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ラテンビート映画祭が開幕、新藤兼人に影響を受けた監督「東京は映画の家」

ナタリー

19/11/7(木) 20:23

第16回ラテンビート映画祭オープニング舞台挨拶の様子。左からオリヴァー・ラクセ、ハビエル・ラフエンテ、映画祭のプロデューサーを務めるアルベルト・カレロ・ルゴ。

第16回ラテンビート映画祭が本日11月7日に東京・新宿バルト9で開幕。「8月のエバ」のプロデューサーを務めたハビエル・ラフエンテ、「ファイアー・ウィル・カム」の監督オリヴァー・ラクセらがオープニング舞台挨拶に登壇した。

ラテンアメリカ各国やスペインの作品をいち早く紹介する同映画祭。「8月のエバ」は、カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭で審査員特別賞を受賞した作品だ。バカンスシーズンを1人で過ごす33歳の女性エバが、自らと向き合うさまが日記風に紡がれる。監督のホナス・トルエバに代わり来日したラフエンテは、本作を「どこにも旅行せず、マドリードに残った女性が自分のアイデンティティを探す物語」と紹介。

撮影は2018年8月に行われた。映画ではマドリードで毎年8月に開催される夏祭りが重要な題材となっており、ラフエンテは「宗教的にスペイン人にとってとても大事なお祭り。その間、彼女はさまざまな経験をします」とコメント。映画祭のメインビジュアルは、アーティストのアナ・フアンが「8月のエバ」にインスピレーションを受けて制作したもので、祭りに欠かせない「ヒガンテス」と呼ばれる巨人人形がモチーフになっているという。

第72回カンヌ国際映画祭のある視点部門で審査員賞を受賞した「ファイアー・ウィル・カム」は、放火の罪で服役し、仮釈放になった男とその母を描いた作品。演技経験のない2人が主役に起用されており、自然と対話しながら生きる母と息子の静かな生活が捉えられている。舞台となるのは、スペインのガリシア地方の山奥にある村だ。

ラクセ曰く、新藤兼人が瀬戸内海の島で厳しい自然と共存する家族を描いた「裸の島」に大きな影響を受けているそう。先日閉幕した第32回東京国際映画祭でも上映されており、ラクセは東京を「映画の家」と表現し「重要な巨匠たちが多く、映画にとってすごく大事な場所。私も日本に来るとインスピレーションをもらえます」と滞在の感想を語った。

第16回ラテンビート映画祭は11月17日まで開催。ラクセは明日8日と9日の「ファイアー・ウィル・カム」上映後、ラフエンテは9日の「8月のエバ」上映後に舞台挨拶に登壇する。また映画祭は11月29日より神奈川・横浜ブルク13、12月6日より大阪・梅田ブルク7でも行われる。

第16回ラテンビート映画祭

2019年11月7日(木)~10日(日)、15日(金)~17日(日)東京都 新宿バルト9
2019年11月29日(金)~12月1日(日)神奈川県 横浜ブルク13
2019年12月6日(金)~12月8日(日)大阪府 梅田ブルク7
<上映作品>
「蜘蛛」
「猿」
「列車旅行のすすめ」
「8月のエバ」
「六月の蛇」
「戦争のさなかで」
「ファイアー・ウィル・カム」
「ファヴェーラの娘」
「見えざる人生」
「神の愛」

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