インパルス板倉の小説「鬼の御伽」刊行、「桃太郎」と「泣いた赤鬼」が新たな物語に
21/1/6(水) 9:00
インパルス板倉の小説が収録された単行本「鬼の御伽」表紙。
インパルス板倉の板倉俊之名義による単行本「鬼の御伽(おにのおとぎ)」が1月25日、ドワンゴの新ブランド「IIV」(トゥーファイブ)より刊行される。
童話「桃太郎」と「泣いた赤鬼」に板倉がオリジナル要素を盛り込み、新たな物語に。単行本には桃太郎の凄惨で苛烈な戦いを描いた「パーフェクト太郎」のほか、「新訳 泣いた赤鬼」が収録される。装画を担当するマンガ家・浅田弘幸の描き下ろしイラストも、板倉の小説と共に楽しもう。
「パーフェクト太郎」本文より一部抜粋
赤鬼は指のない右手の平で、桃太郎を弾き飛ばした。背中から地面に激突し、そのまま勢いよく後ろ向きに転がり、やがて仰向けになった。いっしょになって飛ばされたらしく、切断した片方の角が、近くで固い音を立てた。痛みすら感じなかった。肉体はもはや、感覚を失いつつあった。
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