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Rei©hiが語る、JK時代から飛躍したハタチの自分 ルーツを探りながら紐解く『TWEMPTY』に込めたリアルな気持ち

リアルサウンド

20/9/18(金) 18:00

 高校卒業直前の2018年2月にデビューミニアルバム『JKはブランド』でデビューを果たしたRei©hiが、2ndミニアルバム『TWEMPTY』をリリースした。彼女の名を一躍広めた『第9回高校生RAP選手権』でのちゃんみなとの一戦で負けん気の強さと言葉のパンチ力は実証済みだが、今回の新作ではラップスキルも大きく飛躍。硬軟のビートを乗りこなし、もどかしい恋愛や、自らの境遇を初めて赤裸々に綴った楽曲も収録された。デビュー時とは“レベチ”のRei©hiが詰まった本作を、彼女はどのような思いで作りあげたのか。改めて彼女の音楽ルーツを探りつつ、今年1月に20歳となった彼女の心境の変化や音楽に向き合う姿勢を語ってもらった(猪又孝)。

「ホンマに女子高生ってブランドやなぁって思ってた」

ーーラップに興味を持ったきっかけは、友達から誘われたサイファーだったそうですね。

Rei©hi:もともとレゲエが好きだったんです。中1から高3まで総合格闘技を習ってたんですけど、ジムの代表の方がレゲエアーティストと仲が良かったり、入場曲に使ったりしていて、自然と聞いてて。それで、中学校の同級生にひとりだけヒップホップが好きな男の子がいて。高校に入ったときに「サイファーっていうのを駅の近くでやってんねん」って誘われたのが始まりですね。

ーー最初はレゲエから入ったんですね。

Rei©hi:大阪だからレゲエが盛んで。南河内の出身なんで、同じ地元はTAK-ZさんとかRED SPIDERさんとか。あとは奈良寄りだから、奈良の寿君さんとか。田舎やから地域みんなで応援してる感じだったんです。

ーーサイファーに行ったときは、どんな衝撃を受けましたか?

Rei©hi:私はどちらかというとヤンキーと言われる部類の子と仲が良かったんですけど、サイファーに行ったら学校で会ったこともない、「卓球部入ってんねん」みたいな子がラップしてるとメッチャ格好良くて「そんなんできるん?」って。それが衝撃でオモロイなとなって毎晩のように通い始めたんです。

ーーやがて韻踏合組合のHIDADDYがオーナーを務めるアパレルショップ『一二三屋』にも通うようになったとか。

Rei©hi:そのサイファーに誘ってくれた男の子と一緒に行ったんです。誘ってくれた男の子は、今『一二三屋』で店長やっていて。

ーー現在、mindboiという名前で活動しているマイドリさんですね。

Rei©hi:そう。『一二三屋』に初めて行ったときは、マイドリと2人でメッチャ緊張して、店の前で「どっちから先入る?」ってジャンケンしてたくらい初々しかったんです(笑)。当時WILYWNKAくんも働いてて「うわぁ、タカくんやー」みたいな(笑)。

ーーただのラップ好きな女子高生(笑)。

Rei©hi:そのとき、マイドリがHIDADDYさんに「僕、ラップやってるんですよ」って言ったら、「今からビート流すから自分が持ってるラップしてや」って言われて。「僕、曲持ってないんです」って言ったら「それ、ラッパーちゃうで。フリースタイラーって言うんやで」と言われて。そこから2人で曲を作るようになって。それがラップを始めたきっかけです。

Reiⓒhi

ーーラップを始めて3カ月で、2016年4月に開催された『第9回高校生RAP選手権』(以下、『高ラ』)に出場し、1回戦でちゃんみなと対戦。大会初の女性ラッパー対決だったことと、Rei©hiさんがコンプラぶっちぎりのラップをカマして大きな爪痕を残しました。

Rei©hi:あはは。あのときはイキっとったからな。すいません(笑)。

ーーあの1試合でRei©hiという名前がMCバトルファンに広まりました。当時はどこに行っても、あの試合のことを言われたんじゃないですか? 

Rei©hi:どっちの面もありましたね。地元は有名人がおるわけやないから、新学期が始まって学校に行ったら下級生が学食に私を見に来たりして「なんかすげえな」っていうのは良い面。悪い面で言うと、街でやかられる(“絡まれる”に近い意味を持つ関西の方言)、みたいな。でも、自分が言ったことだからメリットもデメリットも受け入れてます。だいぶ長かったですけどね、そうなるまで。

ーー翌年の2017年には、同大会で優勝した裂固が『フリースタイルダンジョン』のモンスターに就任。ちゃんみなやLick-Gもデビューしました。同じ大会に出ていた仲間が羽ばたいていくのをどう見ていましたか?

Rei©hi:自分は自分のペースでいいと思う反面、負けん気が強いから、「くそー!」という思いもありました。けど、冷静に考えたらラップ始めてすぐにその人たちと同じ土俵に立てるわけがないんです。もともと音楽をやってたわけでもない、ピアノを弾けるわけでもない、ダンスができるわけでもない……そんな女の子が急に勝てるわけないやんって。

ーーその悔しさをバネにして、まずは自分の腕を磨いていくしかないと。

Rei©hi:ホンマにそんな感じで。人生で初めてちゃんと作った曲が「Betty Girl」っていう曲で、2016年4月の『高ラ』のあとにYouTubeに載せたんですけど、そんなに再生回数が伸びる曲じゃないと思ってたんです。それも困惑してました。みんなの評価や求めてるものはすごく上にあるけど、技量もオーラも、私まだまだ全然やでって。自分の頭に思い描くものをやるためには、全然足りてないなっていう、理想と現実のギャップがずっとありました。それも自分の中で焦りに繋がっていたかもしれないです。

Reichi / Betty Girl

ーーそうした中で、デビューミニアルバム『JKはブランド』を作ったんですよね。

Rei©hi:そうです。大阪にいるときに作って。高校卒業前の2月に出したんです。

ーーどんな作品をつくりたかったんですか?

Rei©hi:タイトル通りです。『JKはブランド』って言ってますけど、当時はそう思ってたんですよ(笑)。電車に乗っててもJKっていうだけでみんな見るし、行ってた高校もギャルの学校やったから制服も可愛いし、化粧もOKやったし、歩いてるだけでキャーキャー言われて。

ーー無双状態だった(笑)。

Rei©hi:ホンマにそう。女子高生っていうだけでモテるって。当時はホンマに女子高生ってブランドやなぁって思ってました。

ーー確かに、イケイケな自分とか、周囲に対する反抗心・反発心をテーマにした曲が多いです。

Rei©hi:それも女子高生の良いところというか。尖ってたから、進路を決めるときも、周りに「将来はラッパーって言ってるけど、大丈夫なんか?」って言われても「あなたはRei©hiじゃないのに、Rei©hiになった気で言わんといて!」と思ってて。今は、生きてくって大変やなと思うし、周りの人に対してリスペクトもあるんですけど、当時は“1”言われたら“10”返すくらいの気持ちでいたから。『JKはブランド』には、それがそのまま入ってると思います。

ーー『JKはブランド』を出したあと上京して生活環境が変わりました。上京から2年経ちますが、音楽活動に対する気持ちにどのような変化がありますか?

Rei©hi:人として大事なことをもっと考えるようになりました。自分はどんなことが言いたいんやろ?っていうのは昔から考えてるんですけど、当時が“1”やったら今は“5”くらいになってるはず。あと、音楽面では『JKはブランド』の頃は“無”やったから。オートチューンの使い方とかもメッチャ下手やったし、ライブもまだまだやなとか、いろんなコンプレックスがあったんですけど、ちゃんと真剣に向き合って、ひとつずつ学んでいってるなと思います。勢いだけじゃアカンなっていうのも気づきのひとつ。それは自分の良さやから下げなくていいけど、他の1個1個の質を上げていこうと。

背伸びもまったくしてないし、嘘もまったくついてない

ーー今回のEPのタイトル『TWEMPTY』は、今年1月18日で20歳=“TWENTY”になったことと、空っぽを意味する“EMPTY”を掛け合わせた造語だそうですが、なぜ“空っぽ”なんですか?

Rei©hi:“EMPTY”にはいろんな意味があって。まずは2000年生まれだから、もともと何かのタイトルで“EMPTY”って付けたいと思ってたんです。

ーーゼロが並ぶ年の生まれだから。

Rei©hi:そう。あと、EMPTYは“空っぽ”の他に、“空っぽにする”っていう意味もあるんですよ。私の言葉を曲にしたら、曲は100%になるけど、私自身は空っぽになると思うんです。曲に100%ちゃんと入れたら自分が0になるっていう。だから、今の私は20歳の空っぽという意味で“TWEMPTY”なんです。

ーーなるほど、そういう思いを込めていたんですね。

Rei©hi:あと、私の名前はRei©hiで、0(れい)1(いち)にもなるじゃないですか。0から始まるから“EMPTY”っていう言葉を使ったところもあるんです。で、次はフルアルバムを出したいと思ってるから、それを「Rei©hi」というタイトルにしたら、0(れい)から1(いち)になるなって、勝手に自分の中で考えてるんです(笑)。

ーーリード曲「UCHIRA」は、どのように制作を進めていったんですか?

Rei©hi:私から、こういう曲をつくりたいとトラックメイカーのTARO(MIZOTE)さんに伝えて作りました。リード曲にするものだから、自分のスキルを存分に発揮できる曲が欲しいっていう頼み方をしました。自分の中の基準ですけど、ラップスキルという面ではこの曲がいちばん出せたと思ってます。

ーー曲調やテンポなども具体的にオーダーしたんですか?

Rei©hi:TAROさんは普段ヒップホップを作ってる方じゃないので、こういうのを参考にしてって渡しました。あと、イントロから入ってるシンセのリフとか頭のサイレン音とかは私からアイデアを出しました。

ーーグライムのテイストを感じたんですが、インスパイアされて作ったところもありますか?

Rei©hi:それはあまりなかったですけど、UKドリルとか、イギリスの音楽は好きです。たとえばストームジーとか。あとはレディ・レイーシャっていう女性ラッパーも好き。ラップで勝負してる人が好きだから聴きます。今回のEPはメロディアスな曲が多かったから、ラップで勝負したいなと思って、こういうビートを作ってもらったんです。

Rei©hi / UCHIRA -Music Video-

ーー「ウチら」というテーマは最初から決めていたんですか?

Rei©hi:決めてました。今回一緒にMVに出てくれてるモニとミラは普段から仲良い友達で。2人とも大阪から出てきてモデルをやってて、私はラップをやってる。舞台は違うけど、(2人とは)悔しいなっていう話をよくするんです。その子たちの目標は、たとえば「カルバン・クラインのモデルになりたい!」とかで。でも、現状はそこまで有名になれてない。私もそう。そういうときに「もっとカマしたいな」とか「最近悔しいことあってん」とか話すんです。でも、「お互いイケてんのわかってんで」って言うんです。そういう普段の気持ちをこの曲に詰めたいなと思って作ったんです。

ーー悔しいときもあるけど、仲間同士で励まし合って、一緒に乗り越えていこうっていう感じ?

Rei©hi:もっと生意気かもしらんけど、モニとミラがモデルとして有名になったら「ほら、言ったやん! イケてるって言ったやん!」って言いたいんです。私が売れても同じで「ほら言ったやん!」「やろ?」「Rei©hiがイケるってことはみんなもイケるやろ!」っていう。お互いを励ますと同時に、お互いの自信になったらいいなと思って書いたんです。

ーー「UCHIRA」でこだわった部分は?

Rei©hi:私がリスペクトしてるラッパーの言葉をちょこちょこ入れてます。たとえば〈笑顔が消えたら始まる Side B〉の“Side B”はANARCHYさんとか、韻踏合組合の「一網打尽」とか。昔から聴いてたから自分でラップしてても気持ちいいし、リスペクトも込めて入れたんです。

ーー〈私はラブリー/でもやってる仕事はライムディール〉は、抜群の自己紹介フレーズだと思いました。

Rei©hi:ありがとうございます。日頃からこういう気持ちでいるんで。見た目はこんな感じやけど負けん気は強いっていうのは自分のアピールポイントだと思ってて。それをどうやったら格好良く言えるかな?って考えたときに、これは自分にぴったりのフレーズだと思って。背伸びもまったくしてないし、嘘もまったくついてないから、いいなって思ってます。

ーーあと、「UCHIRA」を聴いて感じたんですが、Rei©hiさんはリズムに対してあえて少しモタらせてラップを乗せていますか? 

Rei©hi:それ、私のクセなんです。なんでかはわからないんですけど、最初に曲を作ったときから自分は後ろに乗ってるなと思っていて。レコーディングで何回もテイクを録っていると遅れすぎることもあるし、逆にちょっと早めに乗せてて周りからは違和感がなくても、ミックスの段階になって私から「ちょっと後ろにズラして欲しい」ってお願いするときもあります。それが自分の耳に心地いいんですよね。

Reiⓒhi

ーー「Mommy」はお母さんへの愛憎を赤裸々に書いています。これはどういう思いから書いたんですか?

Rei©hi:絶対人生のどこかで母親に対する曲を書いてやろうと思ってたんです。それこそ『JKはブランド』のときも書きたかったんだけど、自分の技量が足りなかったのと、そういう曲は人生で1回だけでいいと思っていて。でもこれ以上長引かせたら、“嫌い”という気持ちがそこまでじゃなくなりそうというか、ディスられへんようになってきそうだなと思って、だったら今回書いてしまおうと。

ーーお母さんはフィリピンの方なんですよね。

Rei©hi:そうです。私はもともとお母さんがメッチャ嫌いやって。父子家庭やからお父さんが大好きでした。

ーーお母さんへのヘイトはありつつ、「I love you mommy」とも歌ってます。

Rei©hi:結局産んでくれた人やから。ヒップホップって、2パックを始め、お母さんをリスペクトしてるじゃないですか。その感情を持っていいものなの? っていうのもヒップホップに出会って気付いたことなんです。

ーーお母さんのことは嫌いだけど、たくさんのラッパーが母親への愛を歌ってると。

Rei©hi:そう。みんな「お母さんは大事にしろ」って言う。けど、みたいな。中学生の頃は「絶対むかつく。いつか絶対何かしたんねん」と思ってたから。ただ、好きじゃないと言っても、やっぱり家族やから大事にせなアカンっていうのもわかるようになってきて。たとえば25歳になってこういう曲を書こうと思っても感情が変わってるかもしれない。それを考えたら今のうちに、このリアルな気持ちを全部吐き出してしまおうと思ったんです。

ーー世の中には、こういう気持ちを抱えて悩んでる子もいるでしょうし。

Rei©hi:たまにDMとかでそういうメッセージとか相談も来るんです。私もお父さんが好きでお母さんがメッチャ嫌いとか。お母さんに彼氏ができて今どうしたらいいかわからないですとか。さっき言った「ウチら」は、そういう子も含めてて。そういう境遇の人はいるわけだから、そういう人たちにも「次はウチらの番やから大丈夫」っていう思いも込めてるんです。

ーー「#bowdown」という曲には、負けん気が強いRei©hiが詰まっていますね(笑)。

Rei©hi:あはは! これもスキル重視で作りたかった曲。タイトルは最後につけたんですけど、ヴァースはガンガンラップすることを考えて作りました。

ーーリリックには〈1 for da fight〜〉から始まるRei©hiの心掛け5箇条が出てきます。第一のfightにはいろんな意味がありますが、どう訳すのがしっくり来ますか?

Rei©hi:闘いですね。自分自身との闘いもあるし、予期せぬことに対する闘いもある。私は闘うことが好きなんです。争いはダメ。私が圧倒的に上におって、格下の子と闘うのは違うんです。それはイジメになる。でも、MCバトルって闘いたいヤツ同士が出てるでしょ。格闘技もそう。そういう中で120%闘うのはアリなんです。同じ土俵に乗ってるんだから。その気持ちで相手にも闘って欲しいし、自分も闘っていきたい。世の中には大小関わらず闘わなきゃいけない場面はあるし、同じ条件のときは絶対に120%で闘うっていうスタンスでいたい。

ーー闘争心とか闘志を失いたくないっていうことですね。

Rei©hi:そうですね。

ーー2番目の〈mind〉は、どのような意味合いですか?

Rei©hi:自分の心ですね。自分の心の中で、ホンマに思ってることとか、自分の本質的なもの。自分にある真実・真意っていう意味です。

ーーじゃあ、精神力というよりは、本心とか本音みたいなことだと。

Rei©hi:そうです。お金や名誉に惹かれてしまうこともあるかもしれない。けど、本当に心からそれでいいと思ってたらそれでいいと思うんです。

自分が本心から言いたいフレーズを絶対1つは入れる

ーーところで、Rei©hiさんが影響を受けたラッパーはいますか?

Rei©hi:SHINGO★西成さんとTERRY THE AKI-06さんです。ラガ&ラッパスタイルというか。大阪ってラップとレゲエの境があまりないんで。

ーーTERRYさんは2007年に亡くなっているので、お会いしたことはないですよね?

Rei©hi:会ってないです。でも作品を聴いて大好きになって。SHINGOさんとかTERRYさんを聴いてると、今も泣きそうになるんです。ずっと影響を受けてるし、自分の中でヒーローのような存在です。SHINGOさんとかTERRYさんは心の近くにずっといてる曲を作るというか。全員に当てはまるわけじゃないけど、聴く人を受け入れてくれる音楽スタイルっていう印象があって。

ーー人情あふれる温かい曲っていう。

Rei©hi:そういう曲はまだ私は作れてないけど、それをやるには説得力が必要だと思うんです。誰が何を言うかが大事。「JKはブランド」でも「Mommy」でも、“今”を歌ってるけど、それをずっと続けていけば、私にも説得力が出てくるんじゃないかと思うし、そうなったときには温かい曲というか真心の曲がつくれるんじゃないかと思うんです。そういう曲を届けたいし、作りたいし、友達にも聴いて欲しいんです。あとはANARCHYさんですね。

ーーANARCHYも、Rei©hiさんとはタイプが異なるラッパーです。

Rei©hi:ANARCHYさんは、最初にラップと出会ったときに、マイドリが教えてくれて。ANARCHYさんも父子家庭だと知って、勝手に共感してたんです。マイドリとは熱い話をよくするんですけど、そういうときにもANARCHYさんの名前は出てくるし。ANARCHYさんはいつも強気で、どんなときも胸を張ってろっていうスタンスが私はメッチャ好きなんです。

ーースタンス的に影響受けてる3人なんですね。

Rei©hi:そうです。そういう影響を受けながら自分の感情をそこに交えて第三のものを作ってるという意識なんです。彼らと一緒のモノということじゃなく、気持ちとしては同じ方向を向いてるっていう。その意味で参考にしたい先輩だなと思ってます。

Reiⓒhi

ーーそんなRei©hiさんが楽曲を作るときにいちばん大事にしていることは何ですか?

Rei©hi:自分が本心から言いたいフレーズを絶対1つは入れることを大事にしてます。ライブになると何回も同じ曲を歌うから、本心じゃないことを歌ってると自信がなくなるんですよ。「今そんなこと思ってないのに言ってもうてる」ってならんようにしたくて。今回のEPで、いつ歌っても好きなのは「Cheers」という曲で書いた〈いつもそばには私がいるから〉っていうフレーズ。これは本心から思ってることなんです。それがパンチラインかと言ったら、違うこともあるけど、自分の中で確かに思っていることを絶対入れるようにしてます。

ーー『JKはブランド』の頃と今回のEPで、歌詞の書き方はどのように変わったと自己分析しますか?

Rei©hi:言葉選びですかね。『JK〜』のときから曲の作り方みたいなのは変わってない気がします。

ーー『JK〜』の頃はフリースタイル脳で書いてるんじゃないかという印象を受けたんです。単語の羅列型というか。

Rei©hi:なるほど。確かに『JK〜』の頃はもっと韻の踏み方を基準に考えたりしてましたね。なんか滑らかじゃないんですよ、『JK〜』の頃は。韻を置きたがってるから。

ーーでも、今はセンテンスとして考える書き方に変わってきたんじゃないかと。

Rei©hi:その通りですね。今回はその韻の部分を若干引き算できるようになりました。

ーーあと、『JK〜』の頃に比べるとラブソングも書くようになりましたし(笑)。

Rei©hi:書けるようになりました(笑)。今回の「Excuse Boy」は、友達に実際にあったことと、自分が普段思ってることをミックスして書いた曲なんです。

Rei©hi – Excuse Boy / MV

ーー散々振り回してきた彼氏を見返したい! という気持ちが書かれていますね。

Rei©hi:そういう感情になることは自分の中で普通にあるから、「これも自分やねん」と思って書いたんです。

ーーただ、ラブソングはまだ少ないですよね。

Rei©hi:そうなんです。「Saucy」は自分でもちょっと恥ずかしいですね(笑)。

ーー「Excuse Boy」とは反対で、女性から色仕掛けで誘っていく曲ですからね。

Rei©hi:これはLil’Yukichiさんとセッションで作ったんです。作ってる時間が短かったから、その場ではそういう気分になって作ったけど、コレを今ライブで歌うとなったら、どういうMCを挟んだらいいんだろう?って(笑)。Saucyな感じは若干まだムズイですね(笑)。

ーーハタチになって半年経ちますが、来年の1月18日、21歳になるまでにやっておきたいことは何ですか?

Rei©hi:仕事の面ではフィーチャリングを自分で呼んでやりたいなと思ってます。それがいちばんの目標。自分の中では、このタイミングでこの人を迎えてやりたいなっていうプランはもう立ててます。

ーープライベートでやっておきたいことは?

Rei©hi:今、質問されてパッと思ったのは富士山登頂です。本当は20歳のうちにフィリピンに行きたかったんです。そう思ってチケットを3月くらいに取ってたんですけどコロナで無理になって。

ーー富士山に登ったことはあるんですか?

Rei©hi:ないんです。そういうちょっとハードな目標を1個成し遂げたくて。

ーー達成できたら、自分が鍛えられて次のステップに行けそう、みたいな?

Rei©hi:そう。私、ジンクスを自分で作るクセがあって。この坂を自転車で登り切ったら今日のRei©hiはメッチャいけてる! とか。だから、富士山に登ったら「よっしゃー! 登れたー! 1位行けるー!」みたいになるかなって(笑)。デカい山が来ても乗り越えられるようになるかなと思うんで、富士山制覇したいですね!

Reiⓒhi

■リリース情報
Reiⓒhi
2nd Mini Album『TWEMPTY』
2020年8月19日(水)発売

【CD+DVD】AVCD-16994/B ¥3,300(税込)
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【CD ONLY】AVCD-16995 ¥2,500(税込)
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<CD>
1. UCHIRA
2. Excuse boy
3. Cheers
4. Saucy
5.ヒデくん -Skit-
6. Mommy
7. #bowdown
8. Goodbye, Hello

<DVD>
1. UCHIRA -Music Video-
2. Goodbye, Hello -Music Video- 
 
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