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AI崩壊

20/1/27(月)

(C)2019「AI崩壊」製作委員会

2030年という近未来を舞台にした社会派SFアクション。10年後なのに街の風景はいまと変わらない。それは経済が停滞していたからだという設定が、うまい。しかし、その風景はすべて監視されている。 AIが医療システム、監視システムを動かすようになったら、どうなるのかという漠然とした不安を、見事にフィクションとして見せている。 地震や台風という自然の脅威、空想上の怪獣や異星人の襲撃よりも、AIが進化していくことでのほうが恐ろしいことが、じわりと伝わる。といって、小難しい映画ではないし、パソコンやタブレットのモニターばかりが映る室内劇でもない。前半はめくるめく追跡劇。主人公は、ただ逃げるだけでなく、タイムリミットまでに何かをしなければならないという設定で、アクション映画としても秀逸。「意外な犯人」はそれほど意外ではないが、ミステリとしても面白い。 全体を覆う無機質なトーンが、AIに支配される社会の「寒さ」を体感させる。この映画の世界では「冷たい海」が、いちばん温かい。 回想を除けば、ほぼ24時間の出来事。ある親子の「一番長い日」の物語でもある。 定年間近の刑事を演じる三浦友和が、カッコいい。

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