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『イリュージョニスト』コンサートバージョン明日開幕

ぴあ

21/1/26(火) 7:00

『イリュージョニスト』

まさに“不屈の公演”だ。演出に英国のトム・サザーランド(『グランドホテル』『タイタニック』)、脚本にアメリカのピーター・ドゥーシャン(『ドッグファイト』、音楽にスコットランドのマイケル・ブルース、そして主演に三浦春馬という国際色豊かなメンバーを迎え、世界初演の新作オリジナルミュージカルとして企画された『イリュージョニスト』。上演発表後に世界を襲ったコロナ禍により、上演そのものが危ぶまれた時期もあったが、昨年11月、一部キャストを変更し上演時期を1か月ほど遅らせる形で再スタートを切った。

12月に入ると、今度はカンパニー内に陽性者が複数確認される不運に見舞われたが、コンサートバージョンに演出を変更することで公演中止を回避。さらには今年1月、緊急事態宣言発出などの影響でついには公演期間がたった3日間に縮小されてしまったが、それでも中止の決断を下すことはなかった。この状況下では、中止も開催もそれぞれに英断であり、開催を決めたという事実だけを手放しで称賛するのはナンセンス。だがこれだけの逆境にもめげず、なんとか作品を届けようとしている『イリュージョニスト』カンパニーの情熱にはやはり、胸打たれるものがある。当然、舞台にもそれなりの何かが宿るだろう。

短編小説およびその映画化作品『幻影師アイゼンハイム』を原作とする『イリュージョニスト』の舞台は、19世紀末のウィーン。イリュージョニストのアイゼンハイム(海宝直人)は、興行主ジーガ(濱田めぐみ)とともに世界中を巡演していた。ある日彼は、幼い頃に恋心を寄せ合った伯爵令嬢で、今はオーストリア皇太子レオポルド(成河)の婚約者となっているソフィ(愛希れいか)と再会する。アイゼンハイムとソフィが密かに逢瀬を重ねていることを知り、怒りのあまり剣を手にソフィの後を追う皇太子。その夜ソフィの死体が発見され、ウール警部(栗原英雄)は事件の真相を探り始めるーー。

歌声に感情を乗せられるキャストが揃っているだけに、コンサートバージョンであっても十分に濃厚なドラマが繰り広げられること必至の『イリュージョニスト』は、明日1月27日(水)より29日(金)まで日生劇場で上演。プラチナチケットが運よく手元にあれば存分に楽しみ、なければいずれ上演されるに違いないミュージカル版を心待ちにしよう。

文:町田麻子

ミュージカル『The Illusionist-イリュージョニスト-』
※コンサートバージョンとして上演
原作:ヤーリ・フィルム・グループ制作映画「幻影師アイゼンハイム」/スティーヴン・ミルハウザー作「幻影師、アイゼンハイム」
脚本:ピーター・ドゥーシャン
演出:トム・サザーランド
作詞・作曲:マイケル・ブルース
出演:海宝直人 / 成河 / 愛希れいか / 栗原英雄 / 濱田めぐみ / 他

2021年1月27日(水)~29日(金)
会場:日生劇場

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