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シュテファン・バルケンホール

19/9/27(金)

一木造りで彫り出され、彩色された人物像がいる。モデルはどこにでもいそうな普通の人々。白いシャツに黒いパンツ、またはスーツ。赤いドレスの女性。この彫られた人たちはなにかを深く考えているようでもあり、ただの日常の一コマで、たまたまそこにいるようでもある。表情も喜怒哀楽を主張するでもない。像の方から特別な主張をしない。しないけれど人物像である以上、つい、どのような状況なのか、なにを考えているのかを詮索したくなる。それがこの作品に惹きつけられる理由の一つだ。作ったのはドイツ人アーティストのシュテファン・バルケンホール。意外かもしれない。木で人物を象るというと、アフリカなどのプリミティブアートや日本で特に発達した木彫仏を思うからだ。

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