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3人を相手に黒柳徹子が『ラヴ・レターズ』に初挑戦

ぴあ

19/10/7(月) 0:00

左から黒柳徹子、高橋克典、筒井道隆、吉川晃司

初演から今年で30年目を迎える朗読劇『ラヴ・レターズ』。数多の俳優が演じ、多くの観客を感動させてきたこの作品に、新たな1ページが加わることとなる。「黒柳徹子スペシャル」。そのサブタイトルの通り、黒柳徹子がこの作品に挑むシリーズが本日10月7日より、東京・EX THEATER ROPPONGIで開幕する。

『ラヴ・レターズ』というのは、ある意味“特殊”な朗読劇だ。舞台の上にはテーブルと2脚の椅子、そして男女の俳優が1組。彼らが演じるのは幼馴染のアンディーとメリッサだ。自由奔放で感覚人間のメリッサと、真面目でいつも何かを書いているアンディー。幼少期からやがて思春期を迎え、大人になり……という長きにわたる期間の2人を、彼らの書いた「ラヴレター」を通して語ってゆく、というもの。アンディーとメリッサの人生は、けして順風満帆ではない。しかし多くの人が人生において何らかの壁にぶつかるように、経験を重ねれば重ねるほど、この戯曲に描かれた彼らの関係性、そして2人の“愛”が染みわたってくる。

こう聞くとオーソドックスな朗読劇のようだが、作者A.R.ガーニーの指定により、稽古が許されるのは1回のみ。どんな俳優であってもそれは守らねばならず、時として舞台上には俳優自身が戯曲に感じたヴィヴィッドな感情がむき出しになる。それがまた結果的に観客の心を揺さぶり、このシリーズの魅力のひとつなのだ。

もともと黒柳は、PARCO劇場で長らく『ラヴ・レターズ』を手がけてきた演出家の故・青井陽治から何度も出演を誘われてきたものの、スケジュールが合わず叶うことはなかったという。1989年より「海外コメディ・シリーズ」として30年間で32作品を上演、舞台女優としてのキャリアも輝かしい彼女が、満を持しての“初挑戦”。少女から壮年期までを彼女がどのように演じるのか、期待せずにはいられない。しかも相手役のアンディーには、高橋克典、筒井道隆、吉川晃司というタイプの違う3人の俳優が顔を揃えた。俳優の組み合わせによりテイストが化学反応のように変わる戯曲だけに、観比べてみるのもまた面白いはずだ。

EX THEATER ROPPONGIで10月16日まで上演の後、18日から20日まで大阪・森ノ宮ピロティホールで上演される。

文:川口有紀

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