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Flowerの5人はまた新たな花を咲かせていくーーデビューからの歩みを振り返る

リアルサウンド

19/9/24(火) 7:00

 9月20日、ガールズダンス&ボーカルグループ・Flowerが 9月末をもって解散することを発表した。また、同時にパフォーマー・中島美央の結婚と妊娠を発表。中島は年内で芸能界を引退し、ボーカル・鷲尾伶菜、パフォーマー・重留真波、佐藤晴美、坂東希は引き続き活動を続けていく(参考:Flowerより大切なお知らせ)

(関連:E.G.familyが語る、初ホールツアーへの意気込み 鷲尾伶菜「誰も見たことのないようなライブに」

 突然だった2つの発表は、Twitterで「Flower」がトレンド入りするほど多くの人にとって衝撃的なことであり、悲しさや寂しさ、祝福の気持ちが入り混じったツイートが多く見られた。公式サイトで、佐藤は「とても嬉しい気持ちが込み上げると共に、グループのことを思った時、このタイミングでそれぞれの未来に進むべきだと感じ、Flowerでの活動にピリオドを打つことを決断いたしました」と、ファンへ向けてコメント(参考:Message From 佐藤晴美)。彼女たちにとっても、ファン同様にさまざまな気持ちが入り混じっているようだった。

 Flowerは、2011年10月にシングル『Still』でデビューし、これまでにシングル15枚、オリジナルアルバム3枚、ベストアルバム1枚をリリース。楽曲の多くが“セツナ系バラード”と呼ばれ、ファンを魅了してきた。ベストアルバム『THIS IS Flower THIS IS BEST』(2016年)はオリコン週間アルバムランキング1位を獲得。一人前のアーティストとして花を咲かせた(参考:ORICON NEWS)

 彼女たちのアーティスト人生の始まりは2010年。EXILE HIROが設立したエンターテインメントスクール・EXPG STUDIO BY LDHの生徒だった重留、中島、水野絵梨奈、藤井萩花の4人によるパフォーマーのみのグループ・Flowerが結成された。EXILEのライブツアーにサポートダンサーとして参加するなど、パフォーマーとしてのスキルを磨き、グループとしてデビューを目指し活動していた。

 2011年に開催されたオーディション『VOCAL BATTLE AUDITION 3』で選ばれたボーカルの鷲尾、武藤千春、ボーカル兼パフォーマーの市來杏香、パフォーマーの佐藤、坂東が加入し、ダンス&ボーカルグループ・Flowerが誕生。メジャーアーティストとしての活動が始まる。また同年に、同じくLDH JAPANに所属するダンス&ボーカルグループ・Dream、HappinessらとともにE-girlsが結成された。まだデビューしたばかりにも関わらず、彼女たちは2つのグループで活動することになる。

 翌年、4枚目となるシングルでは、『Still』を手掛けたプロデューサー・松尾潔が、松任谷由実「恋人がサンタクロース」をダンサンブルにアレンジ。1980年代のヒット曲を、Flowerらしく若い世代へ伝えた。

 シングル『太陽と向日葵』(2013年)は、Happinessと同時リリースすることを発表。着うたランキングや特設サイトへの応援コメント数、YouTubeの視聴回数、『全国縦断武者修行ツアー』と題したフリーイベントの動員数、シングルのセールスを競い合うなど、お互いに切磋琢磨しながら、グループとしての結束力も高まっただろう(参考:『武者修行』Happiness vs Flower)。

 しかしその後、メンバーの脱退が相次ぎ、グループは変化を迫られる。それでも、15枚目のシングル『たいようの哀悼歌』(2017年)は、シングルでは初となる週間1位を獲得。グループにとって困難だったであろうことも乗り越え、プラスに変えていくほど実力をつけていたのだ(参考:ORICON NEWS)。

 それは、アーティスト活動と並行して、それぞれが持つスキルをさらに伸ばしていったからだろう。鷲尾はE-girlsのメインボーカルとしてもさらに歌に磨きをかけ、佐藤と坂東はモデル、重留と中島は舞台出演やEXPG STUDIOでレッスンを行うなど、各方面で活躍していった。そこでインプットしたものをFlowerのパフォーマンスにアウトプットしていく。こうして、現在のFlowerは作り上げられていった。

 解散後の具体的な活動について現時点では明らかではないが、グループ結成時からのメンバーであり、リーダーの重留は、公式サイトで「アーティストとして生きてこられた時間は、私の人生の財産であり忘れられない思い出」と振り返り、「これまでの経験と出逢いを活かしながらしっかりと進んでいきたい」と、前向きなコメントを残している。(参考:重留真波からファンの皆様へ)

 解散を惜しむ声が多いが、「わたしの中にFlowerはずっと生き続けていくんだと思います」と、坂東が公式サイトでコメントしたように、これまでの活動で培ったものは決してなくなることはない(参考:坂東希からファンの皆様へ)。花は散っても残した種が成長し、新たな花を咲かせる。今の彼女たちは、また種になったところだ。これから、彼女たちはどんな花を咲かせていくのだろうか。

〈今は寂しいけど それぞれ 出逢いと別れ 繰り返し 歩んで行くから 見守っていていね。〉
(鷲尾が作詞作曲に携わった楽曲「F」(2019年)より引用)(msk)

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