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錦戸亮×新木優子×船越英一郎、深まる3人の仲 『トレース~科捜研の男~』最も心が和む回に

リアルサウンド

19/2/19(火) 10:00

 『トレース~科捜研の男~』(フジテレビ系)第6話は、真野礼二(錦戸亮)の過去の真相が一気に解き明かされ、新章突入に相応しく展開の早い物語であった。打って変わって、2月18日放送の第7話は、真野の過去の進展については一旦のブレイク。代わりに、沢口ノンナ(新木優子)、虎丸良平(船越英一郎)との関係性が見える、少しほっこりする回となった。

参考:虎丸の優しげな表情

 物語が進むにつれ、次第に大きくなっていく沢口の真野への思い。科捜研のバディという関係性であるが、事件を担当していくうちに、尊敬という気持ちと一緒に確かな好意も芽生え始めていた。夕陽をバックに真野から爽やかな笑顔と共に「お前はよくやった」と言われ笑顔が溢れたり、捜査現場でバランスを崩した際に手を差し伸べられたり、“臨場デート”をプライベートのデートの誘いと勘違いしたり、沢口にとっての真野への胸キュンポイントは過去にいくつもある。本人はいつまでも気持ちを否定しているが、ここまで行動や表情に気持ちが現れるキャラクターも珍しい。

 第7話では、自宅で犯人に襲われた沢口のもとに真野も駆けつけることに。自分の家に真野が来るという事実に現場保存という基礎中の基礎も忘れ、部屋を片付けようとする沢口。玄関のドアを開け「大丈夫か?」と心配する真野に、沢口は必死に冷静を保っているといった表情だ。犯人を引っ掻いたという発言から、沢口の爪の微物を採取するため、真野が手に触れる。沢口は真野を見つめ、2人を応援する妹・カンナ(山谷花純)、科捜研の水沢英里(岡崎紗絵)がにんまりする光景は犯行現場とは思えないどこか温かな空気感である。

 また、クールで協調性がない真野が、第7話では沢口に一段と寄り添っていたのもポイント。犯人に襲われ、なおかつ妹が海外旅行に出かけるということで、科捜研に泊まろうとする沢口。夜遅くまで残っていた真野に相談しようとするも言い出せず、真野は帰宅……と思いきや、「やり残したことがある」と科捜研へと戻ってくるのだ。きっと沢口の表情で事を察したのだろう。家に訪れたことで共通の話題になった妹の話で笑顔を浮かべる2人。ソファーから沢口が真野の横顔を見つめ、真野が沢口の寝顔を確認する描写は、『トレース』史上最も心が和むシーンだったのではないだろうか。

 さらに、真野との距離が縮まったのがもう一人。所轄の刑事・柏原依子(宇野実彩子)が、真野の態度に注意するが、虎丸は「気にするな。あいつはいつもあんな調子なんだよ」と笑みを浮かべる。そして、決定的だったのが、物語のラスト。事件について本当の目的を真野が見抜いていたことに、虎丸はいつものように強がってみせるが、本心は嬉しそうに「案外悪くなかった」と猪瀬祐人(矢本悠馬)に報告する。一方の真野も軽く微笑み、ここにきて第1話の頃とは違った阿吽の呼吸のようなものが2人の間に生まれてきているようだ。

 この回は錦戸亮、新木優子、船越英一郎の3人による副音声も放送されており、まさに3人の関係性にクローズアップした物語だったと言える。真野の過去の真相は、姉が妊娠したまま殺されていたという手がかりから停滞している。警視庁・壇浩輝(千原ジュニア)の存在など、まだまだ多くの謎を残す『トレース』。最終話も迫ってきた第8話にて、どのような展開を見せるのか。 (文=渡辺彰浩)

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