ソニア ナチスの女スパイ
20/9/7(月)
よくできたスパイ映画だ。
といっても、手に汗にぎる諜報戦というタイプの作品ではない。望まざるしてスパイの役割を果たすことになってしまった人間の葛藤を描く、心理ドラマだ。
舞台は第二次世界下、ナチスドイツの実質支配下にあるノルウェー。反政府運動に参加する父を投獄された人気女優のソニアは、父を助けるためにドイツと対立するスウェーデンのスパイとしてナチス高官に近づく。だが、ナチスはナチスで彼女に北欧各国のスパイとなるよう要求。二重スパイになってしまう。
危険なミッションに身を投じながらも、世間的にはナチスに媚びているように映るため、祖国から裏切り者と蔑まれる……。ひたすら苦悩し尽くすヒロインの姿が、とにかく切ない。
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