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木村拓哉の「誤差なし」が再び! 『BG』シーズン2放送を前にシーズン1の魅力をおさらい

リアルサウンド

20/4/16(木) 6:00

 木村拓哉が主演を務めるドラマ『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)がシーズン2として帰ってくる。

 『BG』は、あらゆる危険からクライアントを護る民間ボディーガードの生き様と戦いを描く人間ドラマ。2018年に放送されていたシーズン1からは、主演の木村のほか、斎藤工、菜々緒、間宮祥太朗が続投。4月16日から放送を開始する予定であったが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で開始日が延期となったため、しばらくの間、前シリーズの「傑作選」がオンエアされる。

 本稿では放送を前に、シーズン2を観る上で欠かすことのできないシーズン1の振り返りとその魅力を紐解いていきたい。

参考:『BG』木村拓哉、『ハケンの品格』篠原涼子ら、シリーズもので発揮する“主演俳優”としての進化

●『BG』を代表する名ゼリフ「誤差なし」はシーズン1のみ?

 まず、シーズン1とシーズン2の相違点として挙げられるのが、チーム戦から個人戦へと変化していくことだ。シーズン1では、島崎(木村拓哉)を中心に、日ノ出警備保障のメンバーである高梨(斎藤工)、菅沼(菜々緒)、沢口(間宮祥太朗)、村田(上川隆也)がクライアントのボディーガードとして任務を遂行していた。スタジアムを舞台に厚生労働大臣である立原(石田ゆり子)を護衛する第1話、そして立原を民事党幹事長の五十嵐(堀内正美)がいる会場へと連れていく最終回は、そのチーム戦が最も白熱する回だ。

 ことが起こった際の逃走経路の確保、瞬時の空間把握能力。会場の下見も、ボディーガードにとっては大事な事前準備であり、まるで空間にマーカーでメモをするかのように島崎が脳内でイメージする動きがスタイリッシュに伝えられる。「誤差なし」ーーこの言葉は、チーム全員が自身の腕時計をかざし、示す時間に狂いがないことを確認する行為。『BG』を代表する名ゼリフであり、終盤にかけては涙なしでは観られないシーンへと変わっていく。

 民間の警備会社である武器を持たない丸腰の日ノ出警備保障に対して、ライバル関係となるのが警視庁警備部警護課の通称「SP」と呼ばれる面々。特に落合(江口洋介)は、SPを「民間警護は街の用心棒レベル」と見下し、敵視する人物である。先述した最終回では、「BG VS SP」とも取れる大波乱のクライマックスに。島崎の前に立ちはだかる落合。正義とは何かを考えさせられるラストがそこには待ち受けている。

 村田の「ボディーガードというのはチームプレイ」というセリフがあるほど、島崎たちのチーム戦が魅力だった『BG』は、シーズン2から一転して個人戦へ。島崎は私設ボディーガードに転身し、「個人 VS 組織」の物語が軸として展開される。信頼し合いながらも付かず離れずの関係性である島崎と高梨の2人、「誤差なし」はもう聞くことはできないのか。「傑作選」を観ながら、シーズン2に思いを馳せるのも、一つの楽しみ方だ。

●“みんなが観たいキムタク像”を体現した木村拓哉

 また、島崎を中心とした豪華キャストが織りなすドラマティックな展開も『BG』の大きなポイント。第1話から第4話までは立原、第5話では島崎と因縁のある元サッカー選手の河野純也(満島真之介)、第6話から第7話では島崎の元妻・仁美(山口智子)がメインに登場し、最終章となる第8話から第9話まではある人物の名誉を守るために島崎たちが奮闘する。

 脚本は『GOOD LUCK!!』(TBS系)、『ギフト』『エンジン』(フジテレビ系)などでも木村とタッグを組んだ井上由美子。『ロングバケーション』(フジテレビ系)以来、22年ぶりとなる木村と山口智子の再共演も話題となったが、今改めて振り返ると、『BG』はみんなが観たい“キムタク”の像を木村自身が体現していたように思う。それは、熱さの中に人を思う優しさが添えられていること。

 島崎は、クライアントの依頼を忠実に遂行するとともに、その裏にある真実の思いをいち早く察知し、真相をついていく。彼自身の洞察力の高さもあるが、河野を巡る島崎の過去や離婚した仁美との関係など、島崎にある陰の部分も描かれていることによって、その優しさがより引き立っているように思う。『グランメゾン東京』(TBS系)以降、“キムタク”的細かな仕草が求められている側面もあるが、『BG』においても財布を口でキープする動作など、ファンの様々な思いに応えてくれるはずだ。

 「傑作選」は、ドラマの撮影が再開し新シリーズがスタートするまで、順次エピソードを厳選し放送していく予定。『BG』再始動のその時まで、島崎たちのチームプレイをもう一度振り返る絶好の機会だ。(渡辺彰浩)

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