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岡田義徳×平泉成の親子関係に涙 木村拓哉が引き立て役に回る『BG』の面白さ

リアルサウンド

20/7/10(金) 6:00

 木村拓哉が主演を務めるドラマ『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)が、7月9日に第4話を迎えた。

参考:『BG』は進化する木村拓哉を捉える 斎藤工とバディ結成でテレ朝得意の長期シリーズに?

 第2話で川栄李奈、第3話で豊原功補と各回にゲストが出演する本作。第4話では岡田義徳と平泉成が登場した。島崎(木村拓哉)と高梨(斎藤工)が護るのは、ニート歴20年のアラフォー無職男・大輔(岡田義徳)だ。

 コロナ禍の影響で岡田にとっても久々の撮影となった今回、配役されたのは高校2年生の夏休みから引きこもりを続け、無職20周年、インターネットで世界と繋がっていると話す男性。ドアに吊るされた「大すけの部屋」というホワイトボード、時が止まったままの漫画棚、カップ麺の容器、学習机に座った大輔は、髭面に伸びた髪、おどおどした態度と、KICKSガードに勤めていた優秀なボディーガード2人が護るべき相手とは思えない風貌だ。

 そんな彼の父親・洋次(平泉成)は、物語におけるキーマンでもある(ちなみに父母の平泉成と梅沢昌代の組み合わせは『過保護のカホコ』(日本テレビ系)と同じ)。「40歳近い、狼少年」「パラサイト」「クズ」と大輔のことを忌み嫌う洋次は、鉄道会社から早期退職を告げられ、狭い家で息子と顔を突き合わせて暮らしていくのであれば、彼を殺して一緒に死のうかと思うほどに、絶望の淵に立たされていた。

 大輔が島崎に依頼したのは、小学校の同窓会までの警護。タイムカプセルを開ける行事で夢を描いた手紙を先に読まれないよう、先に回収するといったものだ。久々に家の敷地から一歩目を踏み出す大輔。髭面の容姿に、ボロボロのスウェット。救いは島崎に用意された革靴くらいで、近所の奥さんや同級生からの冷たい視線、親友だった谷口(丸山智己)からも積年の恨みをはらされることに。しかし、その先に待っていた手紙「25年後のぼくへ」には、「電車の運転士になりたいです」という大輔の嘘のない、本当の気持ちが残されていた。

 25年を経て和解する父と子。親子だけにしか分からないやり取り、涙ぐむ洋次に、後ろめたそうな大輔、夕陽に照らされる鉄道模型がセンチメンタルな感情を呼び起こす。岡田と平泉は、これまでも木村拓哉と共演しており、岡田は2011年『南極大陸』(TBS系)以来、木村と過去に10作品で共演した平泉も2017年『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)以来で、どちらも気心の知れた仲だという。「変わらずフランクに、かつ撮影ではストイックに接して下さいました。やはり、粋な方です」(岡田)、「どんな状況にあっても心と体を絞ってきていて、プロ魂を感じました。良い役者だなぁ……」(平泉)と2人の会話から、座長・木村の現場の振る舞いが目に浮かぶようだ(引用:木村拓哉、『BG』で岡田義徳&平泉成と久々の再共演 第4話の警護対象はニート歴20年の無職男)。

 また、触れておきたいのは、岡田の徹底的な役作りだ。2002年放送『木更津キャッツアイ』(TBS系)のうっちーとして一気に名を馳せた岡田も、あれから18年が経ち43歳。もちろん、大輔とは違い、岡田本人は大河ドラマ『篤姫』(NHK総合)や映画『アイアムアヒーロー』など、数えきれないほどの作品に出演。最近では『JOKER×FACE』(フジテレビ系)や『電影少女 -VIDEO GIRL MAI 2019-』(テレビ東京)など、深夜ドラマにて少し危険な役柄を演じることも多く、先述した『アイアムアヒーロー』でのサンゴ役は、アウトレットモールに立てこもる生存者で元ひきこもりと、今回の大輔と通ずる部分もある。

 もしかしたら、大輔の髭は自粛期間で伸ばした岡田自前の可能性も。印象的だったのは、大輔が自立し、髭も剃ったスーツ姿で新しい生活に踏み出していく姿。綺麗な革靴を見て嬉しそうな笑みを浮かべる大輔に勇気をもらった視聴者も多くいたことだろう。

 7月30日で最終回を迎えることが正式に発表された『BG』は早くも折り返しに。笠松(市川実日子)にアプローチする島崎、菅沼(菜々緒)を特別扱いする劉(仲村トオル)、ロン毛の男(中村織央)の存在に気付きつつある高梨と、物語は確実に動いている。第5話では、島崎と劉が再び対峙。衝撃の急展開を迎える。(渡辺彰浩)

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