを行っていたが、2014年、峯田以外の3名のメンバーがバンド脱退。以降、峯田1人で銀杏BOYZを名乗り、サポートメンバーを従えバンドを続行。俳優としての活動も行い、これまでに数多くの映画、テレビドラマなどに出演している。