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佐藤健の告白に悶絶! 『恋はつづくよどこまでも』七瀬もパートナーとしての成長を見せる

リアルサウンド

20/3/11(水) 12:45

「こんなことで喜ぶなら、いくらでも言ってやる。好きだ。お前が好きだ。だから、二度と俺のそばから離れるな」

 回を重ねるごとに、胸キュン&悶絶する視聴者が続出している火曜ドラマ『恋はつづくよどこまでも』(TBS系)。第9話では、ついに“魔王”こと天堂(佐藤健)が、“勇者”な七瀬(上白石萌音)に、素直な気持ちを言葉にして伝えた。人は伝えたい想いがピュアであるほど、涙が込上がってしまうのかもしれない。

参考:佐藤健と上白石萌音の関係が逆転! 『恋つづ』がくれた「やけにやさしい世界」を堪能

「何事にも一生懸命なところ」
「どんなに怒られてもめげないところ」
「患者さんのことをよく見てるところ」
「人を信じすぎるところ」
「ご両親に愛されて育ったところ」
「自分で色気がないと思ってるところ」
「酔っ払うと変な歌うたって」
「ソフトクリームをうまく食べられなくて」
「家事がまったくできなくて」
「すぐ寝落ちして」
「笑った顔が誰よりもかわいい……」

 七瀬のどんなところが好きなのかを、ひとつずつ挙げていく天堂の目が次第にうるんでいく。まさに、鬼(魔王)の目にも涙。天堂の目からあふれる美しい涙に、改めて思い知らされるのだ。恋とはいいものだ、と。

 『恋つづ』の愛称で、親しまれてきたこのドラマは少女漫画の王道とも言える展開のオンパレードだった。ヒロインはどこまでも健気で、大きな試練を前に、落ち込むことはあっても、決して腐ったりはしない。そんなヒロインが恋する相手も、自分の信念を曲げることなく、その内面を知れば知るほど魅力を増していく。

 その人に見合う自分になりたいとひたむきに努力していくヒロイン。そんなヒロインの想いを徐々に受け入れ、次第に好きの重みが逆転していってしまう。他にどんな恋敵が現れても、そのまっすぐな気持ちをブラすことはなく、心を通わせてからも、硬派な付き合いを続ける。それは、その恋が瞬間的な高まりではなく、愛を深めていく時間でもあるから。

 それが「少女漫画的」と言われるのは、おそらく現実とはちょっと離れた理想に近いからだ。私たちは、知らず知らずのうちに、恋に絶望していたようだ。こんなキラキラとした恋なんて現実にはなかなかない。多くの人はフランクに人とつながれるようになり、何年も1人を想い続けている人なんて天然記念物扱い。いつしかドラマも現実を反映したものが多くなった。

 でも、私たちは今回痛感したはずだ。ドラマでこそ、夢を見るのだ。そんな理想的な恋を、ドラマでこそ見たい。そして、ピュアな想いは諦めなくてもいいのかもしれないのだ、と。その希望を背負っているからこそ、私たちは七瀬と天堂の恋を応援せずにはいられないのだ。

 第1話では、ただ一方的に気持ちをぶつけるだけだった七瀬も、第9話では、看護師として、そして天堂のパートナーとしての成長をしっかりと見せてくれた。突然の事故にも動じることなく対応し、自分のことは後回しにしてでも、多くの人を救おうと健闘する。もしかしたら、そのまま倒れてしまうのではないかと過去の悲しみとリンクして不安になった天堂の目を見つめて「大丈夫。私はいなくなったりしません」と言った七瀬の力強い眼差し。

 最初は、天堂を追いかけて就いた看護師という仕事だが、今では天職だと胸を張れること。そして、恋人を失ったことで深く傷ついた天堂を誰よりも理解していること。その変化に、嬉しくなったのは天堂だけではなかったはずだ。私たち視聴者も、その成長ぶりに胸を打たれる。いい恋は、人の器を大きくする。誰かを受け入れる強さを、自分を変えていく勇気をくれるのだ。

 そして天堂自身も、七瀬に呼応するように、自分の想いを素直に口にすることができたのだろう。弱さを見せられるようになったり、それを受け止められる強さを手に入れたり……その嬉しい変化を見逃さなければ、きっとどんなに長く一緒にいても、恋はつづくのだろう、どこまでも。来週はいよいよ最終回。この恋がどこまで、七瀬と天堂を突き動かしていくのか。そして、私たちが、その恋を見届けることで、どんな気持ちを抱くことができるのか。今から楽しみで仕方ない。

(文=佐藤結衣)

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