わたしは分断を許さない
20/3/5(木)
世界にはさまざまな問題が起こっている。今日の世界でもっとも大きな問題は“分断”だと監督は断じる。確かに経済格差、民族や宗教の衝突など対立が生じるところには“分断”がある。そこから差別や排斥が生まれてくることになり、ジャーナリストである監督は、分断された世界を追っていく、香港、カンボジア、パレスチナ、そして北朝鮮。日本では福島、沖縄、また東京出入国在留管理局。当事者にインタビューしながら、当地の状況をカメラで収めていく。そのひとつひとつは興味深いとはいえ、監督の言う「誰が分断しているのか」はなかなか複雑で見えにくい。それはジャーナリズムの魅力と限界なのかもしれないが、本作で描かれたものの先にいる“誰か”の正体はわれわれ観客が見きわめることなのだろう。
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