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【第92回アカデミー賞】韓国映画『パラサイト 半地下の家族』が作品賞はじめ4冠を達成!

ぴあ

20/2/10(月) 14:56

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第92回アカデミー賞授賞式が2月10日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』が作品賞に輝いた。韓国映画が同賞を受賞するのは初めて。作品賞をはじめ、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の最多4冠を達成した。

まさにアカデミー賞の歴史が“激動”した一夜となった。アカデミー賞史上初、といえば『パラサイト 半地下の家族』は作品賞と国際長編映画賞(昨年まで外国語映画賞)の同時受賞も達成。これは昨年、旋風を巻き起こしたNetflix映画『ROMA/ローマ』(アルフォンソ・キュアロン監督)も成し遂げることができなかった快挙だ。

また、カンヌ国際映画祭の最高賞であるパルム・ドールを受賞し、アカデミー賞の作品賞も手にするのは『マーティ』(第28回/1955年)以来2作目。こちらも、記憶に留めておきたい記録である。

監督賞を手にした際のスピーチで、ポン・ジュノ監督は「映画を勉強していた若い頃、最も印象に残ったのは『個人的なことこそが、もっとクリエイティブなことだ』という言葉。それは、偉大なるマーティン・スコセッシによるものでした。わたしはスコセッシ監督の作品で、映画を学んだのです」と同じ監督賞候補に挙がった名匠に最敬礼。また、以前からポン・ジュノ監督の作品を高く評価していた、同じく監督賞候補のクエンティン・タランティーノへの感謝も惜しまなかった。

俳優部門はオスカー前哨戦にならい、サプライズなしの結果に。主演男優賞をホアキン・フェニックス(『ジョーカー』)、主演女優賞をレネー・ゼルウィガー(『ジュディ 虹の彼方に』)、助演男優賞をブラッド・ピット(『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』)、助演女優賞をローラ・ダーン(『マリッジ・ストーリー』)が順当に受賞している。

作品賞を『パラサイト 半地下の家族』と競い合った『1917 命をかけた伝令』は撮影賞、録音賞、視覚効果賞の3部門を受賞。やはり、全編ワンカット(のように見える)撮影が高く評価され、名撮影監督であるロジャー・ディーキンスが2度目のオスカー獲得を果たした。一方、9部門(10候補)にノミネートされていたマーティン・スコセッシ監督のNetflix映画『アイリッシュマン』は無冠に終わった。

【第92回アカデミー賞 主な受賞結果】
作品賞:『パラサイト 半地下の家族』
監督賞:ポン・ジュノ『パラサイト 半地下の家族』
主演男優賞:ホアキン・フェニックス『ジョーカー』
主演女優賞:レネー・ゼルウィガー『ジュディ 虹の彼方に』
助演男優賞:ブラッド・ピット『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
助演女優賞:ローラ・ダーン『マリッジ・ストーリー』
国際長編映画賞:『パラサイト 半地下の家族』(韓国)
脚本賞:『パラサイト 半地下の家族』
脚色賞:『ジョジョ・ラビット』
撮影賞:『1917 命をかけた伝令』
編集賞:『フォードvsフェラーリ』
美術賞:『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
衣装デザイン賞:『ストーリー・オブ・マイ・ライフ/わたしの若草物語』
メイク・ヘアスタイリング賞:『スキャンダル』
作曲賞:『ジョーカー』
歌曲賞:『ロケットマン』
視覚効果賞:『1917 命をかけた伝令』
長編アニメ映画賞:『トイ・ストーリー4』

文:内田 涼

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