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ジャニーズ新時代を築いた亀梨和也×赤西仁の“仁亀コンビ” 『ごくせん』第2シリーズ再放送に寄せて

リアルサウンド

20/12/27(日) 8:00

 2020年12月27日から30日、4日間にわたっての再放送が決定した『ごくせん』第2シリーズ(日本テレビ系)。TVer、日テレTADAでも順次配信、Huluでは12月27日の放送終了後から全話が一挙配信される。

 今年6月には、松本潤や小栗旬が出演した第1シリーズ(2002年)が再放送され大きな反響を呼んだ『ごくせん』。今なお根強い人気を誇る、言わずと知れた大ヒットドラマである。第2シリーズが放送されたのは2005年。速水もこみちや小池徹平など、現在も第一線で活躍する人気俳優がひしめき合う生徒役のなか、ひときわ注目を集めていたのがKAT-TUN・亀梨和也と赤西仁。通称“仁亀コンビ”だ。

 当時、ジャニーズJr.内で圧倒的な人気を誇っていたKAT-TUN。亀梨、赤西の『ごくせん 第2シリーズ』出演はグループの勢いを後押しし、一般視聴者層にもその存在を知らしめた。令和の世にもその名を轟かせる無敵コンビの魅力と功績、彼らが伝説と呼ばれる所以について、本作再放送を機に振り返る。

 『ごくせん』第2シリーズの舞台は、優秀な生徒ばかりが集まる男子校・黒銀学院高等学校。そのなかにあって、問題児ばかりが集められた3年D組が、今作でのヤンクミ(仲間由紀恵)の生徒たちだ。

 亀梨演じる小田切竜、赤西演じる矢吹隼人は、ともにクラスメイトから一目置かれる存在。紆余曲折あって対立しているものの、小学生時代からの親友同士だ。クールな竜と、喧嘩っ早い隼人。キャラクターは異なれど、根はアツく仲間想いという共通点を持つ。

 ここからは、亀梨、赤西の関係性にフォーカスしていく。二人の出会いは1998年11月。同日入所であるが、活動開始当初からコンビであったわけではない。亀梨は、1999年『3年B組金八先生』第5シリーズ(TBS系)でドラマデビュー。やんちゃグループのひとりである寿司屋の息子・深川明彦役を演じた。放送開始当初こそ素朴な少年だったが、最終回を迎えるまでの半年間でみるみる垢抜けていく姿が印象的だった。また、過去に軟式野球の世界大会へ出場したほどの腕を買われ、ジャニーズの野球チーム「J2000」のピッチャーを任されるなど着実に注目を集めていった。

 赤西は亀梨よりも1学年、年長にあたる。本人曰くオーディションは不合格だったものの、番号札を返した相手がジャニー喜多川であり、さらにはそれが“1番”札だったことを理由に、一転して合格に繰り上がったという。赤西らしい、箔が付いた経歴だ。

 2000年、ジャニーズJr.の番組『Music Jump』(NHK BS2)の再編成により『ザ少年倶楽部』がスタート。よりフレッシュなJr.に活躍のチャンスが与えられるようになると、すでに火が点きはじめていた赤西の人気は急上昇。とりわけ歌唱力の高さと魅せ方の上手さは群を抜いていた。また2001年には、東山紀之主演ドラマ『お前の諭吉が泣いている』(テレビ朝日系)に、主要生徒のひとりとして出演を果たす。

 亀梨、赤西ともに、ステージでの立ち位置はどんどん前進していった。そして2001年、堂本光一の専属バックダンサーとして結成されたKAT-TUNは、ジャニーズ従来のパブリックイメージに大きな変革をもたらし、数々の大記録を打ち立てるビッググループへと成長していく。

 ジャニーズでは数年に一度、絶対的なシンメ・コンビが生まれ、ムーブメントを巻き起こす。中居正広×木村拓哉。堂本光一×堂本剛。森田剛×三宅健。滝沢秀明×今井翼。生田斗真×山下智久。この系譜に、亀梨和也、赤西仁は名を連ねるだろう。唯一無二のコンビは多数存在すれど「時代を作った二人」となればその数は限られる。だからこそ憧れであり、いつまでも伝説であり続ける。

 二人のセクシーかつ挑発的なパフォーマンス、溶け合うようなハーモニーはファンを魅了し、やんちゃなスタイルと熱気あふれるステージングは、ジャニーズに一時代を築き上げた。後輩たちはみな2人に、KAT-TUNに憧れ、魅せ方を盗んでいく。新たなジャニーズの在り方を、彼らは確立した。

 塩顔イケメンで、一本気な亀梨。正統派ハンサムで、奔放なイメージをもつ赤西。それぞれ異なる魅力を持つ二人が並ぶその姿を、“無敵”以外、どう表現できようか。

 再放送の朗報を機に、あの時代へと想いを巡らせる。大げさだと笑われるかもしれないが、『ごくせん』第2シリーズ、そして仁亀は、当時の視聴者とファンにとって人生のランドマーク的な存在。思い出せば切なくなるほど、大切な青春だ。

 亀梨と赤西にとってもきっと青春の1ページだろう。翌年にデビューを控えていることはまだ知らず、夢中で仕事に打ち込んでいた19歳と20歳。もし彼らが私たちと同じように、ほんのひとときあのころに想いを馳せてくれたなら、それ以上に嬉しいことはない。今は分かれた二人の道。それでも、あの時のあの場所、ともに歩んだ日々が、消えることはない。

■新亜希子
アラサー&未経験でライターに転身した元医療従事者。音楽・映画メディアを中心に、インタビュー記事・コラムを執筆。Twitter

■放送・配信情報
『ごくせん』第2シリーズ
日本テレビほかにて放送
12月27日(日)13:15~16:00(165分)第1・2話
12月28日(月)13:30~17:40(250分)第3・4・5・6話
12月29日(火)13:30~16:40(190分)第7・8・9話
12月30日(水)13:30~15:10(100分)第10話(最終回)
※各話の放送時間はエリアによって、異なる場合あり

Hulu:12月27日(日)放送終了後から全話一挙配信
TVer/日テレTADA:
12月27日(日)放送終了後から第1・2話配信
12月28日(月)放送終了後から第3・4・5・6話配信
12月29日(火)放送終了後から第7・8・9話配信
12月30日(水)放送終了後から第10話(最終回)配信
※各話1週間配信

原作:森本梢子『ごくせん』(集英社『YOU』連載)
脚本:江頭美智留、横田理恵、松田裕子
音楽:大島ミチル
主題歌:「NO MORE CRY」D-51(ポニーキャニオン)
挿入歌:「絆」亀梨和也
プロデュース:加藤正俊
演出:佐藤東弥、大谷太郎、渡部智明
(c)日本テレビ

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