Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

押井守の あの映画のアレ、なんだっけ?

日本人の敗北の美学について、どう思いますか?

月2回連載

第41回

Q.
『押井守のニッポン人って誰だ!?』を読みました。知っていそうで知らなかった日本人のことがあらためて分かって面白かったです。押井さんは、日本人の本性を「何もせんほうがええ」とおっしゃっていて、そういう敗北の美学に酔いしれるのはもう止めるべきだと思っていらっしゃるんでしょうか?

── 今回は押井さんの本を読んでくださった方からの質問です。「何もせんほうがええ」というのは、小松左京の同名原作を映画化した『日本沈没』の中のセリフです。

映画版の中で、国土が沈没するという未曽有の危機に見舞われた総理大臣が、政界の黒幕にSOSを出したときの彼の答えが「何もせんほうがええ」というわけです。押井さんはこの言葉が日本人の資質をよく表現していると、同書の中でおっしゃっています。

『押井守のニッポン人って誰だ?』
発売中
定価:本体1,700円+税
発行:東京ニュース通信社/発売:講談社

押井 「何もせんほうがええ」というのは、追い詰められたときの日本人の最終的な思考回路だと、私は思っている。それをよしとするかどうかは、また別の話になるけどね。

私のことを言えば、最後までジタバタしたい人間ですよ、わりと。でも、これが自分の“死”になると「何もせんほうがええ」になる。死は誰も避けて通れないことだから受け入れるしかない。自分の個人的な“死”に関しては、何もしない。延命措置もしないし、冷凍保存なんてのもナシです。

ただし、これは個人の死だから。個人の運命と国の運命は違う。国の運命をそう簡単に諦められては困りますよ。

※続きはアプリでお読みください

質問はこちらのフォームからお寄せください!

アプリで読む