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阿部純子が頼りにする、『ノーサイド・ゲーム』主演・大泉洋の背中 「勇気をいただいています」

リアルサウンド

19/9/8(日) 8:00

 「ラグビーワールドカップ2019日本大会」を目前に国内のラグビー熱を盛り上げている現在放送中の日曜劇場『ノーサイド・ゲーム』(TBS系)。低迷するラグビー部と出世の道を絶たれた君嶋(大泉洋)の、再起をかけた戦いが描かれるなか、登場するラグビー選手を元日本代表や元トップリーガーなど実際のラグビー経験者が演じており、白熱した試合の臨場感など、ラグビーを軸としたシーン展開が特に話題に上がっている。

【写真】アズとロズの試合を観戦する阿部純子

 数々のラグビーへの熱い愛を示すキャラクターが登場するなか、第1話から、ずっとアストロズを応援し続けているのがトキワ自動車社員でラグビー女子の藤島レナだ。レナを演じる阿部純子に、ラグビーの魅力や、日曜劇場への出演に対する思いを語ってもらった。

■「廣瀬俊朗さんの書かれた本を読みました」

ーー出演が決まる以前、ラグビーへの関心はありましたか?

阿部純子(以下、阿部):私は君嶋と一緒でラグビーに関しては全くの素人だったので、出演が決まってからラグビーの試合を見に行ったり、ラガーマンの皆さんにお話を伺って勉強しました。試合を見たときに特に感じたのが、ラグビーはチームプレーで、一人が頑張ればいいというプレーはひとつもなくて。ラグビーの精神である「ONE FOR ALL , ALL FOR ONE」 という言葉の通り、ひとつのチームが一丸となってワントライを狙いにいくという、おもしろいスポーツだなと感じました。

ーーレナのラグビーファンとしての熱量はどのように上げていっているのですか。

阿部:浜畑さん(廣瀬俊朗)の大ファンという設定だったこともあり、実際に廣瀬さんの書かれた本を読みました。どういう気持ちで、どういう人生を歩んでラグビーを続けて今ここに立っているのかを知って、私自身が尊敬できる部分や応援したいなと思う部分がたくさんあり、自然に浜畑さんとこのチームのことを応援したいなという気持ちになっていった気がします。

ーードラマを通して初めてラグビーの試合を見たのですが、実際の試合に見に行きたくなりました。

阿部:そこは福澤(克雄)監督が元ラガーマンで、アストロズを演じる皆さんも本物のラガーマンの方たちなので、白熱した試合の臨場感が画面からも伝わっているのかもしれません。タックルの音だったり、本の中では味わえない、試合中の白熱した空気が、言葉をベースに、より一層盛り上げるように作られているなと現場で感じることは多いです。元々はチーム自体が劣勢のところから始まって、どんどん家族のように一致団結して勝ち進んでいく姿を間近で見ていると、毎試合、「次の試合こそはいいプレーが見られるんじゃないか」というドキドキ感もありますね。

ーー七尾(眞栄田郷敦)の背中を押すという、物語の一つの歯車を回す重要なシーンもありました。

阿部:七尾を演じられている眞栄田郷敦さんが、ものすごい練習を重ねてラグビーシーンに向かわれていることを聞いていたので、どんな風に仕上がるのかなと自分のことのように楽しみにしていたのですが、実際の撮影でも、本物のラガーマンに引けを取らない姿でグラウンドに立っていて。眞栄田さんとしても、七尾としても応援したいなという気持ちになりました。

■「大泉洋さんはチーム全体のことを家族のように」

ーー今回、日曜劇場に出演することについては強い思いなどございますか?

阿部:ずっと憧れていたドラマ枠だったので、自分がその一部を担えるんだろうかという気持ちもありました。その不安を超えて、今一緒にいる監督、キャストを信じて自分のできることを楽しもうと思えるようになってから、ものすごく気が楽になって。ドラマ全体の雰囲気が良くなるように私ができることは何だろうって考えるようになったのも、この日曜劇場のおかげですし、今、学んでいることがたくさんあります。

ーー主演の大泉さんは事務所の先輩でもありますが、大泉さんの背中を見て学ぶもことも?

阿部:大泉さんはチーム全体のことを家族のように感じてくださっている方だなと。大泉さんの人柄なのかもしれないですけど、役を超えて『ノーサイド・ゲーム』というドラマのチームが良くなる方向に導いてくださっているような。その背中を見ると、ますます私も頑張ろうと思えるので、励みにもなり、勇気をいただいています。

ーーアストロズメンバーの方たちは共演してみてどうですか?

阿部:情熱がある方がたくさんいらっしゃって、私も彼らと同じように、このドラマに情熱をぶつけたいなと強く思いましたね。アストロズの皆さん、距離感がとても近くて、本当に信頼し合っているのがものすごく伝わってくるんです。あと、撮影の空き時間にも、トレーニングをなさっている方が多くて、驚きます(笑)。

■「逃げずに自分のできることを一生懸命やろう」

ーー今回、レナのキャラクターは原作に寄せて作っているんでしょうか?

阿部:原作では強気というか、白黒はっきりした性格として描かれているんですけど、この現場に入ってからは、いい意味で裏表がないキャラクターだなと考えるようになって。いろんな人からレナのイメージを聞いて、メイクさんからは「ものすごく白黒はっきりしていて、テキパキしているちょっと海外志向の女の子」、監督からは「熱い。とにかく熱くてちょっと男勝りなところがある」と言われて。その話を聞いた上で私が着地したのは、応援する時もまっすぐだし、後輩に接する時も自分の思ったことをはっきり伝える子だなと。全員の意見を自分の中で集約して、快活な女の子なのかなというイメージを意識して演じるようにしています。

ーー原作を読んで、七尾の背中を押す時のレナのセリフがとても印象に残っているんですが、阿部さんが一番印象に残っている言葉はありますか。

阿部:私もレナから七尾への「逃げ回っているより、ぶつかっていく方が簡単だよ」というセリフから言葉の力をすごく感じて、名言だなと思いました。私自身にも響いたし、その言葉で七尾の気持ちが動いたこと自体がものすごく嬉しかったんです。その瞬間に自分が立ち会えたことも感動しましたし、これからこの言葉を自分にも聞かせてあげようと思ったフレーズでした。

ーーこの役を通して、自分に影響を受けたことや学んだ部分はありますか?

阿部:本当にシンプルなんですけど、逃げ回ってる方が楽なんじゃないかなって思うこともあるし、本当に立ち向かえるんだろうかと、大切なものについても考えてたら分からなくなることもあります。そういう気持ちがものすごくよく分かるから、台本を読み進めていくうちに気持ちがほぐれていくことがありました。私自身が七尾を応援しているんですが、私が応援されているような感覚にもなりましたし、このドラマに向き合う上で、逃げずに自分のできることを一生懸命やろうと思えました。

(大和田茉椰)

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