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篠原涼子主演「人魚の眠る家」に原作者・東野圭吾が「間違いなく一級品の娯楽作品」

ナタリー

18/9/3(月) 8:00

「人魚の眠る家」

篠原涼子と西島秀俊が共演する「人魚の眠る家」より、原作者・東野圭吾のコメントが公開された。

東野の同名小説を堤幸彦が実写化した本作は、愛娘の脳死を宣告された離婚寸前の夫婦が、究極の選択を迫られるミステリードラマ。篠原が狂気的な行動で我が子を守り抜こうとする妻・播磨薫子を、西島が薫子の常軌を逸した姿に苦悩する夫・和昌を演じた。現在、本作の幕間映像がYouTubeにて公開されている。

東野はコメント内で小説の執筆過程を述懐しながら、同作で描かれる“重たい”テーマが、映画化に際し敬遠されると予想していたことを明かす。しかし「映画を観て、自分の認識が間違っていたのだと気づきました。やはり映像のプロは違いました。プロの役者は違いました。描かれているテーマは重く、ドラマは深く、派手なアクションシーンはありません。しかし間違いなく一級品の娯楽作品になっていました。私が密かに自負していた原作の『売り』を、見事に再現してもらっていました。原作者が泣いたらかっこ悪いという思いから懸命に涙は堪えましたが、皆さんは遠慮なく泣いてくださって結構です」と語っている。

「人魚の眠る家」は11月16日より全国でロードショー。篠原と西島のほか、坂口健太郎、川栄李奈、田中泯、松坂慶子らがキャストに名を連ねている。

東野圭吾 コメント

自分の愛する存在が、健やかに眠っているようにしか見えないのに、もう命はありませんと宣告されたらどう感じるか。そしてどうするか。単純そうで複雑なこの問題に向き合うことから、私の執筆作業は始まりました。自分は受け入れられるだろうか、自分が受け入れられたとしても、受け入れられないという者たちがいたらどうすればいいのか。物語を進めれば進めるほどに次々と難問が立ちはだかります。今回は、あらすじを立てて肉付けしていく、という書き方はできませんでした。壁に当たるたびに立ち止まり、苦悶しました。書き上げた今も、何らかの答えに到達できたという自信はありません。ただし、エンタテイメント作家としての役割だけは果たせたのではないかと自負しておりました。
この物語を映画化したいという話を聞き、驚きました。拙作が映像化されることは多いのですが、この重たいテーマだけは敬遠されるだろうと予想していたからです。
映画を観て、自分の認識が間違っていたのだと気づきました。やはり映像のプロは違いました。プロの役者は違いました。描かれているテーマは重く、ドラマは深く、派手なアクションシーンはありません。しかし間違いなく一級品の娯楽作品になっていました。私が密かに自負していた原作の「売り」を、見事に再現してもらっていました。原作者が泣いたらかっこ悪いという思いから懸命に涙は堪えましたが、皆さんは遠慮なく泣いてくださって結構です。

(c)2018「人魚の眠る家」 製作委員会

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