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佐藤大樹&佐藤寛太の 映画の処方箋、お出しします!

『アメリカン・アニマルズ』

月2回連載

第17回

19/5/11(土)

『アメリカン・アニマルズ』
(C)AI Film LLC/Channel Four Television Corporation/American Animal Pictures Limited 2018

今回取り上げる『アメリカン・アニマルズ』は、2004年にアメリカで起こった窃盗事件を映画化した作品。犯人は4人の大学生、盗んだのは図書館に眠る時価12億円のヴィンテージ本! アメリカの映画評論サイト・Rotten Tomatoes(ロッテン・トマト)では満足度98%を叩き出したという本作を、寛太さんにプレゼンしてもらいます!

大樹 『アメリカン・アニマルズ』、チラシを見ただけですごく面白そう!

寛太 実際に図書館から高価な本を盗み出そうとした大学生の話を映画化した作品です。

大樹 実話ものなんだね。

寛太 まぁ~、この大学生たちが“普通”なんですよ。盗みのアイデアから手順まで考えることが普通すぎて、俺たちが思いつくような範囲のことばかり。でもこの映画が面白いのは、強盗がうまくいくかどうかに着眼点があるわけじゃないところなんですよね。普通の家庭に生まれ育って日常を過ごしていた若者たちが、なぜ強盗をしようと思ったのか?が描かれています。すごいのが実際に事件を起こした本人たちが出演していることなんですけど。

大樹 え!? リアルに!?

寛太 そうなんです。『X-MEN』シリーズのエヴァン・ピーターズとか『ダンケルク』のバリー・コーガンとかが出ているフィクションの部分と、ドキュメント調で犯人たちのインタビューとかが入ってくる部分があって、芝居をするところもあるんですよ。

4人のリーダー格ウォーレンをエヴァン・ピーターズ(中央)が、ウォーレンと共に強盗仲間を集めるスペンサーをバリー・コーガン(左)が演じる

大樹 あんまり見たことがない感じの演出かも。

寛太 本人たちも、事件を起こした人たちだと聞くとちょっとだけ変わっている若者に見えなくもないけど、でもやっぱりどこにでもいそうな4人なんですよね。計画を完璧に考える知恵もないし、強盗を最後までやり遂げる度胸もない。でも現状に満足していない若者が、勢いで起こしてしまった大きな事件っていう感じです。

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