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永野芽郁と佐藤健に訪れた“2人のタイミング” 『半分、青い。』最終週は驚きの展開に?

リアルサウンド

18/9/23(日) 6:00

 半年間に渡り放送されてきた『半分、青い。』が、9月29日にいよいよ最終回を迎える。第25週「君といたい!」は、最終週前のセミファイナルとなる物語。その中でも、一際盛り上がりを見せたのが、9月19日に放送された第147回だった。“朝ドラ受け”でお馴染みの『あさイチ』(NHK総合)では、博多華丸が“照れ風の強風”と例えた回だ。

参考:『半分、青い。』第151話では、花野(山崎莉里那)を心配する鈴愛(永野芽郁)にボクテ(志尊淳)から連絡が

 鈴愛(永野芽郁)と律(佐藤健)は、ここにきて、引き寄せられるかのようにキスをする。恋人とも、親友とも、ソウルメイトという言葉もどこか違う。揺れ動く2人の関係性は、いつしか「スパロウリズム」という会社の中で変化していった。そよ風の扇風機を作るという同じ目標に向かっている間に、律が自然と鈴愛を毛布の中に誘ったような、温かく柔らかな関係性だ。

 律が鈴愛の夢を奪った七夕の日の別れ、夏虫駅でのプロポーズ、岐阜の思い出の川での5秒より少し長い互いに“触れたい”と思った別れのハグ、そして今回のキス。互いの仕事の立場や家族の様子など、それぞれの事情により、2人の関係性は変わってきた。その一方で、鈴愛と律の間には何年経っても揺るぎない信頼関係があった。律は鈴愛にとっての憧れであり英雄として、鈴愛は律にとって自分を保つ支えであり続けた。律と一緒に毛布にくるまり、“マグマ大使”の笛を吹き、律の名前を呼ぶ鈴愛。遠くで鳴るクラクションの音にもさほど動じず、「音は怖く、風は優しく、律はあったかい」とささやく鈴愛に、もう止めるものはない。

 療養する晴(松雪泰子)のために始まった「そよ風ファン」の開発は、まるで幼少期に2人が作ったゾートロープを思い起こさせる。律から参考書を借りる鈴愛の姿は、漫画家になるきっかけになった『いつもポケットにショパン』を借りる風景を、律が開発中に閃き口にする「インスピレボリューション」は高校時代に鈴愛が言い放ったセリフでもある。会社に戻り「ただいま」と自然と出る、そんな居心地のいい空間で、2人が引き寄せられていったのには、タイミングの巡り合わせが全てだったというのが一番の理由だろう。

 第25週は、鈴愛が昔、恋仲にあった正人(中村倫也)、元夫の涼次(間宮祥太朗)と対峙する週でもあった。自身が諦めた才能ある夢を涼次に託していた鈴愛は、映画監督として大成した彼に第一声「売れてよかったね」と声をかけ、「俺とやり直す気ない?」と冗談まじりに話す正人に「悪い男だね。相変わらず」と“大人の女”で返答する。これまで経験してきた思い出すと痛い恋愛の思い出を一つひとつ鈴愛が笑い話に変えていく。正人は律にとって、気兼ねなく何でも話せる少ない親友であり、鈴愛にとっても正人は気の合う親友に近い存在。「私、律の前ではずっと変わらないでいられるんだ」「振られるのが怖いから。今のままでいい」と永遠にこないと勝手に思っている“2人のタイミング”は、意外と早くやってきたというわけだ。

 最終週のタイトルは「幸せになりたい!」。2011年3月11日に起きた震災後の物語が描かれることとなる。思い出すのは、第24週のラスト、仙台で看護師を務めるユーコ(清野菜名)が話していた「海が見える病院」というフレーズ。予告では、夏虫駅で風に飛んでいったはずの、鈴愛の夢が書かれた短冊も登場している。先日、脚本家の北川悦吏子がゲスト出演した『岡田恵和 今宵、ロックバーで~ドラマな人々の音楽談議~』(NHK FM)では、北川も筆を躊躇するような驚きの展開が最終回に待ち受けていると話していた。“朝ドラらしくない朝ドラ”と言われ続けた『半分、青い。』が進むラストとは、果たして。(渡辺彰浩)

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