芸歴50周年を記念しての20日間の独演会。場所が「国立劇場大劇場」で「国立演芸場」でないところが凄い。総席数は3万席を超えるという。 独演会と言っても1日2演目、合計40演目の噺を披露する。『らくだ』『たちぎれ線香』『地獄八景亡者戯』『百年目』と言った大ネタが並ぶ中、『老婆の休日』など、懐かしい文珍の創作落語もある。 ゲストは、初日の笑福亭鶴瓶にはじまり、柳家喬太郎、桂文枝、立川志の輔、春風亭小朝、立川談春、柳家権太楼、神田松之丞(出演当日は神田伯山)、春風亭一之輔などと言った現代のオールスターキャストである。 文珍は当代きってのインテリ落語家で、現代社会への風刺、諧謔が鋭く、しかも笑わせてくれる。スケールの大きな、関西人らしい連続独演会である。